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《名無し》何が言いたいのかよく分からなかった

※ネタバレを含みます※
※あくまで個人の感想です※

あらすじ

昼下がりのファミレスで、残忍な殺人事件が発生する。防犯カメラには、犯人と思われる坊主頭の中年男が映っていたが、男の手には凶器のようなものはない。男が近づき、軽く接触するだけで人が血を吹き出して倒れていくという異様な光景が記録されていた。捜査を進める警察は、坊主頭の男が11年前に万引きの疑いで調書を取られた「山田太郎」と同一人物であることを突き止める。山田の自宅住所に急行した捜査員が目にしたものは、腐敗した女性の遺体だった。

映画.comより引用

感想

全体通して、何が言いたいのか全然分からなかった。苦手な部類の邦画だった。
まずめっちゃ説明不足。説明不足なのは別に良くて、説明が不足してるからこそ魅力的なキャラクターも魅力的な映画もあると思う。
でも太郎に関しては、「右手で触れたものを消してしまう(生命も奪ってしまう)」という異能の持ち主な訳で、幼い頃からその能力のせいで大切な人を消してしまったり、傷つけてきたりしたわけで、人との繋がりを持てないまま大人になってる。そこが彼にとって全てで、大切なところなんだけど、そこが、私にはぜんぜんうまく受け取れなかった。

左手で触れるんじゃダメですか?

これ、みんな言ってるんだろうなと思うけど、左手で握手しちゃダメですか?左手だけで生きていくのは難しいですか?左手だけでは人との繋がりを持てませんか?大人になるまでずっと左手を使っていたのであればもう少し字もかけるようになるのではないですか?
飛び降りようとする前に右手を切断しようとしてみましたか?
手袋はしてみましたか?何かこう、名前も知らない特殊な手袋とかしてみました?そこまではしてないですか?そうですか
太郎がスムーズに喋らなかったり、考えが浅いというか、子供のまま大人になってしまっているのは、どうしてなんだろう。児童養護施設にいたのなら、ある程度の教育を受けて育ったのではないのかな。施設を途中で抜け出して生きてきたりしたのかな。でも花子は普通に喋っているし、まともではないけど大人になっている。太郎がそうならなかったのは、どうしてなのかな。(そこが分からなくて漫画を読み始めてみたら、漫画の太郎は流暢に話していた。映画だけの設定みたい)

なんか太郎が全てに絶望するにはその要素が薄すぎると思ったし、太郎に同情するにもその要素も薄くてしきれず、どうにも乗り切れなかった

あと、邦画警察あるある、やめない?

邦画の警察、たいてい野蛮っぽい、足で稼ぎそうな刑事がいて、その部下の若い奴は死ぬか大怪我するかだし、そのうち嫁がいて子供が生まれたばっかりの若手刑事はほぼ確で死ぬし、それで本部みたいなところからエリートっぽいやつがくるし、だいたいそのエリートは融通が利かなくて失敗するし、最後には足で稼ぎそうな野蛮刑事の勘が当たったりするんだよ。
その邦画警察あるあるやめません?100回みた

あとセリフを乱暴に言った後に囁くみたいにもう一度言うみたいなくどい演技が何回か(多分)あって、もう本当に劇団ひとりでしかなかった。久々にみたよその演技

あとなんかBGMが謎にコメディっぽかった気がする。何でそこでこのおと?と思う箇所がいくつかあった。あれはわざとなのかな

とはいえ、望まないものを産まれ持ってしまったのは苦しいよね

それは大変わかるというか、それで苦しんできたのはさぞ辛くて苦しいよねとは思う。その苦しさは私には分からないけど。
でも、それとこれは別というか、あの大量殺戮をした彼に同情できるほどの過去でもなく、もっとやりようがあったのでは?何でそうなったの?という疑問だけが残った。
この疑問と戦いたくて、パンフレットも購入してしっかり読んだら、監督は私の今の状況を意図したみたいな回答をしていたので、これで良いのか・・・と何とも複雑な気分になっている

考察が必要なのか?

そもそもの設定がかなりファンタジーだったのもあって乗り切れなかったのが大きい。けど、これってもしかして考察とかが必要だったりする?
彼が右手で持っていたものは彼自身の孤独そのもので、彼はそれを無差別に振りかざしていたのだ。とか、そういうオシャレな解釈が必要な映画だった?
私はそういうオシャレ解釈ができないから全然理解できなかったのかな。良かったというみんなの意見をみたい。
どれだけ辛い過去があっても大量殺戮の理由にはならないという前提は私の中にも強くあって、でも、そうなってしまっても仕方ないよね、と思ってしまうような過去が描かれていたら、そこにいろんな感情を抱いたり、自分の倫理観を疑ったり、そうやって考えを巡らせることができるし、そういう映画は私はかなり好きなんだけど、とにかくその過去が分からなすぎて、分からなすぎる割に微妙に出してくるから、何も分からないわけでもないというのが、何とも複雑な感情になった

好きだったところ

太郎が産まれてくる子供のためにオモチャを買って、ゆっくり歩いていたのが、早く帰りたくて、どんどん早歩きになっていくところ。
その後どうなるかは分かってるし、(最初に殺戮シーンから始まるので)太郎が唯一みせた、明確に明るくて光を感じているシーンだったので、そこはグッとくるものがあった。悲しかったし、もうやめてあげてよ、と思った。

あと、手に持っている武器が見えないという設定は、映画を見ている間は何だそれと思ってたけど、いざ映画館を出てみると結構怖い。映画内の殺戮描写、パニック描写が結構怖くてそれが良くて、だから外に出てみると、そんなわけないのに、今あの人は武器を持ってるんじゃないかとか思っちゃう。
新宿のキノシネマで観て、その後にビックカメラの中にある百均に行きたくてエスカレーター向かったんだけど、ありえないくらいひとがめっちゃいて、当たり前だけど全員知らないひとなので、目の前の人が太郎でもおかしくはない恐怖みたいなものは残った。

あととにかく佐藤二朗の怪演はほんとうにそう。とにかく顔が怖すぎるよ。何考えてるんだか全然分からない。下の歯が怖かった。こういう役はたくさん観たいな〜と思った。


観た日に書いているのでぜんぜんまとまってないけど、これから皆の感想をみていって自分なりの落とし所を見つけようとおもいます

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