AIエージェントの機能分類――ICF(個人)とAGILモデル(社会)による再構成――別紙・作業版(2026年7月)本紙は、AIエージェント主要概念インベントリを、技術的出自ではなく〈機能〉の軸で捉え直した対の資料である。
目次
1 序論:なぜ〈機能〉で捉え直すのか.................................................. 2
2 二つの参照枠:ICFとAGIL......................................................... 2
3 個体の分類:ICFで見るAIエージェント........................................ 3
4 社会の分類:AGILで見るAIエージェント群.................................. 3
5 三層対応:身体・社会・エージェント.......................................... 4
6 考察:この再構成が照らすもの.................................................... 5
7 結び............................................................................................... 6
1 序論:なぜ〈機能〉で捉え直すのか
【前提・比喩の断り】 本紙はAIエージェントに生命・人格・権利を認めるものではない。複雑な人工システムの機能要件を整理するために、ICF(国際生活機能分類)とAGILモデルを比喩的・構造的に借用するものである。以下の「生きて働く」「群れて社会をなす」等の表現はすべて機能の比喩であり、AIの人格を主張しない。〔提案〕
対となるインベントリが〈何があるか〉の地図——MCPとは何か、A2Aとは何か、AP2とは何か——だとすれば、本紙は〈何のためにあるか〉の地図である。標準名や製品名は毎月増え、追い切れない。そこで本紙は、個々の概念を「これは個体の活動に当たる」「これは社会の統合に当たる」「これは価値維持に当たる」と機能で読み替え、二枚を重ねて全体像を得ることをねらう。〔考察〕
AIエージェントの概念は、接続・自律度・設計工学・統治・身元・実装・職能・決済といった技術的な切り口で分類できる(対となるインベントリを参照)。だが概念が増えるほど、「これらは結局、何のための仕組みなのか」という問いが残る。標準や製品の出自を並べるだけでは、どの機能が充ち、どの機能が欠けているかは見えてこない。〔考察〕
そこで本紙は、出自ではなく〈機能〉——存続し働くために何が要るか——を軸に、AIエージェントを二重に再構成する。個体としてのエージェントには、医療・福祉で用いられるICF(国際生活機能分類)を当てる。群れ(社会)としてのエージェントには、社会学のAGILモデルを当てる。前者は「一個の存在が生きて働くための機能」を、後者は「集団が崩れず存続するための機能」を分類する枠であり、いずれも〈マイナス(障害・逸脱)〉だけでなく〈プラス(できること)〉と〈環境〉を含めて捉える点が、統治を論じるうえで都合がよい。〔提案〕
ねらいは二つある。第一に、個々の標準・製品を「生きて働く存在の機能要件」として読み直すこと。第二に、機能の充足度を可視化し、いま何が過剰で何が未成熟かを診断することである。〔提案〕
AIエージェント機能問診表
――ICF(個体)/AGIL(社会)による機能診断シート――
別紙・作業版(2026年7月)/「機能分類」資料に対応
