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65歳超にフルタイムで働く人の在職老齢年金をケーススタディで考える

年金は、公的年金と私的年金があります。
自営業者、会社員、公務員、専業主婦などにより、対象となる年金が異なります。
公的年金は、主に国民年金(老歴基礎年金)と厚生年金(老歴厚生年金)。
私的年金は、iDeCo(個人型、企業型)や企業年金など

年金の概要


65歳から働く人は、在職老齢年金の減額損益分岐点が気になります。そこで順を追って整理します。

在職老齢年金制度とは、老齢厚生年金を受給しながら厚生年金保険に加入して働く人を対象に、給与(報酬)と年金の合計額が一定額を超えた場合に、年金の一部または全額が支給停止される仕組みです。

高齢者の就労促進の観点から、この基準額は段階的に引き上げられています。

  • 2022年度: 基準額は月47万円

  • 2023年度: 基準額は月48万円

  • 2024年度: 基準額は月50万円

  • 2025年度: 基準額は月51万円

  • 2026年度(予定): 基準額が月62万円

現在の在職老齢年金制度


65歳以上の在職老齢年金制度

この記事は、AIを活用しています。
そのため、給与と年金の合計額の基準額が改革により変動することやその他制度運用の変化に対応していない内容が一部含まれます。


💰 前提条件

今回、年収が基準額を超えるケースで試算します。

・年齢:65歳以後

・給与見込み額:年500万円(月収約41.6万円)

・年金見込み額:年300万円(月25万円)

・年金保険料の支払い期間:約40年(20〜60歳)

・保険料総額(本人負担分):約2,000〜2,400万円前後


1. 年金の損益分岐点

受け取る年金額の合計が、拠出額を超える時期を計算します。
👉 75歳前後が損益分岐点
つまり、75歳以上まで生きれば「年金は得」になります。

受給期間受給総額(年300万円×年数)
・5年(70歳)1,500万円まだ元本割れ
・10年(75歳)3,000万円 元本回収ライン
・15年(80歳)4,500万円 約1.8倍
・20年(85歳)6,000万円 約2.5倍
・25年(90歳)7,500万円 約3倍

年金の損益分岐点



2. 在職老齢年金の影響(65歳以降も働く場合)

65歳以降は、「賃金+年金」の合計が 47万円を超えると一部カット されます。2026年度から62万円を超えると年金カットになります。
これがいわゆる「在職老齢年金制度」です。

今回のケース:

  • 月収:約41.6万円

  • 年金:月25万円

  • 合計:66.6万円

👉 47万円を 19.6万円オーバー しています。

計算式(2022年以降ルール):

減額額 = (賃金+年金 − 47万円) × 1/2

→ (66.6万円 − 47万円) × 1/2 = 約9.8万円減額/月
つまり、年金が約15万円/月に減る(年間180万円) ということになります。

結果:

  • 本来の年金:300万円/年

  • 調整後の受取:180万円/年(在職中)

  • 退職後(無収入時):300万円/年に戻る


3. 年金を「損」と考えるのは早い理由

年金は投資ではなく「長寿保険」です。

年金は、長寿・物価に強いため、長生きするリスクに対応した社会保障制度です。

つまり、「早く亡くなれば損」「長生きすれば得」ではありますが、
長生きした場合の“保険”としての価値が極めて高いのです。



4. 損を減らす(得を増やす)3つの工夫

① 繰下げ受給:70歳まで繰下げると最大で42%増。長生きする自信がある人に有利

② 在職中は受給開始を遅らせる:働いてる間は減額されるため、あえて受け取らない。実質的に「得」になりやすい

③ iDeCoや企業年金で補完:税制優遇を使いながら私的年金を積み増し。老後資金を多層構造にできる

損を減らす工夫



結論まとめ

拠出 vs 受給は:75歳超で「得」、元本回収後は生きるほどプラス
在職中の65〜70歳:やや損(減額される)、月収+年金が高いと調整される
退職後の受給:安定収入で得、税・物価・長寿リスクに強い

総合判断:損ではない(長寿前提で得)、保険的価値を重視すべき。


以下の条件で3パターン(65歳受給・67歳受給・70歳受給)を比較した年金シミュレーション表を作ります。

前提条件(共通)
・現在年齢:65歳
・年収 :500万円(在職中は月収約41.6万円)
・年金見込み:年300万円(月25万円)
・在職老齢年金制度:47万円超部分の1/2を減額
・退職時期:70歳で完全退職(以降、減額なし)
・平均余命(参考) :男性84歳、女性89歳
・想定生存年齢 :85歳までで試算(20年間)



年金受給シミュレーション表(65歳〜85歳)

在職中(65〜69歳)の受取 、退職後(70〜85歳)の受取、 総受取額(65〜85歳)の増減比較した結果を示します。

◆65歳開始
在職中:年180万円 ×5年=900万円(在職減額あり)
退職後:年300万円 ×16年=4,800万円
総額:5,700万円 基準
今すぐ受け取れる安心感あり。ただし在職老齢年金で5年間減額(年180万円)。退職後は満額年金受給(年300万円)


◆67歳開始
在職中:年0円 ×2年+年180万円 ×3年=540万円
退職後:年315万円 ×16年=5,040万円
総額:5,580万円 ▲120万円(やや損)
2年遅らせると+14.8%(=年343万円)だが、在職中減額が続く期間短縮の影響が大きく、トータルではやや損(▲120万円)

◆70歳開始(42%増の場合)
在職中:年0円 ×5年=0円
退職後:年426万円 ×16年=6,816万円
総額:6,816万円?( +1,116万円?の得!)
42%増(=最大年426万円)と受給額アップ。在職中は年金を受け取らない。退職後16年間の総受取額は約6,800万円(繰下げ増額が最大の場合)

なお、繰り下げによる年金割増額は、基準額を勘案して受給できる額を対象にすることに留意が必要です。

例えば、年収が基準額を大幅に超過する場合、減額措置で年金受給額が少なくなります。その金額を繰下げした計算になるため、繰下げしても年金が想定より増えないケースがあります。

シュミレーション結果

結論まとめ

👉 長生き(80歳以上)する見込みがあるなら、繰下げ受給が最も有利。
👉 75歳未満で亡くなると、65歳開始のほうが有利。

<生存年齢と有利な選択>
〜75歳 :65歳受給(早めに回収)
76〜83歳 :大差なし
84歳以上 :70歳受給が得(+1,000万円超)

コメント
今回ケーススタディのように「65歳で年収500万円」ある方は、在職中に受け取ると減額が大きいので、「70歳まで働いて、70歳から繰下げ受給」 が最も合理的です。

なお、繰り下げによる年金割増額は、基準額を勘案して減額した受給できる額を対象にすることに留意が必要です。