集客から家族化「ガチ愛ファンマーケティング」
noteをお読みいただきありがとうございます!
今回は、大学時代のアイドルコピーダンス部「夏目坂46」の創設から、アイドルコピーダンスの全国大会「UNIDOL」全国大会優勝までの戦略をまとめる機会があり、今回noteにも公開したいと思います!
アイドルコピーダンスサークルの創設から、全国大会優勝までの戦略をまとめるタイミングがあり、せっかくなので今度noteに投稿しようかなと思ってます!
— ゆうむ🥑 (@you_your_yumu) June 9, 2024
「ガチ愛ファンマーケティング」というマーケティング戦略を自分で開発したのですが、具体的アクションも紹介する予定です! pic.twitter.com/5o51UUMKEU
この戦略をまとめる際に、「ガチ愛マーケティング」というマーケティング戦略を自分で開発しました。このnoteでは、このマーケティングについても解説しながら、具体的に行っていたアクションも紹介していきます。
大前提として、これから紹介するアクションの内容は、私一人の力でやってきたことでは全くなく、同期や後輩の力、当時応援くださった方々のお力添えあってこそです。
また、現在のようなチームを作る上では、チームビルディングや組織の基盤作りもすごく大事だったと思っています。
ただその上で、このようなマーケティング視点でアイドルを見てみると面白いなと思ったので、共有させていただければと思います!
簡単にパワーポイントを作成したので、それをメインに紹介しつつ、補足的に文でも説明させていただきます。
ガチ愛ファンマーケティングとは?

人を集めてファンになってもらい、長くファンになり続けてもらうためのマーケティング手法として、最近だと、新規顧客獲得から既存顧客育成まで考える「デュアルファネルマーケティング」と呼ばれる左のような手法があります。
ただ、このマーケティングにおける最終的な到達点が「お客様としてのおもてなし」に閉じていると感じており、何年も応援したくなる「熱狂的なファン」になってもらうためには、お客様に閉じずに家族のような関係性まで築くことが大事になってくると考えます。
そこで、今回、私が提示したいのが、「お客様としてのおもてなし」で終わるのではなく、「嫌なところも込みで長く愛する」ようなマーケティング手法、「ガチ愛ファンマーケティング」というものです。
そして、具体的には、それぞれの段階を以下のように捉えています。
知ってもらう:商品を広く認知させる
気になる:興味・関心を引き、行動を促す
触れ合う:ファンとの交流や参加型コンテンツ
落ち着き:日常の共有や親近感を高める
家族愛:深い絆や感謝を示す
前提:大学時代の活動について
「ガチ愛ファンマーケティング」を説明する実体験として、アイドルコピーダンスを例として取り上げます。
しかし、「そもそもアイドルコピーダンスとはなんぞや?」という方も多いと思うので、補足として説明させていただきます。

UNIDOLという大学生アイドルコピーダンスの大会は、全国規模で行われており、各地区予選を突破したチームが決勝戦という形でNHKホールやZepp hanedaなど大きな会場で行われる大会に出場できます。
この大会で「優勝」を目標とする上で、創設したばかりの私たちのグループには以下のような課題がありました。

入学式と同時に立ち上げたサークルでルールも何もわかっていませんでしたが、それゆえに固定概念に縛られないステージを初大会で披露でき、運よく関東2位になりました。
しかし、そのまま進んだ全国大会で、最下位。
会場投票も、確か、審査員得点も、全チーム最下位になって、全く太刀打ちできない挫折を経験したことがチームとしての転機になったように思います。
そこからチームとして試行錯誤しながら、優勝を本格的に目指し始めました。
ガチ愛マーケティング実践例
ここから具体的にやってきたことを
1:知ってもらう
2:気になる
3:触れ合う
4:落ち着き
5:家族愛
6:家族愛→知ってもらう
の順番で紹介させていただきます!

【1:知ってもらう_商品を広く認知させる】
1-1:チーム名からチームをわかりやすく

「夏目坂46」というチーム名にしたことで、名前だけで「坂道グループのコピーダンス」とやっていることを伝えられました。
また、本家のコンテンツとしての人気から、TIkTokでもバズりやすく、一気に高校生からの認知もグッと上がりました。
実際、新メンバーとして応募してくる人の8割程度がTikTokからの流入です。
1-2:朝5時配信でコアファン作り

大学1年生の5月〜11月の半年間は、「FRESH CAMPUS CONTEST」という大学1年生ミスコンに参加し、配信活動(SHOWROOM)を通じて夏目坂の宣伝をしていました。
このミスコンもエントリー当初は全く太刀打ちできなかったのですが、毎日の配信だけでなく、朝5時から2~3時間配信、深夜のダンス配信など「どうしたら興味を持ってもらえるか」を考えて挑戦し続けたことで、当時のミスコンではSHOWROOMのフォロワー数が1位になり、ミスコンの結果としても準グランプリを獲得しました。
早稲田祭の時には20名以上が全国直接会いにきてくださったり、今も夏目坂を応援し続けてくださっている方も多く、配信の影響力の凄さを体感しました。
【2:気になる_興味・関心を引き、行動を促す】
2-1:SNS企画

大会前や、早稲田祭前はイベントを盛り上げるためにSNS企画に力を入れていました。
これら企画では、ダンス以外にも焦点を当てて、メンバーの人柄を押し出した企画を多く取り入れています。
普段のステージだけでは知らない一面を知ることができ、推しメンになるきっかけの一つになっているように思います。
2-2:パンフレット作成

これは2023年の初単独公演の際に、後輩が作ってくれたものです!
公演内容が初めての卒業生を輩出する、振り返り文脈が多い公演内容であるのに対して、客層的には最近見始めた方が多かったこともあり、
よりこのタイミングで歴史を知ってもらうことで愛着を持っていただく一助になっていたように思います。
【3:触れ合い_ファンとの交流や参加型コンテンツ】
3-1:チェキ販売

チェキは「モノとしてコレクションしたくなる」のはもちろん、チェキを落書きの時間は「お客さんとの会話」の時間となるので、ファンになってもらうための大切な時間です。
-事前/事後に書くもの-
・宿題チェキ(事前注文いただいてしっかり落書きするもの)
・シーズンチェキ(クリスマス、ハロウィン、浴衣、バレンタインなど)
に対しては裏面まで一つ一つに丁寧にメッセージを書いたり、
-当日に書くもの-
・ツーショットチェキ(お客様とツーショット)
・ソロチェキ(お客様の好きなポーズでピンショット)
・囲みチェキ(メンバー数名でお客様を囲む)
・撮り放題チェキ(時間制限で撮り放題)
に対してはその場で落書きできる時は会話を大切にするものとしていました。
3-2:大会チケット販売

大会チケットに関しては、遠方の方でも買いやすいよう、オンラインお話し会を設けたり、他にも買った人しか参加できないファンイベントなどを実施することで、より話せる機会を設けられるような買いたくなるものを考えていました。
※今ルールが変わってできないことも多いかもしれません
本日は夏決勝チケット特典会
— 夏目坂46【公式】 (@_natsume46) October 7, 2023
ご来場いただきありがとうございました!
みなさまと素敵な思い出がつくれて、
嬉しかったです🎃👻🌟💖
メンバー一同より♡ pic.twitter.com/5nT9cgpTCq
3-3:イベントに合わせたグッズ販売

早稲田祭前など、大きなイベント前にはオリジナルグッズを販売。
大会では衣装はステージ衣装になるのでお客様と合わせるのは難しいですが、早稲田祭などもっとカジュアルなイベントではメンバーもステージで着用することで、お客さんとメンバーがお揃いのグッズを身につけられるようにしていました。
3-4:イベントに合わせたコラボ

早稲田祭を盛り上げるため、早稲田生に人気なホイッスルカフェでコラボメニューを展開したり、ここでしか引くことができないランダムチェキも販売したりしていました。
メンバーも早稲田祭直前期間は、作業や休憩のため、プライベートで大学からこのカフェに訪れることも多いので、メンバーと会えるのはラッキーな時間だったかなと思います。
【4:落ち着き_日常の共有や親近感を高める】
4-1:ステージにおけるコンセプト設計
夏目坂のステージは、年々完成度が高く、ある意味安心してみられるものになっているのではないかな…と思っています。
ありがたいことに夏目坂のイベントは、5秒でカメラパスが売り切れることもしばしば…だそうなのですが、きっとその裏の意図として、高いクオリティのステージを作れるようになることで、人に見てもらいたいと拡散したくなったり、何度も見直す動画の一つになるからこそなのかなと思います。
そのためには、個々人のスキルは言うまでもないのですが、ダンスを極める以外にも、深夜にわたるコンセプト会議、背景や衣装などステージを構成するものをどれだけこだわれるかかなと思います。
それによって、ステージを、ひとつの物語のように展開し、みている人がどこか共感できるものにしていました。
その一例として、私が4年生の時に出たUNIDOL2022 SUMMER敗者復活戦(敗者復活戦1位)と、UNIDOL2022-23 WINTER決勝戦(全国優勝)のストーリーを紹介します。
大会レベルでないとここまで考えていませんが、大会を経験することで体にしみつくものはあると考えます。



各曲で何を伝えたいのか、そのためにどう演出するのか。
全体を通じて何を伝えたいのか、それは一回見ただけで伝わるのか。
大会1週間前の別日リハーサルを踏まえて、ほとんどの立ち位置や振り付け構成を変えたりもしたりするくらい、何度も練ってはやってみて、出ないメンバーやスタッフ、外部の方にもフィードバックをもらって、直前まで調整していました。
特に優勝した時の大会は、ひたすらにこだわって考えきりました。
4-2:圧倒的なステージ作り
ストーリーが大体定まったあとは、その表現を保管する衣装、照明、楽曲の編集、そして何よりもダンスを極めていきます。
「神は細部に宿る」と言いますが、これらをどこまで極められるかで、圧倒的なものが作れるのかな…と今の夏目を見ていても感じます。

衣装はいつもギリギリになってしまうので、如何に完成度高く、早く完成できるかが肝です。
糸のほつれだけで指摘されてしまうので、
着込み方とほつれチェックは17名全員分を本番直前まで行いました。

照明は、結構あなどってしまうところだと思うのですが、個人的には、照明演出によってステージの魅せ方が全く変わると思っています。
2022-23 WINTERの時には、本番の2ヶ月くらい前に他アイドルさんのライブを見にいき、その会場でどんな色、どんな光線を出せるのか上記の画像のようにメモをして、それを参考にしながら照明シートを記入していました。
※照明シートは全チーム記入するものです

ダンスは言うまでもなくですが、横バミリだけではなく、全ての立ち位置において縦バミリまで決めて、テスト勉強のように暗記しています。
またスマホでの撮影を駆使しながら、0.1秒の動きを揃えることや、細かい表情や目線の練習も徹底した練習メニューを組んでいました。
上記のようなステージづくりをしていると、
本物のアイドルさんのライブを見ていても常に作り手目線で見るようになり、演出をこだわっているライブや、反対に「自分ならこういう演出をしたい」と考えられるようになってきました。
そして、ここまで作りきれるようになることで、ファンの方にとっても「ステージを見ると感動する」だったり「何度も見直したくなるようなステージ」となるのかなと思います。
【5:家族愛_深い絆や感謝を示す】
5-1:単独公演チケット販売

自分たちで単独公演を開催した際のチケット特典として、S席とA席を買ってくださった方には、公演前の時間に1時間程度メンバーと一緒にゲームをしたりと、交流できる時間を設けました。
コアなファンの方と本番前の時間を過ごせることはメンバーにとっても、きっとファンの方にとっても特別な時間になったと思います。
また、本番中も3列目までいつも応援してくださるファンの方の顔が見えることはとても安心感につながったり、公演中メンバーが客席に降りてきたり、最後のお手紙を読むときは号泣しているシーンもあったので、それを間近で見るとなるとメンバーとの心理的にも距離の近さを感じられるものになっていたのではないかなと思います。
5-2:ファンイベント

チケットを買ってくださったファンの方しか参加できないファンイベントでは、公演内容はもちろん、そこで販売するものもこだわったりしました。
例えば、ファンの方のスマホで、ファンの方にだけに踊る「踊ってみた撮影権」などのコンテンツを用意したりしました。
【6:家族愛→知ってもらう】
6-1:コンテンツ製作

卒業時には、全8話のドキュメンタリーを作成しました。
ファンの方が増えてきたり、新しいメンバーが増えてくると、初期のことを知っている人は少なくなります。
もちろんそれでも応援してくださること自体がありがたいのですが、なんとなく知っている状態から、グループができた背景をまでもこの段階で知ってもらうことでもっと愛着を持ってもらえると思います。
そのため、このドキュメンタリーは私のわがままで絶対に卒業前に作りたく、全国大会や単独公演の練習もある中で、かなり前からメンバーのスケジュールも抑えたり、撮影場所も思い出となるスポットは全て訪問したり、編集は寝る間を惜しんで行うほど、かなり時間をかけてコンテンツを作成しました。
6-2:単独ライブ演出構成


単独公演は、4時間にも及ぶ公演を行いました。(元は3時間の予定が伸びてました)
長い公演であることはもちろん、コピーダンスの特性上、いろんなアイドルさんの楽曲をコピーするので、お客様からしたら当然知らない曲もあり、普通にやっていたら見飽きるし、ただ疲れるものだったと思います。
それでも飽きずに、「この曲なんだろう?」となってもらったり、ライブ後の読後感として「このグループを応援してきてよかった」と絶対に思ってもらいたく、そのための演出にこだわりました。
まだまだチームを知らなかった方にとっても、もっと知りたい、もっと応援したいとなる公演だったと思います。
公演に向けては、半年以上前から、担当メンバー/スタッフで構成会議して、想定されるリスクに対してもどう演出でカバーするのかを考えて、メンバーに意見をもらいました。
6-3:ファンの声

これは単独公演の後、全ての嬉しい声をスクショしたうちの一部です。
チームが公演を通じて届けたかったことと、ファンの方が感じてくださったことが一致して、とても嬉しくなりました。
また、私や一個下の後輩たちは、すでにメンバーを引退したり、大会に出るメンバーもこの頃とはガラリと世代変わりしているのですが、この時応援くださった方は今も変わらず応援してくださっているのをXや現場に行った際に拝見すると、とてもありがたい気持ちになります。
だからこそ、このくらいファンの方に満足いただけるコンテンツ作りは面白いと実体験として思え、「ガチ愛ファンマーケティング」のような長く応援していただけるエンタメをもっと学び、作っていきたいなと思っています。
最後に

今回は自分が立ち上げたサークル基軸で「ガチ愛ファンマーケティング」を分析してみましたが、今後はこれを軸にいろんなアイドルを分析してみたいなと思っています。
この記事を読んで「面白かったよ!」という方は、ぜひ「#ガチ愛ファンマーケティング」とつけて拡散いただけますと幸いです!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
