【#毎週ショートショートnote】もじもじ社
粉雪が舞うある山間部の村に男がたどり着いた。
飢餓に苦しんでいた男は食べ物を恵んでもらおうとした。
「食べ物を分け与えてくれないか?」
一軒一軒訪ねてみたが、
「えーまあーそのー」
どの家も、もじもじした歯切れの悪い返事で追い返してきた。
切羽詰まった男は、ある家の戸を強引に蹴り倒した。
それから数十年後。
3人の観光客がこの村を訪れた。
そんな観光客を物陰から2人の村人が覗いていた。
「村長、誰かが『もじもじ社(やしろ)』の写真をSNSに投稿したらしい。風習が外に漏れたら大変ですよ」
村長と呼ばれた老爺は、観光客を見る目を細めた。
「『もじもじ社』が何を祀っているか、あの者どもが知ったらさぞや驚かれるじゃろう」
「わしがこの村を訪れて何十年も経つが、あの時に貪り食った味が今でも忘れられないのじゃ。特に若いオナゴのよぅぅ」
ゴクリと生唾を飲み込んだ。
そして、村長はカッと目を見開いた。
「今夜はご馳走じゃ!!」
(410文字)
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この記事は、たらはかにさん企画【毎週ショートショートnote】参加記事です。
今回のお題は、【もじもじ社】でした。
ホラーにするつもりがなかったのですが、今度「ガンニバル」シーズン2が始まることを思い出したらガンニバルテイストになってしまいました(泣)
今シーズンも前シーズン同様に、顔を手で覆い、指のスキマから観ることになりそうです(笑)
いつも作品を読んでいただきありがとうございます🙇♂️
次回のお題にも挑戦します🔥

