解答用紙廃止宣言
2021年2月某日、私は某国家試験を受験。
しかしこの会場でとんでもない事件が起きたのです。
試験監督「今から解答用紙を廃止します。」
初っ端から試験監督が大真面目な顔で
解答用紙廃止宣言をしてきたので
もう耐えられない。
追い討ちをかけるように横にいた試験監督の秘書のような人が
「えー、今のは解答用紙を“配布”するという意味です。」
と付け加え、
あたかも廃止≒配布というニュアンスのフォローを入れ、あくまでも言い間違いを認めないスタイルだったので余計に耐えがたいわけです。
そして解答用紙を廃止配布した後、
試験開始まで謎の空白時間が発生。
すると突然先程の解答用紙廃止宣言の試験監督が
「えー、もうすぐ定年退職の西崎(仮名)です。
この試験が終わったらお寿司が食べたいです。
よろしくお願いします。」
と自己紹介を始める始末。
「ついでにこの方はとても熱心に仕事をする松本(仮名)さんで、さっきから後ろの方で忙しくしているのが斉藤(仮名)さんです。このお二人にはとてもお世話になっているので、この試験が終わったらお二人にお寿司をご馳走したいと思います。」
と愉快な仲間たちの紹介も抜かりなく行う試験監督。
しかも“試験が終わったらお寿司奢る”宣言まで。
もはや誰の為の試験かわかりません。
すると、
この部屋の中で受験番号が一番目の人が突然手を挙げました。
試験監督「はい、どうしましたか。」
受験番号一番目の人「初めましてッ!受験番号XXXXXの鈴木(仮名)です。本日はよろしくお願いします!全員で合格したいです!」
試験監督「あ、はい。よろしくお願いしますねー」
秘書みたいな人「2番目以降の方は自己紹介しなくて大丈夫です。」
ショートコント:国家試験
私含む2番目以降の受験生が安堵したところでようやく始まる試験。
情報過多もいいところで、
試験よりも試験監督三銃士の方が気になってしまう。
加えて|試験監督《西崎さん(仮名)》が点P並に移動するのでそれも気になる。
↑別の点Pの話はこちらです。
私の席が前から2列目という試験監督充電エリア付近のため、ことあるごとに視界に入るのです。
試験開始15分頃、
秘書みたいな人が試験監督に
「受験生の気が散りますからそんなに歩き回らないでください(小声)」
と注意。
すると、
私の方を見て試験監督が何か言っているではありませんか。
秘書みたいな人と試験監督が私の横にやってきたのです。
秘書みたいな人「ちょっと問題用紙の表紙見せてください(小声)」
私「パードゥン?」
秘書みたいな人「問題用紙の表紙見せてください。」
私「ああ…はい。」
試験監督「“師”の四角いところ真っ黒!ヒィヒッヒッ!」
秘書みたいな人「シー!静かにしてくださいッ!(小声)」
試験監督「この人、試験開始って声かかった瞬間、みんな問題開いてるのに開かないで、ヒッヒー!ヒァーーー!!“師”とか“問”塗り潰してッ!ヒィィィイ!」
秘書みたいな人「試験監督!」
【よもぎ式受験ルーティン】
1.試験開始の合図と共に問題用紙の表紙の文字の囲われている部分を塗り潰す。
2.ノリで解ける問題を先にやる。
3.計算式が出てくる個人的な恨みのある問題は最後にやる。
4.全部終わったら見直す。
5.見直しまで終わったら問題文の文字の囲われている部分を塗りつぶす。
6.試験会場の視線を動かさないで見える範囲をスケッチする。
そんなこんなで完全にお寿司大好き試験監督に目をつけられた私。
休憩時間、トイレに行こうと思ったら
試験監督に呼び止められました。
「あれは何で塗り潰すんですか?私も学生時代にそんな楽しみ方を知っていたら人生がもっといいものになったと思うんですよ。」
と大真面目な顔で言うのです。
問題用紙の文字塗り潰し=崇高な儀式
と思っているようです。
試験監督の大真面目な問いによって、限界間近の骨盤底筋が悲鳴通り越して雄叫びを上げています。
【骨盤底筋】
尿意を我慢する時に大活躍する筋肉。
「あれはッ!私のッ!昔からの受験ルーティンですッ!(爆音)」
そう言い残し、試験監督の返事は聞かず私はトイレへ駆け出します。
謎の替え歌と共に。
【winter restroom】
(サビ)
駆け出すトイレに心奪われて
無慈悲な行列に並ぶ
襲いくる尿意は激しく痛いほどだけど
僕は順番を待ってる
↑元ネタ:L'Arc〜en〜Ciel「winter fall」
トイレ行列に並んでいる時間はどうしてこうも長く感じるのでしょう。
6年くらいの月日が経過しているようにも感じられます。
膀胱も骨盤底筋も爆発間近です。
“下半身ダイナマイト”という猛烈にくだらないワードが脳裏を過り、自分で自分を追い込んでしまうというストイックさ。
「爆発したら巻き込み事故による被害甚大だな」
と謎の冷静な分析によりさらに追い込まれていく私。
自分で作った窮地の中にmore than 窮地を展開する完全なるアホの所業。
ようやく自分の番が来たと言うのに自分のすぐ後ろに並んでいた人が
「ウゥッウゥッ」
と顔面蒼白で冷や汗をかきうずくまってしまったのです。
これはもう、
後ろの人is the most 窮地と判断し、
空いたトイレにこの人を押し込みました。
程なくして開かれし天国へ召される私。
あと5秒遅かったら“下半身ダイナマイト”が爆発して試験会場諸共吹っ飛ぶところでした。
ことなきを得た私及び受験生及び試験監督たちは無事この日の試験を終えることができたのでした。
試験監督たちが無事お寿司屋さんに行けたのか否かは神のみぞ知る。
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