DAY2*【属人化との向き合い方】引き継ぎが大変なのは“整えチャンス”だった
「この業務、誰かに引き継ぎたいけど、自分しかやってないんだよな…」
「マニュアル?あるような、ないような…」
そんな“属人化された業務”に悩む声、事務職では特に多いように感じます。
でも私は思うんです。
属人化=悪ではなく、“整えるチャンス”かもしれない。
今日は、そんな考え方をベースに、整える人として私が意識していることを書いてみます。
🔍 属人化のあるある:引き継ぎの壁になる理由
手順が言語化されていない
判断基準が曖昧で「経験でカバー」の状態
ファイルやExcelが“その人のクセ”で作られている
顧客対応や社内調整が“暗黙ルール”で進んでいる
こうした“人にくっついている業務”は、引き継ぎのたびに一苦労。
マニュアル整備が進まない原因は、「やってる人にしか分からないこと」が山ほどあるからです。
☑ 私の解決法:とことん属人化してもらう
引き継ぎに困るくらいなら、いっそ本人に**「この業務がもっと楽になるように、整えてみませんか?」**とお願いしてみる。
というのも——
業務が属人化しているということは、その人なりの「理解」「発想」「工夫」が詰まっているということ。
ならば、その人にしかできない整え方をしてもらうことで、結果的に業務が簡略化され、誰でもできる仕組みに落ちていくんです。
私自身も、
業務の“ゴール”から逆算して、不要な手順を見直す
「これは省略できるか?」「ここは残すべきか?」と試行錯誤を繰り返す
自分が楽できる方法を考え、その整理の過程を残しておく
さらに、業務の背景や意味合いを言語で残してもらうようにもしています👇
「この業務は、何のためにあるのか?」
「この作業、やっていないとどう困るのか?」
などを、口語でもOKなのでWordやメモで残してもらう。
その目的が理解できていないと、いくら自動化しても“考えない運用”になってしまう。
だからこそ、「整える=手順だけでなく意味も整理する」ことが必要なんです。
そして、“ついで整え”という手法もよく使います👇
Excelの計算式で「数字を入れるだけ」で処理可能に
作業中の画面をコピーして、Excelにペタペタ残す
ファイル名に「参照元:〇〇」などをちょこっと記載する
業務の中で“ちょっとやるだけ”で整備が進む流れをつくれば、属人化は自然と弱まっていくんです。
🛠 整える人の支援スタンス
整える人として意識しているのは、「全部を引き出す前に、本人の整え方を尊重すること」。
その人のなかにあるノウハウを、問いと余白で引き出すようにします。
例えば、
「今やってる手順で、いらないかもって思う部分ありますか?」
「ここって、〇〇だったらどうなりますか?」
「困ったとき、どう判断してましたか?」
こんな問いかけを通して、言語化のサポートをしたり、仕組み設計の補助をしたり。
そうすると自然と、やる側の納得と、教える側の整えが一緒に進むんですよね。
🧠 担当者の“誇り”に寄り添う:嫌がられたときの対応
属人化業務を整えることに、抵抗が生まれる場合もあります。
特に、「この仕事は自分にしかできない」と責任感を持っている方ほど、
自分以外にもできる状態になることに“誇りが奪われるような感覚”を持ちがちです。
そんな時は、
「あなたの仕事をちゃんと残すために整えるんです」と伝える
実際に一緒に業務をやりながら、整える流れを記録していく
(画面操作をExcelにコピーして貼っていくだけでもOK!)
整えることは、“仕事をなくす”ことじゃなく、“意義を言語化して残す”こと。
この理解が広がっていくと、協力してくれる担当者もどんどん増えていきます。
💰 整えに費用をかける前に考えること
「属人化なくすためにシステム入れようか…」といった話、よく聞きます。
でも私は思うんです。
費用対効果、本当に合ってるか?
その業務、いずれ他業務と一体でアウトソーシングできるなら、今無理して整備コストかけるより、柔軟に待ったほうがいいかも。
実際、私の会社では、
属人化業務担当者からの依頼があれば、整える支援
引き継ぎに向けた簡略化の方法の提案
実務ベースでの記録の残し方や、クセづけ支援
…など、現場レベルの「整える」を一緒に組み立てられます。
必要があればいつでも、気軽にご相談ください。
📘 実例:整えてもらった結果、チームが整った話
以前、「この人にしかできない仕事」と言われていた請求処理の業務がありました。
その方に「自分が楽になるように整理してみませんか?」と伝え、
一緒に手順を洗い出していったら、「これいらないかも」「これはExcelで自動にできる」とどんどん整っていきました。
その結果——
手順書もできて、誰でも対応可能に
Excelでの処理を自動化し、時間も半分に
本人が楽になっただけでなく、「仕事を渡すことの不安」が減った
この流れを経て、チーム全体の引き継ぎ文化が整っていきました。
📝 おわりに:属人化は整える起点になる
属人化って、ついつい「どうやって分けるか?」「誰に任せるか?」と考えがち。
でも、その人が自分の“やりやすさ”のために整える機会をつくることで、
結果的に業務は共有可能になり、職場の安心感が育っていきます。
整える人として私が大切にしているのは、
「マニュアルよりも、本人の気づき」
「完全な仕組みよりも、動きながらの整え直し」
引き継ぎが難しい職場こそ、整える力が育つチャンス。
まずは「あなたが楽になるために整える」ことから、始めてみませんか?
📎筆者プロフィール
北海道を拠点に、事務委託業・業務設計支援を展開中。
中小企業の「事務の負担」を軽減し、業務効率化や仕組みづくりを通じて、地域の働き方を“整える”ことで未来を守りたいと活動しています。
実務経験と業務改善ノウハウを活かし、整える人として「考え方」「仕組み」「余白」を育てる取り組みを継続中。
今回は、“属人化”が引き継ぎを苦しくする構造に気づき、その整え方のヒントを綴りました。
お仕事のご相談・ご依頼はSNSやnoteのコメントからお気軽にどうぞ。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップは地域貢献にむけた活動資金にさせていただきます。
