不正会計リスクは限りなく「ゼロ」!―SoFi株を安心して持てる根拠
私はSoFi株に大きく投資をしている。
それだけに、ふと頭をよぎるのは「エンロンやワールドコム、あるいはワイヤーカードのような粉飾があったら…」という一抹の不安だ。過去に市場を大混乱に陥れた事件を思い出すと、つい心配になる。
しかし結論を言えば、SoFiにそのリスクは限りなく「ゼロ」だ。今日はその理由を整理したい。
<エンロンとワールドコム:市場を大きく揺るがした粉飾事件>
2001年、エネルギー取引大手エンロンが破綻した。損失を簿外に隠し、さらに会計操作で見せかけの利益を膨らませていた。結果、米国史上最大級の企業破綻となり、監査法人アーサー・アンダーセンも崩壊。市場の信頼は大きく揺らいだ。
翌2002年には通信大手ワールドコムが不正会計が発覚。通信回線の利用料を費用ではなく「投資」と偽って資産計上し、利益を水増し。粉飾額は110億ドルにも及び、当時米国史上最大の経営破綻となった。
両社の事件は、ITバブル崩壊と9.11同時多発テロの余波で不安定だった米国株式市場に追い打ちをかけた。
なお、この両社の事件をきっかけに、米国ではSOX法(サーベンス・オクスリー法)が制定され、経営者の財務報告責任や内部統制監査が義務化されるなど、会計制度は大幅に厳格化された。
<ワイヤーカード:ドイツ版エンロンと呼ばれたフィンテック崩壊>
2020年には、ドイツ発のフィンテック企業ワイヤーカードが崩壊した。欧州を代表する決済企業としてDAX指数に採用され、次世代のPayPalと期待されていたが、フィリピンの信託口座に存在するとされた19億ユーロの現金は実在しなかった。架空の資産だけでなく、存在しない売上も計上して業績を偽装していた。
発覚後、株価は数日で90%以上暴落し、CEOは逮捕。ドイツ金融当局BaFinの監督不備も厳しく批判され、国の威信すら揺らぐスキャンダルとなった。フィンテックという成長分野で起きた不正は、世界の投資家に大きな衝撃を与えた。元COOは現在も逃走中で、ロシアに潜伏しているとみられている。
<SoFi:三重四重の規制>
ではSoFiはどうか。まず、SoFiはNASDAQ上場企業であり、米証券取引委員会(SEC)に四半期報告書(10-Q)や年次報告書(10-K)を提出している。これらには収益の内訳や調整項目が詳細に開示され、投資家が数字を確認・検証できる。虚偽報告は経営者の刑事罰に直結するため、粉飾の余地は極めて限定的だ。
さらにSoFiは四大監査法人デロイトの監査を受けており、米国会計基準(GAAP)に基づいた独立監査の対象だ。加えて銀行免許を保有し、FDIC(連邦預金保険公社)、OCC(通貨監督庁)、FRB(連邦準備制度理事会)の監督下にある。
つまりSEC+監査法人+銀行規制当局という三重四重のチェック体制により、透明性は過去の粉飾企業とは比較にならない。
<CEOノトの自腹コミットメント>
もう一つ重要なのが経営者インセンティブである。CEOアンソニー・ノトは2018年の就任以降、一株もSoFi株を売却していない。それどころか、過去4年間で約277.5万株を自腹で市場から買い増ししている(おそらく数千万ドル=数十億円規模に達する)。
米国のCEOはストックオプションで株式を得るのが一般的であり、これほど多額の自己資金による大規模な買い増しは極めてまれだ。米国大手CEOの中でも、これほどの規模を自腹で継続的に投じる例はほとんど見られない。
ピーター・リンチの言葉を借りれば、「インサイダー(経営者など会社の内部関係者)が株を売る理由は多々あれど、買う理由はただ一つ──株価が上がると信じているから」である。
ノトの行動はまさにこの言葉通りである。不正会計に走る動機は余計に存在しない。仮にそんなことをすれば株価は暴落し、最も大きな損失を被るのはノト自身である。投資家にとってこれ以上心強いシグナルはない。経営者と株主の利害は完全に一致している。
<投資家が本当に見るべきもの>
エンロン、ワールドコム、ワイヤーカードに共通するのは「実在しない利益や資産を見せかけた」ことだ。一方SoFiは、現金残高やフリーキャッシュフローまで詳細に開示しており、さらに三重四重のチェック体制が敷かれていることから、粉飾リスクは皆無に等しい。経営者と株主の利害も完全に一致している。不正会計リスクを心配して投資に二の足を踏む必要はない。
SoFi株に関して投資家が議論すべきは、事業モデルの健全性やその成長性、すなわち「金融業界の構造変化の覇者となれるか」という未来の成長ストーリーだ。
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