笑って百人一首 003 柿本人麻呂 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む
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この句を一言で言うと: 「山鳥の長い尾」と「恋人が来ない夜の長さ」を重ねて、孤独をここまで引き伸ばすかというくらい引き伸ばした、古典界の“ひとり寝耐久レース”である。
山鳥の尾より長い、ひとり寝の夜
🤖鈴木:今日のテーマは、柿本人麻呂の歌です。
🎃佐藤:来ましたね。百人一首ですね。
🤖鈴木:はい。「あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む」。
🎃佐藤:有名な歌です。
🤖鈴木:有名です。でも意味を雑に言うと、かなり情けないです。
🎃佐藤:情けない?
🤖鈴木:夜、長っ。恋人、来なっ。俺、ひとりっ。
🎃佐藤:急に三段活用みたいにしないでください。
🤖鈴木:これ、古典の顔してますけど、中身はかなり切実です。
🎃佐藤:どういう意味なんですか。
🤖鈴木:ざっくり言うと、「山鳥の長く垂れた尾みたいに、長い長い夜を、私はひとりで寝ることになるのだろうか」です。
🎃佐藤:かなり寂しいですね。
🤖鈴木:寂しいです。夜の孤独に、山鳥の尾を足してますからね。
🎃佐藤:足す?
🤖鈴木:普通なら「夜が長い」で終わるじゃないですか。
🎃佐藤:そうですね。
🤖鈴木:でもこの人は違うんです。「夜が長い」だけじゃ足りない。
🎃佐藤:足りない。
🤖鈴木:「長い」を説明するために、まず山鳥を呼びます。
🎃佐藤:山鳥を呼ぶ。
🤖鈴木:「すみません、長さ担当の山鳥さん、入ってください」
🎃佐藤:そんなスタッフいません。
🤖鈴木:すると山鳥が出てくる。尾が長い。しかも、しだれている。
🎃佐藤:しだり尾ですね。
🤖鈴木:そうです。だらーんと垂れた長い尾です。
🎃佐藤:イメージとしては、下に垂れている長い尾。
🤖鈴木:現代で言うと、めちゃくちゃ長い充電ケーブルです。
🎃佐藤:急に風情が死にましたね。
🤖鈴木:しかも絡まってるやつ。
🎃佐藤:さらに嫌です。
🤖鈴木:でもそれくらい、「長い」が視覚で伝わるわけです。
🎃佐藤:山鳥の尾を見せてから、夜の長さを感じさせる。
🤖鈴木:そうです。つまりこの歌は、「夜が長い」と言うために、鳥を一羽出勤させてるんです。
🎃佐藤:山鳥、夜勤ですね。
🤖鈴木:かわいそうですよ。恋人が来ない男の比喩のために呼び出されてるんですから。
🎃佐藤:古典の山鳥は忙しいですね。
歌そのものが、もう長い
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