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J・キャメロンvs鈴木敏夫 日本アニメはハリウッドに対抗できる?

今回は、アニメのプロデューサーというものについて書いてみたいと思う。
皆さんは、アニメプロデューサーといえば誰を思い浮かべる?
代表的な人物を、5名挙げます。

鈴木敏夫

鈴木敏夫

映画の興行収入累計では、鈴木敏夫がダントツで一番だろう。
まぁ、この人が凄いってより、宮崎駿が凄いんだけど。
逆にいえば、この人から宮崎駿を抜けば何が残るのか、そっちの方に興味があるわ(笑)。

川村元気

川村元気

鈴木さんの看板が宮崎駿なら、川村元気新海誠・細田守の2枚看板である。
鈴木&宮崎コンビの年齢を考えると、いずれ主導権はこっちの方に移るんだろうね。
まだ45歳という若さゆえ、かなりの長期政権になりそうだわ。

丸山正雄

丸山正雄

マッドハウス・MAPPAの創設者にして、出崎統・りんたろう作品のヒットから始まり、今敏・片渕須直をブレイクさせた凄腕の仕掛け人である。
実をいうと、細田守のブレイクもこの人のお陰なんだけどね。
ただ、鈴木氏や川村氏と比較して、「作品は素晴らしいが興行収入が低い」というのが特徴・・。

田中栄子

田中栄子

女性プロデューサーといえばこの人、STUDIO4℃創設者の田中栄子女史。
湯浅政明をブレイクさせ、実は片渕須直氏も最初にブレイクしたのはこの人の仕事だったよね。
地味にアメリカやフランスとも密接なパイプがあり、STUDIO4℃は今後業界における台風の目になるような予感も・・。

石川光久

石川光久

言わずと知れた、Production I.G石川光久
彼は押井守、およびそのファミリーというべき神山健治黄瀬和哉あたりもプロデュース対象かな。
攻殻機動隊」「PSYCHO-PASS」など、主にそっち系の人というイメージがある。
一応、ハリウッドともコネがある人らしい。

以上、5名が有名どころのプロデューサーだろう。
こうした大物プロデューサーに共通していえることは、「よく喋ること」である。
まぁ、これは一種の営業職だからね、無口で内向的なプロデューサーなんて見たことがない。
逆に、監督さんには意外と無口な人が多かったりして。
サラリーマンじゃなく、芸術家だからなぁ。
ゆえに、陽と陰のコンビは結構ありがちである。
・・そうそう、ひとり忘れてた。
かつての有名なプロデューサーとして、この人もご紹介しておきたい。

岡田斗司夫

岡田斗司夫

え?
彼はプロデューサーじゃなくて、サブカルチャー専門のコメンテーター的な人でしょ?と思うかもしれんが、元はガイナックスのプロデューサー的立ち位置の人である。
よく考えてみてほしいんだけど、いくら庵野秀明らに才能があったところで、大阪から出てきた同人系の若手アニメ作家が才能だけでいきなり売れると思う?
そんな甘くないよね。
おそらく、そこに至るまで幾つもの難しい商談があったはずだし、それこそガイナックス社長の岡田さんのトークスキルは大きかったと思うんだわ。
この人、芸人並みに喋りがうまいからなぁ・・。
じゃ、なぜ彼は上記5名のように「大物プロデューサー」に至らなかったのか?
それはご本人さんも認めてることだが、彼は数々の不義理を犯し、早い話が全然人望がなかったらしい(笑)。
あぁ、いくら愉快で面白い人でも、信頼されなければプロデューサーとしてはキツイわな・・。
とはいえ、ガイナックスを世に出したのは間違いなく彼の功績だったと思うし、そこだけはきっちり評価すべきじゃないだろうか。
・・で、岡田さんが後ろに下がった時、庵野秀明に寄ってきたのが鈴木敏夫であり、こういうところはさすが一流プロデューサー、抜け目ないよなぁ。
付け加えると、鈴木さんは押井守の実写映画にも一枚噛んでるわけで、そのフットワークの良さは日本中の営業職諸君が見習うべきものだろう。
大事なのはコミュ力、人脈、そしてマメさである。

ジェームズキャメロン

ジェームズキャメロン

この人のことは皆さんもご存じだろう。
世界屈指の大物プロデューサーである。
この人は日本のサブカルにもめっちゃ精通しており、今後必ず日本アニメ界はこの人と何らかの形で絡んでいくことになると思う。
え?キャメロンって映画監督じゃないの?」と言いたい人もいるだろうけど、まぁ、最近はどっちかというとプロデューサーがメインなんじゃない?
彼に限らず、スピルバーグルーカスにしてもそうだ。
入り口は監督で、やがてプロデューサーに行き着く。
実は映画監督のみならず、俳優にしてもそうである。
ブラットピット、ディカプリオ、ジョージクルーニー、名の売れた大物俳優は大体が映画プロデューサーとなる。
アメリカって、そういう文化土壌なんだよ。
日本では「映画は監督のもの」というイメージが強いけど、アメリカでは「映画はプロデューサーのもの」という意識が強いらしい。
映画作りが日本よりもっと高度に組織化されてるので、監督はあくまで組織の1セクションの長に過ぎないという考え方。
会社でいうなら、部長クラスといったところか。
で、そういう部長クラスを仕切る取締役的立ち位置がプロデューサーということね。
だから、俳優セクションの部長から取締役に出世する例も多々あり、むしろそうなってこそアメリカでは真の勝ち組ということになるんだろう。
日本の常識とは、ちょっと違うでしょ?

アダムサンドラー

アダムサンドラー

昨年のハリウッド俳優収入ランキングを調べると、1位はアダムサンドラーだった。
今さらのベテランという気もするが、昨年は107億円稼いだらしい。
そんなに貰ったら税金がべらぼうになるし、節税の為にも投資が必要なわけで、だからこそオーナー的に映画プロデューサーになるというのが既定路線なんだね。
実際、107億のうちプロデューサーとしての収入もかなりあるみたいなんだけど。
でもさ、こうして俳優がプロデューサーやるのって、意外と効率いいと思うのよ。
だって知名度抜群だし、スポンサー探しとか販路探しとかで人にアポとる際に絶対有利でしょ?
出演俳優の交渉にも、もともと人脈あるからスムーズに話が進みそう。
・・うん、このアメリカ式は日本でも一考の価値があるんじゃないか?

たとえば、声優がアニメをプロデュースするのはダメなの?

「ミスモノクローム」

私の知る限り、声優さんがアニメのプロデューサー的なことをやったのは、堀江由衣の「ミスモノクローム」ぐらいじゃないか?
これ、知ってる?
比較的マイナーなショートアニメなんだが、意外と私は嫌いじゃない。

ミスモノクローム(cv堀江由衣)

物語としては、トップアイドルを目指すアンドロイド・ミスモノクロームが、頑張るけど毎回何らかの失敗をやらかす、というコメディである。
このヒロイン、単3乾電池で動いてるアンドロイドという設定。
堀江さんが、アンドロイドっぽくボカロで唄っている。
当時人気があったかどうかは知らんのだが、アニメは2013~2015年に3期に渡って制作され、シングル10枚、アルバム2枚、MV1枚をリリース。
オリコン最高順位は15位とのことで、微妙なところか・・。

でもまぁ、こういう試みは悪くないと思う。
日本の声優の収入というのは、ぶっちゃけそのへんのOLと変わらんわけで、こういうプロデュース業というルートも正直ありだと思うんだよね。
ちなみに、昨年の日本の俳優収入TOPは福山雅治の7億で、声優の収入TOPは林原めぐみの7000万と聞いている(印税収入メインだろうが・・)。
7億と7000万、10倍の開き。
この差は何かって、そりゃ広告収入の差なのよ。
「顔」が売りの俳優はCMに使われるけど、「声」が売りの声優はあまりCMに使われない。
・・いや、声優が顔を出せずとも、アニメキャラなら普通に顔を出せるじゃないか。

じゃ、ここでアニメキャラがCMをやった例を幾つかご覧ください。

・・見た感じ、今まで結構やってたんだね。

こうやってアニメのキャラをCMに使うパターンは、スター俳優を起用するパターンと比較すると、制作費は若干安く抑えられるものらしい。
それでもスポンサー企業のお偉いさんは、「企業イメージをアニメキャラに託すのはいかがなものか」として、これまで俳優起用を優先してきたと思うんだが、いやいや、私は今後そういう考え方も世代交代していくことになると思うよ。
昭和や平成前期と違って、アニメの社会的地位も向上してきてるからね。
さすがに、上の動画のような「コナン」「ハルヒ」「ドラえもん」のように著作権が絡む原作ありキャラはちょっとあれなので、こんな時こそ「アニメオリジナル」が意義を成すんじゃない?
それこそ、堀江さんのミスモノクロームじゃないけど、もしもこんなキャラがCMでじゃんじゃんと稼ぐ日がくれば、彼女たち声優さんの収入の相場も飛躍的に上がっていくことになるんじゃないかな。
なんていうか、日本の声優さんたちにはもっと金銭的に報われてほしい、と思ってね。
アダムサンドラーのように107億とかはさすがに無理にせよ、せめて1億の大台に乗る人たちがもっと出てくるべきだと思う。
というか、アニメのプロデューサーって、むしろそういう仕事をすべきじゃない?
監督が「キャラを作る」一方で、プロデューサーは「キャラを売る」。
そして声優は、「キャラを育てる」。
そういうビジネスモデルがきちんとできた時こそ、日本アニメはハリウッド相手にもちゃんと立ち向かえると思うぞ。


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