No.60「ムラッ気人間」が愛おしい
今日のヒトコト
ムラッ気のある人との付き合い方は難しい。
感じが良いときと悪いときの差が激しく、「え?どこでスイッチ切り替わった?」と気づかないくらい急に機嫌良くなったり悪くなったり。
「構ってちゃん」なんだろうけど「構うなちゃん」になったり。
ダメだ、難解でこの人のことが理解できない・・・という人が複数いる(いた)。
でも、何故だかそんなタイプの人と仲が良いことが多い。「類は友を呼ぶ」でまさか自分も?と思うが、そんな急に機嫌変わるわけないし、明らかに異なるタイプだろう(・・・か)。
「ムラッ気人間」のトリセツ的なものはないが、自分の場合は聞き役に徹することが多く、ムラッ気人間も自分が気持ち良く話しているときはかなり機嫌が良く、自分を家臣に見立てるように「有難いお言葉」を発する(「偉そうに・・・」と内心思いつつここは下手に出る)。
まず相手に気持ち良く話してもらうのが、ムラッ気人間の分厚いココロの壁に風穴を開ける突破口の一つになるかもしれない。
相手の主張に反発で返しても売り言葉に買い言葉になるので、相手が主張しているときはこちらが引き、相手が引いたタイミングでこちらが主張する。それを阿吽の呼吸でできれば会話は成立する。
相手の言い方に対して納得していないときは、相手が言い終わるまで待ち、一息ついたと思ったときに間髪いれず「その言い方!」と語気を強めると「ごめんちょっと言いすぎた・・・」的なことになる(ただし、友人に対してのみ)。
何だかクレーマー対応みたいな内容で、嫌な気持ちになることも多々あるが、そんな「ムラッ気人間」の中にはそのような性格ゆえに人付き合いが苦手で周りから煙たがれ悩んでいる人もいると思うと、何だか放って置けなくなり、何だかんだで声掛けする・・・。
例えば飲み会の幹事の時に周りから「アイツ誘ってもどうせ来ないよ」という意見の中、自分はしつこく誘ってしまう(そして全て断られる・・・)。
誰もができれば避けようとする「ムラッ気人間」でも、中には人情味溢れる人もいる。
職場に仕事は抜群にできるが、ムラッ気が酷くて周りから煙たがれている後輩がいる。自分は何回か同じ部署になり雑談含めいろいろ話はしていたが、ムラッ気な故にイラっとすることが何度もあり、「こりゃあークセが強いな、本人の気質だからどうにもならん」と半ば匙を投げていた。
月日が経ったある日、自分が突如難病に罹り、2ヶ月近く入院し、その後職場復帰したものの、まだ体調がすこぶる悪いときに、どこで聞きつけたのか知らないが、その後輩が席までやって来て、
「自分異動が決まって挨拶にしようと思っていたら入院したって聞かされて。何で入院先教えてくれなかったんですかー!お見舞いのついでに言いたかったのにもう異動してからだいぶ経っちゃいましたよーもう身体大丈夫なんですか?」
他愛のないぶっきらぼうな物言いだし普段なら「口悪っ!」と叫ぶが、入院生活ですっかり痩せ細り心身ともに弱りに弱っていただけに今にも泣きそうな顔になりながら、
「相変わらず言い方悪いなー、とりあえず栄転おめでとう」
と言うのが精一杯だったのを今でも覚えている。
「ムラッ気人間」は普段がマイナスイメージなだけに、たまにこうした「クリティカルヒット」があると、心にグッとくるものがある。
何だか「ムラッ気人間」がズルい存在に見えなくはないが、こういったことがあるから自分は「ムラッ気人間」が放っておけず事あるごとに絡もうとする。何だか可愛い存在に見えてくる。
自分が絡もうとする姿を友人や同僚からいろいろ言われるが、毎回返しは同じ。
「そんなに悪いやつじゃないよ、ただ素直で不器用なだけだから」

東京ガーデンテラス紀尾井町(東京都千代田区)
ビルを撮る趣味はないですがあまりにも高いので。
