春のあかつき(毎週ショートショートnote)

夜明け前の空から抽出した風に、ほんのりと温めた紫雲を注ぎ込み、なごり雪と旭日の白光と共に混ぜ合わせる。
春のあかつきフラッペは口当たりはよいけれど、唐突の睡魔に襲われてしまう。
ゆえに、同量の邪気払いの白桃か、待ち侘びの桜の葉の塩漬けか、はたまた潤しの苺か、夏呼びの抹茶を加えて春眠を払う。
だが、荒唐無稽で矛盾だらけの夢を望む者は、春のあかつきフラッペに欠け虹ホイップをのせて一気に飲み干す。
さあ、あなたもお一ついかが。
口当たりがいいからと、何杯も飲み干すと悪夢になるのでほどほどに。


お題はこちらの「春眠フラペチーノ」から。