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♪【エッセイ・パッパとわたし】半グレ時代のパッパ

仕事:ジャズ喫茶のマスター
副業:オーディオ・音楽関係の物書き
趣味:自作アンプ制作。ポエマー。
性格:俺様、わがまま、ひとたらし
住処:ジャズ喫茶
(遺言:俺の棺桶は店だ)
だから遺骨は店にある。休業中
ノンフィクション

パッパの属性

18歳のパッパは高校を中退し、銀座でぶらぶらしていた。
パッパの言葉を借りて言うなら「半グレ」ってやつ。
ヤクザでもなければカタギでもない。
定職につかないプラプラしている人種。
そういう若者が銀座にはウロウロしていたそうな。

じゃあどうやって食べていたかって?

以前、何かに熱中する人を毎回ひとり取り上げて放送しているテレビ番組があって、パッパが出演したことがある。まあ、真空管アンプづくりに熱中している人って名目で取り上げられた。
多分、パッパはマニアックすぎて白羽の矢が立てやすい素材なのかもしれない。
放送では、パッパの思い出の地ということで銀座のロケまであった。インタビュアーに「18歳で家を飛び出して……でも当時、銀座にいてもお金ないですよね?」と聞かれパッパはこんなふうに答えていた。

全国放送で爆弾発言

もちろん突っ込まれていた。奇特な保護者ってなあに?って
しかもテロップ赤字強調されているぜ
( ;∀;)
それを悪びれもなく「銀座で働いているネエさんたち」と説明するパッパ。
えぬえっちけーのBSで、こんなの放送して大丈夫だったのだろうか。
それを、テレビ越しに眺めるあたし。
カオスや。

パッパのお小遣いの稼ぎ方講座

客がホステスに花を贈ることがある。
夜の蝶は「嬉しい♡スーさん、優しいのね」と、うるんだ瞳で客にしなだれる。いつの時代でも花束は女心をくすぐる。
そして、その花はそっと裏口に運ばれる。
それを受け取るのは18歳のパッパ。
そしてパッパはすぐに銀座のなじみの花屋にそれを持ち込んで売るそうな。もともとホステスに贈られた花束。豪勢なものだ。

つまり
→いい値段の花束が銀座の花屋で売られる
→ホステスへの贈り物
→パッパが裏口で回収
→銀座の花屋に割引金額で売りつける(パッパのお小遣い)
→花屋はそのまま別の客に売る
→ループ

という構図が出来上がっていたらしい。
え、それって誰があみ出した悪だくみだ?
面白いけど自分のパッパの18歳の軌跡としてはリアクションに困る。
ま、笑っておこう。

パッパって子供の中でもあたしにだけは厳しかった。
長女っていうのもあったのかもだけど
門限やら、友人関係やら……。
中学の頃、文化祭の出し物の準備を友人宅にクラスメイトが泊まりで準備したときも決してお許しが出なかった。
なんでうちだけ厳しいの?って思っていたけど。

パッパは自分が遊んでたから、そういう世界の入り口すらシャットダウンしていたって今ならわかる。でも言わせてもらおう。

親が厳しくすればするほど、子供っていうのは悪知恵を駆使して遊ぶようになるんだぜ。

田舎から東京へ出た時、大学生のあたしに時々パッパから夜、ちゃんと家にいるかなチェックが入った。
「うん、もう寝るね。明日早いからお休み」
そう言って受話器を置き、“今日はもうかかってこないな”と確認すると、あたしは六本木へ向かうため夜中の駅のホームに立った。
あの時の解放感と武者震いを今でも覚えている。

さんざん自分は遊んできたくせに、娘には夜遊びするなってさぁ。
何、言っちゃってんの?(←心の声、本人には言えない暴君だから)

やったぁぁぁぁぁぁぁぁっ、あたしは自由だぁ!!

パッパと比べたら可愛いもんだぜ。
ちょっと友達と飲んでクラブに騒ぎに行くくらいだ。お酒弱いから一杯しか飲まないし。あとはコーラだし。

だいたい環境が、いいのか悪いのか。
高校時代の友人は、進学を機にみんなアパートで一人暮らし。
高円寺、旗の台、高田馬場、武蔵小山、新大久保、自由が丘etc。
ほんの数カ月前まで学生服を着てたのに、自由すぎる。
だからどこに遊びに行ってもタクシーで割り勘にして近くの友人宅へ泊まりに行けた。

遊ぶって言ったって、もう大学生だし。
成人……ん?ひーふーみー……ま、深掘りはすまい。誤差だ。

パッパはあたしが一歩踏み外すと、流されやすい人種だって見抜いていたのかも。妹には全く厳しくなかった。
意外と、洞察力あるからなパッパ。

「半グレ」パッパの転機

さて、パッパに話を戻そう。
パッパが「半グレ」から足を洗ったきっかけ。
まあ、銀座の街で18歳とはいえ水商売のねえさんを渡り歩いてたら、それなりにヤバい知り合いもできてきたそうな。
その人にある日、言われたらしい。
そろそろ、チャカくらい持つか?』
パッパはその時、思ったそうな。
あ、これあと一歩踏み込んだら戻れなくなる。
「だから、一回、実家に帰ったんだよねぇ」

へええええええ。
と、とりあえずパッパに相槌をうつ。
きっと鉄砲玉要員だな。
それ貰っていたら、あたし生まれないとこだったぜ。

普通、娘にする昔ばなしって、親としての教訓とかさぁ。
さすがに「チャカ」ってさ。
これは……。作り話だなって思うことにした。
きっと、やんちゃ話を五倍くらい盛っちゃってるんだろう。
あははは。お茶目さんなんだから、パッパ。

テネシー、銀巴里ぎんぱり、タクト。
そういった音楽喫茶にパッパは入り浸っていて、お小遣いは全部そこに消えていった。
だからいつもお金がなくて、おなかをすかせていたパッパ。

パッパがまともになろうとしたもう一つの理由は、マッマに拾われたこと。パッパを銀座で拾って、ご飯を食べさせてあげたマッマとの事は、また別のお話。

★この内容は一部フィクションであり(多分そう信じたい)
実在の人物・団体とは一切関係ありません(そう言ってみた)

おまたせ、迷える子羊だったパッパ作のポエムタイム ↓ ↓

きっとおじいちゃんに
正座されられたのであろうパッパ



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