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応答不能の倫理的腐食に抗して
構えと語気
第1節 構えのない言葉は、語気を強める
現代において、「語気の強い言葉」が街にもネットにもあふれている。
だがその多くは、何らかの経験や判断、矛盾や応答の蓄積に裏打ちされた言葉ではない。
それは「構えとしての自己」を持たぬ者の、言葉の空洞を「声の強さ」で補おうとする試みである。
構えがなければ、言葉は響かない。
だから彼らは、怒鳴る。煽る。繰り返す。強い調子の言葉で他者の耳を塞ぎ、黙らせようとする。
だがそれは共鳴ではない。共感でも説得でもない、ただの衝突である。
こうして、語気だけが残り、構えのない言葉が増殖する。
そのとき、自我という言葉もまた、倫理的意味を失っていく。
第2節 〈シス化〉する言語──応答不能の病理
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