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自分語りは誰も検証してくれない | 1月の読書記録

⚠️ネタバレあるかもです🙇


1冊目:物語批判の哲学 〈私の人生〉を遊びなおすために/難波優輝

Twitterでおすすめする人が多くて、龍ヶ崎蔦屋書店。前評判通り面白かった。

まずは物語的に人生を捉えるデメリットがよく整理されていた。歴史語りとの比較がとてもわかりやすい。歴史語りは様々な人がその物語を展開し相対的に良いものが採用されるのに対して、自分の物語はだれも検証をしてくれない。物語にそぐわないものはなくなってしまうし、物語の沿ってこれからの出来事を取捨選択するようになってしまう。インザメガチャーチの人物がまさにこれだった。そして物語的に相手を見てしまうことも怖くなった。自分もそのような当てはめ方をされた経験があるので、一貫性のない相手の言動だってそれで良いじゃないかと思えるようなおおらかな気持ちでいたいと思った。

最後の、おもちゃ批判の哲学がさらに面白い。子供はなんでも、おもちゃの対象にしてしまう。そこら辺の棒もボールも。トランプのカードだって用途通りに遊ばなくばら撒いたり飛ばしたり。大人からしたら無意味な行動に見えてしまうけど、人生には子供のようにおもちゃ的に捉える態度がまったくないと、物語的な態度や人生をゲームとして捉える態度から離れづらく視野狭窄になってしまう。

今ユースセンターは必要なのも、周りの大人は得てして子供に一貫したストーリーや、ゲーム的なスキルアップを求めすぎている反動なのかもしれない。ユースセンターでの子供の過ごし方は、本当に自由。最低限のルールを守れば何をおもちゃにしても構わない。大富豪をしていたらトランプタワーを作り出したり、ボッチャで作ったフィールドをオリジナルのゲームに見立て遊んだり。子供は遊びたい。だからはちゃめちゃな遊びを作り出す。そして飽きて放り投げるまでがワンセット。この姿勢を身守るだけじゃなくて大人も見習わないと、人生を物語やゲームと決めつけてしまう。遊びの天才から遊び方を教わる姿勢を保つ1年にしたい。

何度も読み返したくなる最高の一冊でした。

2冊目:書くことはなぜ難しいのか/森山卓郎

龍ヶ崎蔦屋書店で購入。久々に300ページ越えの新書を読んだので読み終わるまでにかなり時間がかかってしまった。
前半部分は日本語の難しさを扱っていて、大学院時代の研究内容を思い出した。理解文字と使用文字の違いとか、そういうの調べてななー(遠い目)

文章を書くことについては、気にしなきゃいけない部分が多すぎると思った。これから「気をつけよう」「やってみよう」とパッと思い出せるHow toがあまりない。いざ書くときに、文章に合わせて本書を読み替えすぐらいがちょうど良いと思った。

そして読んでいて一番懐かしかったのは「カ行変格活用」。ぶっちゃけ学生の頃は活用形について何も理解していなかった(笑)やっと五段活用の意味が分かったし、「来る」しかないのに、「カ行変格活用」って仰々しい名前なんやねん!って気持ちになりました。構造がやっと理解できたからです(笑)

3冊目:人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学/今井むつみ

奈良蔦屋書店で購入。バイアスとかスキーマとかその辺のお話し。バイアスは良くないものと思っていたけど、バイアスがなきゃ、コミュニケーションもままならないというのは目から鱗。バイアスに助けられている部分と振り回されている部分があるよってことを理解した上で目の前の現象を捉えていきたい。

算数の話と絡めて面白かったのがアブダクション推論の話し。点を複数集めることで面として概念を理解できるのが人間の特徴だと。分数をピザの等分けだけでなく、りんごだったり(例:3/2個)、ビーカーに入っている水の分量(例:4/5L)だったり、様々な表現で紹介する必要性をアブダクション推論の観点から示してくれた。

じゃあ中学数学は?
負の数を表す例は?グラフはいける。借金等でマイナスを表現することもできるか。海抜の話をしてもできるよね。
平方根は?とどうやって数の概念を学習していくかのヒントになる話があって面白かった。

最後に、人間がAIに負けない理由を記号接地の観点からお話していただけたのはとても勇気をもらった。自分が今どこに記号接地しているか自覚を持ち、それ以外の場所に対しては謙虚にいたい。今井さんの他の著書も拝見したいと思いました。

4冊目:嘘つきジェンガ/辻村深月

吐き出したいことをまとめたくてnoteに書きました。

5冊目:私たちの世代は/瀬尾まいこ

3年ぶりに再読。自分にとって大切な本という認識だけは残っていたけど、どの部分が自分を救ってくれていたかがぼんやりとし始めたので、読み直し。

この物語の主人公の1人が「あなたには想像力があるじゃない。その想像力があればどんな子の気持ちもきっと想像できるよ。わざわざ社会に出たとして、その時間に出会えなかった子たちはどうすうるの?」的な一言をもう1人の主人公にかけた場面。この場面がめちゃくちゃ自分を救ってくれたことを思い出しました。

初読した2023年は自分にとって精神的にも肉体的にも、限界の限界まで頑張っていた年だった。でもこんだけ頑張っているのに世間から、教員は世間知らずだ、常識がないだの声が耳に入ってきてなんなんこの世の中と考えることもありました。破裂寸前の自分にとって、「あなたは十分にやっている」と思えるような一言を貰えたことがどれだけ励みになったか。

もちろん内容がセンシティブなので、僕が思ったことでここに書けないようなこともたくさんあります。それでも励ましてくれたという事実が一番大きかったです。

再読してもなお、自分の大切な本のままで良かった。

6冊目:敗北のスポーツ学/井筒陸也

こちらも3年ぶり再読本。井筒さんはこの本から認知して、今は毎週「スポーツが憂鬱な夜に」を聴くようになりました。初読の際は、あまり内容が入ってこなかった印象。けれど、Podcastを通して、井筒さんのパーソナリティを知ってから読むこの本は、Podcastのあの回に通じる部分だ!と思いながら読むことが出来ました。

昔よりも折り目が増えているのが、スポーツを通じて世の中を見る解像度が上がっているように感じて嬉しくなりました。

再び、再読して、どう感じるかが楽しみな本です。

7冊目:自由に生きるための世界スマート旅/おのだ

おのださんのYoutubeは昔から見ていたから思わず購入。Howtoを学ぶ本だと思って買うとイマイチかも。ファンとして読むには十分面白い。特に前世の記憶が読めるのは書籍ならではかなーと。

8冊目:それいけ!平安部/宮島未奈

平安という言葉でちょっと読むのを躊躇っていたけど、歴史の知識がなくとも楽しめます。逆に歴史好きが「そうくるのね!」と思うポイントがあるのかは不明。

不穏な空気がなく悪いやつが出てこない、宮島先生らしい作品。だから安心して読むことができる。人によっては物足りなさを感じるかもしれないけれど、重たい本ばっかじゃしんどいじゃん?

あと、最初は共感生羞恥だった「いみじ!」が呟きたくなる単語になるんだから平安部の面々の力はすごい。続きあったら嬉しいな〜〜〜。

9冊目:スマホ時代の哲学/谷川嘉浩

こんなに折り目をつけることあるって思うぐらい、目から鱗な話が多かった。とりあえず書いた感想

そのほかで刺さったのは、自分で思考するということの限界の話し。(特に若ければ若いほど)

自分で考えたって自分の頭の中以上のことは出てこないからろくな結論にはならない。でも哲学というロングセラーには2500年分の人類が産んだ悩みの知見がある。そこから概念(知識と思考力)を学び、思考システムを少しでも自分にインストールすることで多様なものの見方ができるようになる。そのために哲学を学ぶのは大事なんだ。この主張がとても腑に落ちた。

そしてある哲学者(ニーチェなりソクラテスなり)の言葉をそのままハンバーガーのように吸収して分かって気になる意味のなさもとても理解できた。大事なのは哲学者の思考システムから世界を見ること。そしてその思考システムを理解するのは難しいから哲学の難しさのイメージがあることもなんとなく理解できるようになった。

友人がこの本の内容がさっぱり分からないと言っていた。でも自分はとても理解できた。その違いを考えると「読書から物語」触れる数の差なのかもしれないと思った。物語は主人公の目線に立ち概念を学んでいくにはもってこいの媒体である。自分の心の中には何人もの他者(登場人物)が内在化している。自分の理解では及ばない考えを登場人物のものの見方を借りて理解しようとすることは無意識でやっていると思う。そういう意味では哲学者の思考システムを学ぶ素地はあると思った。

それでも、選ぶ物語はだんだんと同質性が増してきている。分からなさこそが大事なのだから、もっと人からおすすめれた本を読むべきだと感じた。
繰り返しになるが現代人全員に読んでほしい。とりあえず僕はスマホの通知も少し減らして常時接続感を薄めることから始めます。

10冊目:闘争競争理論/河内一馬

3年ぶり再読本。教員時代、受験をどのようなゲームとして捉えるかで闘争競争理論の話をしたのが懐かしい。闘争と競争の枠組み。そのための適切な思考態度や集中の話は、説明していたこともあってわりと覚えていた。全然違うことを説明していたらと心配になったけど良かった。

再読で印象に残ったのは、「振る舞い」の話し。競争的スポーツと闘争的スポーツ。そしてサッカーは団体的闘争スポーツなので、コミュニケーションが大事になってくる。コミュニケーションとは言語による伝達だけではなく、ジェスチャーや行動によって意図を伝えることができる。

コミュニケーションをするためには、自分がどのように見られているかに意識的じゃないといけない。だから振る舞いが大事だという理論(だいぶ大雑把にまとめたから、ちゃんと本を読んでほしい。)

3年前読んだ時はそこまで印象に残っていなかったので、仕事が変わり、
黙っていては人が集まらないポジションになったからこそ、目が向いた箇所なのかもしれないと思った。センスのあるカッコ良い大人になりたい。

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横田 健人 Kento Yokota 買ったばかりのmacをスタバでカタカタさせたいです😂よろしければサポートお願いします!

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