50代でも壁は壊せる。AIと歩んだ私のリスキリング
かつてCGデザイナーとして挫折し、パート主婦を経て再就職した私。
まさか50代になって再び3DCGに挑戦するとは思いませんでした。
では、なぜ私にそんなチャンスが巡ってきたのか。
答えは、思いがけない“新しい相棒”との出会いでした。
きっかけは会社案件、給料2か月分以上の評価
私の20代のころの肩書きは「CGデザイナー」でした。
けれどメンタルの理由で退職し、長い期間を専業主婦として過ごします。
コロナ禍のなか、夫の失職を受けて再就職。
今は設計系の会社で働いています。
(その辺りの体験談はまた別の機会に書かせてくださいね)
そんな私にある日、思いがけない依頼が舞い込みました。
3DCGを使ったデザインワークと動画クリップ制作。
会社を代表して任される案件です。
「果たして今の自分にできるのだろうか?」
胸が高鳴ると同時に、不安も押し寄せてきました。
久々の3DCG。初めて使うツール。
操作もおぼつかず、カメラの動かし方に四苦八苦。
それでも、試行錯誤を重ねて少しずつ形にしていきました。
1か月と少しかけて仕上げた成果物は、私のお給料2か月分をゆうに超える評価をいただけました。
もちろん会社の信用あってのご縁ですし、そこは勘違いしていないつもりです。
それでも「もし個人で受けられたら」と思うと、今後の広がりに胸が高鳴りました。
Blender初心者、AIが“先生”になってくれた
制作の柱になったのは「Blender」という3DCGソフトでした。
かつてSoftimageやLightwaveを扱ったことはあるものの、Blenderはまるで未知の世界。
操作もシェーダー設定も、最初は手探りの連続です。
そこで頼ったのが、ChatGPTやCopilotでした。
AIのいいところは、同じ質問を何度しても嫌な顔をしないこと。
「この質問、前にもしたな…」と気を使わずに、思いついた瞬間に聞ける。
コマンドの確認から表現の工夫まで、聞いては試し、また聞いては試す。
ある時は「Pythonでちょっとした自動処理をしたい」と思い立ちました。
そんな時もAIが即座にコードを書いてくれる。
プログラム経験が浅くても、一歩進めることができました。
ひとりだけど、孤独じゃない。
成果物が完成に近づくにつれて、AIと手を取り合って進んでいるような安心感がありました。
信頼をつくるのは人とのやり取り
生成AIは本当にすごい存在です。
ですが、AIだけでは補えない大切なものがあります。
それが「お客様とのコミュニケーション」です。
私はこまめに報告し、提案し、ヒアリングを重ねることを意識しました。
ただ形にするのではなく、「一緒に作っている」という感覚を持っていただけるように。
特に印象に残っているのは、実際の利用シーンをイメージできる資料を用意したときです。
昼休みにパンをかじりながら、せっせと作り込んだことを覚えています。
その資料をTeamsにポストすると、すぐに反応が返ってきました。
即座につけられたリアクションと、胸が熱くなるようなリプライ。
あの瞬間の手ごたえは忘れられません。
そのとき心から思いました。
「この仕事は、ただ成果物を渡すのではなく、共に作り上げるものなんだ」と。
専業主婦から再就職、そして再びスキルが活きる
今の私は「デザイナー」ではありません。
退職してからは長いこと、「グラフィックツールが使えるだけの専業主婦」でした。
細々と下請け案件を請け負ったり、全く関係のないパートをしたり。
それでも手放せなかったのがAdobe CCです。
「趣味で契約するには高すぎるよね」と自分に言い訳しながら、サブスクを更新し続けていました。
正直、無駄にしているような気持ちになることもありました。
けれど今回の案件では、その積み重ねが大いに役立ったのです。
デザインワークと説明資料の作成に、IllustratorやPhotoshopを扱ってきたことが役立ちました。
AIと組み合わせると、そのスキルはさらに広がっていく──。
「持っているものをどう使うか」そこに新しい可能性が眠っているのだと思います。
私はあの頃に好きなことを手放さなかった自分を、胸を張って肯定できるようになりました。
そしてそれは、誰にでも起こりうる物語だと信じています。
学び直しの積み重ねがくれた答え
私は50代前半の女性です。
今回の話には直接関係ないのですが、職業訓練所でAutoCADとSolidworksを学んだのは48歳のときでした。
「今から学んでも」と迷ったこともありました。
でも今回の挑戦で思いました。年齢は関係ない、と。
成果物に給料2か月分をゆうに超える評価と、身に余る感謝の言葉までいただけたのは、技術だけでなく、学び直す姿勢への答えでもあります。
Teamsで送られたフィードバックを読むとき、心から「やってよかった」と思えました。
AIと一緒なら、初心者でも心強い。
叩いてみれば、壁は思っているより柔らかいものかもしれません。
次の一歩に向けて
今回の案件は、会社の信用があってこそ実現できたものです。
ただ同時に、「個人としてもきっと通用する」と、営業の可能性を強く感じました。
独学でもAIを活用すれば、目的に近づく近道が見えてきます。
大切なのは「目的地を見失わないこと」と「適切な問いを投げかけること」。
もし今「年齢的にもう遅いかも」と感じている方がいたら、まずは気になるツールを一つ試してみてください。
AIに気軽に質問しながら小さな成功を積み重ねる。
そのスモールステップが、次のキャリアを開く扉になります。
学び直しは大げさなものではなく、日々の小さな一歩から始まります。
AIやツールは、あなたの横で支えてくれる伴走者です。
次のキャリアへの扉は、その一歩一歩の先にあります。
私も歩き続けています。
だから、一緒に進んでいきましょう。
永野ヨウ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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