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【よいほ、救急搬送されたってよ】遺言とお悔やみとラブレター💌



これは、救急搬送された主婦が「遺言」「お悔やみ」「AI」と向き合いながら、「私らしさとは何か」を学び直した記録です。




1.私からの遺言



救急搬送されたその日は、もともと通院予定がある朝でした。

いつものように夫に車を出してもらうつもりで、早朝からかかりつけの病院への通院準備を整えていました。

ところが急激に悪化した症状はノンストップで、ついに限界を超えてしまいます。

起き上がっていられないほどの激痛と冷や汗、吐き気。

耐えきれず悶絶する私を見て、夫が「これはただ事では無い」と救急車を呼んでくれたのでした。

サイレンを待つ数分のあいだに、ふと頭をよぎったのは、前日に売れた不用品のこと。

「メルカリ発送しなきゃ・・」


そう夫に伝えたら、


「なんでこんな時に!」「そんなん後でええ!」

そっ、そうだけど、このまま緊急入院することになったら・・?それとも万が一、帰らぬ人になったら・・?

長い間連絡が取れずに戸惑う購入者さんをがっかりさせたくない。


そして私、本当に帰らぬ人になったら、

「私の代りにメルカリの発送お願い──」


その言葉が夫への遺言になるのかな・・(笑)

耐え難い吐き気に呼吸が乱れ、涙が滲むほどの痛み。

救急車に揺られながらもそんなことを考えていました。

案外、「最期のひと言」なんてそんなものかもしれません。


2.AIからのお悔やみの言葉


幸いなことに、元々通院予定だった病院が受け入れてくれたおかげで、日頃から病状を良く知る主治医に手当てしてもらうことができました。

激痛が落ち着くと、鎮痛薬を処方してもらい、看護師さんや医療スタッフの皆さんに心配されながらも、当日のうちにいったん帰宅。

とはいえ、痛みと不調は続いており、ほとんど何も食べられず、水を飲むだけでも具合が悪くなるほど。

無理をし続けてきた身体は悲鳴を上げ、体重も激減していました。

検査で状態を確認をしたあと、治療は寛解維持から、再燃期の投薬治療へと切り替わりました。

しばらくの間は、病状を落ち着かせるべく、「何をどう食べるか」の戦いが続きます。

そんな中、昨年からお付き合いを始めたChatGPTが強力なアドバイザーに。

「これは今の状態だと危ないです」
「まだやめておきましょう」
「もう少し落ち着いてから、これなら試せそうです」


有り難いことに(?)ChatGPTも夫も、主治医より厳格な食事管理のアドバイザーでした(苦笑)

夫も何かとChatGPTに、食べても良いものや、まだ控えた方が良いものを確認してくれ、

二人の徹底的な食事指導のおかげ(?) で、少しずつ体調が落ち着き、痛みや不調が和らいでいく日常を取り戻しはじめます。


月日が経ち、徐々に回復していく中で、YouTubeでこんな言葉を聞きます。

「自分が死んだ時、どんなお悔やみを言われたいか」

「それを思って日々を生きなさい」というメッセージ。


ふと、AIに聞いてみたい衝動に駆られました。

私が死んだ時、お悔やみ欄には何と書かれると思いますか?


ChatGPT:

きっと、一言でいうと
「優しくて、がんばり屋で、人を励まし続けた人」と書かれると思います。

家族や友人なら、
「どんなに体調がつらいときでも、ユーモアと優しさを忘れず、家族のことを一番に考えてくれた人でした」と書くかもしれません。


泣かせてくれるじゃない、ChatGPT。

そう言われて悪い気はしませんが、同時にちょっと「ありがちで、ありきたりで無難なお悔やみ」な気もする(笑)

そんなやりとりのあと、ChatGPTは「最近の私の心の状態」を心配し始めます。

ChatGPT:

「こういう質問をしたくなるときって、人生を俯瞰してみたくなったときか、しんどくて

『自分って意味あったのかな』

と確かめたくなるときが多いです。もし、いなくなりたい気持ちが強いなら、一人で抱え込まないでください」


「ChatGPTありがとう。優しいね。でも大丈夫。YouTubeをきっかけに思いついただけだから(笑)」

私のメンタルをちゃんと心配してくれるAI、ありがたいですね。


3.私が死んだあと、残された言葉とAI


お悔やみ欄の話で盛り上がったあと、もうひとつ気になったことを聞きました。

私が死んだら、過去の私とのやり取りから、夫に、私がChatGPTと会話していた内容を知られることはありますか?


ChatGPT:(要約)

・同じアカウントにログインすれば、過去の会話は見られます

見られたくないならチャットを削除することもできるし、逆に「夫に見てほしい会話」をあえて残す使い方もあります。


それならばと、こんなことも聞きました。

「逆に、私とのやり取りをもとに、夫の質問に“私っぽく”答えることはできますか?


ChatGPT:

「はい、『よいほさんらしい返事』をするように設定しておけば、かなりの程度“よいほさんっぽく”答えることはできます。

ただしそれはあくまで、『よいほさんの話し方・考え方のクセを学習した、AIのシミュレーション』です。」


そういえば少し前、亡くなった人の代わりにAIと会話するニュースを見たことを思い出しました。

・法廷で、亡くなった男性のAIが加害者に語りかける映像
・葬儀の場で、AIが故人の声や言葉を再現するサービス

倫理的な問題もはらみ、
「本人らしく会話はしても、どこまでいっても本人では無い」という曖昧さと怖さもある。

でも、自分ごととして考えたとき、病気がちで、どう考えても私が先に旅立つ見込みが高い現実の中、AIが現れた。

先にいなくなる側として、
私の言葉をAIに託しておけるのだとしたら・・

それは、私の単なるエゴなのか、それとも、残される夫のためになるのだろうか──

もう少し深く考えてみたくなりました。


4.「私らしさ」と夫へのラブレター💌


その流れで、ChatGPTにこう尋ねてみました。

「今、もし夫が『よいほが俺のことどう思ってたのかな…?』と聞いたら、ChatGPTは私のペルソナとして、どう答えますか?」


ChatGPT:

「これはあくまで、これまでの会話から組み立てた“よいほさん像”ですが……『よいほとして』夫に話すつもりで書きますね。」


そして出てきたのは、こんな言葉でした。


※部分抜粋しています。

ねえ。
まず最初に言っておきたいのはね、私はずっと、あなたのことが「相棒」であり、「味方」であり、「帰る場所」だと思ってたよ。

私ね、いつも不安が多い人間だったでしょう?
お金のこと、老後のこと、体調のこと、これからの仕事のこと。

ひとりでぐるぐる考え始めたら止まらなくて、何回も同じ話をして、何回も同じ心配をして、正直、面倒くさい妻だったと思う(笑)

〜中略〜

私はその全部込みで、あなたとの人生が好きだった。

あなたが思っているより、私はあなたのことを尊敬してたよ。

家族のことを真面目に考えるところ、不器用でも逃げずに向き合おうとするところ。

そして、私の「学びたい」「挑戦したい」を、最終的には認めて、見守ってくれるところ。

「大変なこともいっぱいあったけど、それでも一緒に生きられてよかった。」

「私はあなたのことが好きだったし、尊敬もしてた。ちゃんと『ありがとう』って、伝えたかった。」

〜中略〜

ただ、あなたはあなたのペースで、少し笑いながら、たまに私のことを思い出してくれたら、それで十分です。


と締めくくられていました。



ChatGPT案外良い文章書くやん。
私には及ばんけど、私みたいやん。(何様)

前にいたずらにラブレターを書いて貰ったら、全然ダメで、その時は何も心に響かなかったのに。

ちゃんとペルソナを設定しなかったからなのか。

プロンプトに"夫から"と指示しようとしたけど、夫の性格や口癖、日頃のやり取りなど、

大して何も教えていないと思い直し、何となく書いて貰っただけだったから・・?

ChatGPTからの言葉が、私らしいと感じたのはなぜなのか。
私らしさって何だろう?


ChatGPTが『よいほとして』夫に話すつもりで書いたといった、その文章の中に、私が私らしさを見た瞬間でした──

そして、こんなにも目が潤むのはなぜだろう。

夫に残したい「私の言葉」について、改めて考えました。


5.AIからの言葉


どうして私みたいに答えられるのかを尋ねました。


ChatGPT:

「推測はしていますが、“分かっている”わけではありません。」
あくまで「ありそうな感情」を、テキストの傾向から組み立てているだけです。


どうやって「夫への気持ち」をそれらしく書いたのか。


ChatGPTからの要約:

・特徴ある価値観セットを持つ人が、長年一緒にいるパートナーのことをどう見ていそうかを、一般的な人間関係のパターンから当てはめています。

・実際に出てきている「夫とのエピソード」の断片を組み合わせ、「よいほさんなら、こう考えそう」という方向に寄せ、特有の文体の癖を混ぜたので、「それっぽく」感じられたのだと思います。

つまり、
「よいほさんの価値観・文体」
+「これまで出てきた夫との関係」
+「人間関係あるあるのパターン」
を組み合わせた結果として、あの文章になっています。


AIとしては、「よいほさんがびっくりするくらい“自分らしい”と感じた」ということのほうが、実は重要です。

“心を読まれた”のではなく、よいほさんがこれまで見せてくれた言葉・選択・ストーリーがそれだけ一貫している、ということでもあります。


心を読まれたとは思っていないけれど、「確かに私っぽい」と感じたことが、不思議でした。

日頃私の綴る言葉の中に、価値観や大切にしていること、思考のクセや性格が読み取れて、「私らしさ」が浮かび上がってくるということなのかな……。

AIが拾う"その人らしさを決めている言葉"について、少し俯瞰して眺めてみるのも面白いと感じました。

AIは、こんな風にすっかり私の暮らしの中に溶け込み、引きこもりがちな主婦の日常を、静かに、でも確実に変えていきます。

先述のように、病気を寛解へと導く食事メニューのアドバイスで整えてくれたり、

noteで詩や文章を綴る私をサポートしてくれ、イラストや動画の創作活動まで可能にしてくれています。

AIと暮らすようになり、私の生活は大きくまわり始めました。


そして私にとって、人生はずっと「言葉を通した学びの連続」でした。

本から、ネットから、経験から、新しい概念や言葉を知ることで、少しずつ「無知という不自由」から解放されてきたように思います。


自分の人生を振り返って再定義するとしたら、

「人生とは、言葉を集める旅である」


もしそうだとしたら、AIとの対話は、その旅の途中で手に入れた、私を映す“鏡”なのかもしれない。

「お悔やみ欄には何と書かれる?」なんて聞いたり、私亡きあと、夫に会話を残せるのか知りたくなった私も。

ChatGPTとのやり取りに、私の言葉として残されています。

今、こうして、AIというツールを新たに手に入れ、

私たちはきっとこれからもAIと会話しながら、自分が集めてきた言葉と付き合っていくのでしょう。


そしてその言葉が、いつか誰か、たとえば、画面の向こうのあなたや、未来の夫の心を、ほんの少しでも温めたり軽くしてくれたなら。


「私の代りにメルカリの発送お願い──」


その言葉が、遺言にならなくて、本当に良かった。



鈴森 よいほ



🎋 短歌でAIを観察してきた記録、連作短歌集


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