ADHDの僕が「質問のハードル」を下げるためにやっている3段階の仕組み
こんにちは!
職場でわからないことがあるのに、声が出せない。そんな経験、ありませんか?
「聞いたら怒られる」「できない人だと思われる」。
そういう考えが頭をよぎって、結局タイミングを逃してしまうんですよね。
僕も同じでした。聞けないまま自己判断で進めて、大きなミスにつながったことが何度もありました。
上司に指摘されるたびに「またやってしまった」って落ち込む毎日でした。「聞けばよかった」とわかっていても、どのタイミングで、どうやって聞けばいいのかが、本当にわからなかったんです。
ADHDの特性があると、質問ひとつとっても簡単じゃないんですよね。
聞きたいことが頭の中でまとまらない。
聞こうとした瞬間に言葉が出てこない。
そもそも何がわからないのかが、うまく整理できない。
この記事では、そんな僕が試行錯誤しながらたどり着いた「質問のハードルを下げる3段階の仕組み」をお伝えします。
完璧な解決策じゃないけれど、同じように悩んでいる誰かの「ちょっとだけ楽になるヒント」になれたら嬉しいです。
■ 「勇気を出して聞いたら『自分で考えろ』『調べろ』と言われた」

派遣で入社して1ヶ月目のことです。
ラインで機械の接着剤がくっつてなくて、品質不良が大量に出てしまったんですよね。
機械を止めて、課長のところに聞きに行きました。「どうすればいいですか」って。
そしたら一言「接着剤つけて直したらいいやろ。それくらい自分で考えろ」って怒鳴られました。
少し腹が立ちましたが、「ここでは聞いちゃいけないんだ」って刻みこまれた感じがしました。
別の会社でも似たようなことがありました。最初の1週間は丁寧に教えてもらえたんです。
でも2週間目から急に一人でやらされることになって。
メモはちゃんと取っていたんですけど、どうしてもわからない部分があって、「ここがわからないので教えてほしい」と聞きに行きました。
「メモ取ってたよね?教えたんだから自分で考えたら?」
「いや、メモ取ったけどわからないから聞いてるんですけど」って言い返したら、「動画とか写真撮ったらいいやろ」って。
そうじゃなくて、と思いながら黙りました。
この経験が積み重なると、「聞こうと思った瞬間に止まる」ようになっていくんですよね。
「聞いたら怒られる」
「できない奴だと思われる」
「場違いな質問だったらどうしよう」。
頭の中でそのループが始まって、声が出なくなる。
■ 「憶測で動いた結果、数十万の損害を出して『わからなかったら聞け』と言われた」

でも聞かないでいると、今度は別の問題が起きます。
品種を間違えて、違う材料を用意してしまったことがありました。品種は同じでしたが、微妙に品番が違っていて…
生産が始まってすぐに品質管理から指摘されて、塗料の材料が丸ごと間違っていたことが発覚したんです。損害は数十万円。
「わからんかったら聞けよ」って言われました。
同じ会社で、別の日にもやらかしました。
トラックが高さセンサーに引っかかったんですが、目視で確認したら実際には引っかかっていなかったので、そのまま流したんです。
そしたらまた「センサー引っかかったら上司呼べよ。わからんねんやったら聞け」って言われて。
高校のバイトでも似たことがありました。
同じようなサイズの商品があって、袋を開けたら違う商品だったことがあってダメになりました。
2日目の翌日にはクビになっていました。発注ミスで弁償させられたこともあります。1万円くらいでしたけど。
あのときの上司の顔と言葉は、今でも鮮明に覚えています。
「わからんかったら聞け」。
でも聞いたら「自分で考えろ」と言われる。どっちが正解なのか、当時の僕にも今の僕にも分かりません。
■ 「『聞く前に調べろ』『わからなかったら聞け』どっちやねん」

今はあの頃みたいな大きなミスはなくなりました。でも違う問題が残っています。
タイミングを逃す、というやつです。
聞こうとするんですけど、
「今は忙しそう」
「こんな質問したら変かな」
「もう少し自分で考えてから聞こう」
ってなっているうちに時間が過ぎて。
業務が全然進まないまま、「なんでやらないの?」って言われて、初めて「あの、聞いてもいいですか」って言ったら「もっと早く聞いてよ」って返ってくることがあるんですよね。
あと、聞いても理解できなくて止まることもある。メモはとった。でも何を聞かれているのかわからなかった。そのまま進められなかった。
「調べろ」と「聞け」どっちなんだろうって、いまだに混乱する瞬間があります。
副業の話でもそうです。コンサルタントに「調べてから聞いてください」言われたことがありました。
高いお金を払っているのに、という気持ちは正直ありました。
でもコンサルを否定しているわけじゃなくて、「調べたほうが成長する」という考え方はわかるんです。
ただ僕には「どこまで調べて、どこから聞いていいのか」の境界線がそもそもわからない。
という問題があって。それがわからないから困っているのに、「調べろ」だけだと詰んでしまうんですよね。
よく「調べてわかることは調べる!調べてもわからないことは聞く」という、これって人によって感覚が違いませんか?
だから今は、コンサルを頼まずに自分で試行錯誤するほうが性に合っています。
ただ、職場ではそうはいかない…
■ 「紙に書いて渡す、という方法が、声を出すより先に来た」

今の会社に入ってから、聞き間違えや指摘があまりにも多かったんです。
自分でもどうにかしなければと思って、保健師さんや産業医の先生に相談しました。
障害者雇用で入っているので、相談できる窓口があったんですよね。
そこで言われたわけじゃないんですけど、相談しながら自分で気づいたことがあって。「声にする前に、書く」というやり方でした。
まず、困ったこととか指摘されたことをメモする。
「聞けない」「聞き方がわからない」ということ自体もメモする。
それをPCでまとめて印刷して、上司に見せながら、あるいはそのまま渡して質問するようになりました。
声で伝えようとすると、途中で頭が真っ白になるんですよ。
何を聞きたかったのかわからなくなる。でも紙に書いてあれば、それを見ながら話せる。
うまく声が出なくても、渡せばいい。それだけで、少し楽になりました。
これのいいところは、自分が分からないと思ってたことが整理できるから、分かる部分だけ完結できたり、分からない事を明確にすることで自分の解決策が分かる。
っで心配な部分だけ「僕はこう思ってるけどどうですか?」と聞くことができる。
■ 「一言添えるだけで、少しずつ変わってきたこと」

やり方が変わっても、最初は「これを渡していいのかな」って不安でした。
だから最初に一言だけ伝えるようにしました。
「僕、質問が苦手なのでカンペ見させてもらいます」「メモ渡させてもらいます」って。それだけです。
びっくりするくらい、受け取り方が変わりました。
僕は障害者雇用なので、上司には事情を伝えやすい立場ではあります。
でも、それを知らない他部署の人でも、だいたい「あ、わかりました」って受け取ってくれるんですよね。
「質問が苦手」「覚えが悪い」「メモが取りにくい」。
こういうことをあらかじめ伝えておくだけで、話が通りやすくなる実感があります。
それと、回答をもらったあともメモを取って、もう一度自分で確認するようにしました。
以前、メモを取ったはずなのに理解できないまま進めてしまったことがあったので。
書いて、声に出して確認して、また書く。そのくらいやって、ようやく頭に入ってくる感じがあります。
■ 「今もまだ完璧じゃないけれど、ミスの種類が変わってきた」

週に何回質問できているか、数字で言えるほど把握していません。
ただ、わからないことがあればとにかくメモを取って、まとめてから聞く、というリズムはできてきました。
衝動性が出ると、まだ失敗します。
頭の中でまとまる前に口から出てしまって「えっ?なんて?何を質問したいの?」って言われることが今でもあるんですよね。
だから書いて、整理して、という手順を自分に課しています。
noteやブログを書いているのも、たぶんそれが理由の一つなんだと思います。
頭の中をそのまま出すと混乱する。
書くことで、ようやく自分が何を考えているのかわかる。質問も、文章も、同じ感覚なんですよね。
衝動的に発言して場の空気を凍らせることも少なくなりました。
ミスはまだあります。でも以前と比べると、ミスの種類が変わってきた気がしています。
「聞かなかったせいで起きるミス」は減って、「聞いたけど理解が追いつかなかったミス」に変わってきた。
それが良いことかどうかはわからないけれど、少なくとも前に進んでいる感じはあります。
まだ「どこまで聞いていいのか」は、正直よくわかっていません。
でも「書いてから聞く」という一手間が、今のところ一番自分に合っています。
質問することへの恐怖と、ずっと向き合い続けています。
完全に解消されたわけじゃないけど、3段階の仕組みを作ってから、少しだけ呼吸が楽になりました。
それだけで、今は十分かなと思っています。
同じように「また迷惑をかけてしまった」と感じている人に、この記事が届いたらうれしいです。
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