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ラーゲリより愛を込めて 道義と道徳


作中、山本が語っていた、

これから君たちは人生の荒波に飲まれていく。
しかしそこで、最後に勝つのは、道義だ。

という、子供たちに向けた言葉。


道義の意味を調べてみると、

「人として行うべき正しい道」とある。

似た言葉に、「道徳」がある。

道徳の意味は、

「社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準」である。

そこの違いは、「社会的」かどうか。

日本人は、義務教育中に道徳の時間があり、

社会的判断能力を幼少から鍛えられる。

それは「日本人」としては素晴らしい素質・特性だが、

一方で、昨今コンプライアンスの規制が厳しくなり、

「道徳」という言葉が本来持つはずだった意味とはすこし外れ、広義になりつつある。

そこで今の日本人にこそ、この「道義」という言葉が大事なのではないのだろうか。

社会的にどうか。というよりまずは、

人としてどうなのか。

私個人で不満なことがあったとき、

それはあくまで私個人なのか、

それとも、

社会的道徳に欠けるものなのか。

引いては、

道義に欠けるものなのか。

情報リテラシーだなんだという前に、

まず己の意見から、見直すべきでは、

ないだろうか。



山本は、人間としての権利が、ほぼ無いに等しかったあの戦争の中で、道徳ではなく道義を信じ、貫いていたからこそ、権利を得、人に希望を与え、多くの人の心の中に、生き続けることができたのだと思う。



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