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3月、駅で感じた「はじまり」の空気

今朝の通勤途中、駅構内や電車内で大きなスーツケースを引く人をたくさん見かけた。普段から始発電車を利用している。この時間は人もまばらで、暗く重いイメージだが、今日はいつもの平日よりも、どこか軽やかな空気が漂っている。

みどりの券売機で切符を購入しているお母さんと娘さん、ホームで楽しそうに話す学生さん、エントランスで待ち合わせ中の(だと思う)おしゃれな女性。

「ああ、3月なんだな」と実感した。

3月は、いろいろな意味で“節目”の月だ。卒業、異動、転職、引っ越し。長く続いた日常に区切りをつけ、新しい場所へ向かう人が増える季節。旅行に出かける人の中にも、単なる観光ではなく、「区切りの旅」や「新生活前の思い出づくり」という人がきっといるのだろう。

3月は終わりの月であり、同時に始まりの助走期間でもある。

桜の開花を待つこの時期、街の景色はまだ少し寒々しいけれど、人の心の中ではすでに春が動き出している。旅立つ人もいれば、送り出す人もいる。変わらないように見える駅も、実はたくさんの物語の出発点になっている。

毎日通っている場所なのに、今日は少し違って見えた。

もしかすると、自分自身もまた、何か新しいことを始めたくなっているのかもしれない。3月という月は、そんな前向きな気持ちをそっと後押ししてくれる。

明日もまた同じ時間に電車に乗るけれど、少しだけ周りを見渡してみようと思う。そこにはきっと、誰かの「はじまり」がある。


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