先生のスピリッツ
今回は森先生の話を書きたいと思います。
先生は、僕自身初めてとなった開頭手術(高校3年生のころ)の執刀医であり、それ以降オジサンになった現在までずっと経過を診ていただけています。

初めてお会いした時、白衣をビシッと着こなして目がギラギラと輝いて元気ハツラツな方だな~と思ったのですが、後に卓球で国体出場経験のあるスポーツマンだということがわかり、当時カヌーを漕いでいた僕はとても親近感がわいてきた記憶があります。
さて、そんな先生は「頑張ってね!応援しているから…」と励ますだけで、結局は「我関せずの人」とは違います。決して距離を置いたり見捨てることはしせず、親身になって話を聞いて意見を述べてくれます。それだけでも幾分改善したような気になるくらいです。

これまで、2度の再発(厳密にはどちらも播種)や放射線壊死・歩行障害や顔面神経麻痺などなど僕にとってのピンチがあった(現在も…)のですが、どんな時も冷静沈着であって治療方針を丁寧にわかりやすく説明してくれますから、こんな僕にも今があるんだと思っています。
「それって、職業柄当然の事なんじゃないの?」
そんなふうに思う人もいると思います。僕も医療者ならば、患者の病気と向き合っていくのが仕事の一つなんだろうなとは思います。これまで出会えた多くの医療者は皆さんそうでしたから…
ただ…先生は「それにプラスした何か」を持っているような気がしてなりません。

たとえば…
免許を取得して初めて病院まで運転していったときは、
「それは良かった!」と勤務中にも関わらず時間を割いていただき、
駐車場まで見にきていただいたり…

無菌状態の部屋にいた(隔離?)時期は、よく病室のドア越しに笑顔で手を振っていただいたり…
いろんな症状に対して、どうしようどうしようと嘆いてばかりの僕に、「何か趣味は持っていますか?ほら!今テレビで話題の俳句とかやってみては?それとか・・・あ〜絵画なんてどうですか?」と勧めていただいたり…

20代前半だったか…外来受診時に「先生、今日が最後でいいですか?(定期受診は終わりにして何かあったときだけ来ればいいか?)」と聞いたとき、いつもの笑顔から真顔になって「この病気は簡単ではないから…私とは今後一生の付き合いになると思ってください」と、言っていただいたり…

(すでにプロ車いすマンになっていて入院した)ある日、入院したことで落ちごみ気味の僕を見て、「彼は車いすマラソンで活躍する有名人で多くの人が期待しているから、早く良くなって退院してまた元気に活動してほしいですね!」と、大勢の医療スタッフに宣伝するかのように励ましていただいたり…(もちろん活躍などしていないし、有名でもなく期待もされていなかった)
一時なぜか脚光を浴びてしまい、精神的にナーバスになって体調を崩した時は、「あなたは聖人君子ではないのだから、人の模範になるような生き方をしなければならないわけではないし、人の目を気にしすぎて発言や行動を(すごい人って感じに?)作る・演じる必要などありません。自分らしくあればいいのです」と言っていただいたり…

初めて再発(厳密には髄芽腫の播種)したことを告げられ涙を流し診察室を出ていった僕に、「あなたは私の息子です、全身全霊で守ってみせます」というようなメッセージを送っていただいたり…
時には1~2時間も、医療とは関係のないような話(仕事や日常生活・人間関係や家庭の問題など)にも、嫌な顔一つ見せず相談に乗っていただいたり…

病気と向き合うことはもちろんなのですが、仕事のことや、人間関係のこと、単身生活(食事や睡眠など)のことなど…僕がここまでくるためのエトセトラにたくさん関わってくれました。
それは医療者というよりも、僕の親・家族のような目線ではないかと思います。
これまで多くの医療者と出会えていますが、先生のような方にはなかなか巡り合えていません。
体を壊したことは、決して喜ばしいことではありませんが、そんな先生と出会う「きっかけ」となったわけですから感謝したいです。

最後になりますが、初めてお会いしてから25年以上の月日が流れ、当時の先生と同じくらいの年齢になりました。
それじゃ~先生のように誰かを救えるようになっているのかと言えば…恥ずかしながら自分自身も救えないような状態ですから、先生のようになるのはまさに高嶺の花です。
そんな情けない僕ですが、「先生のスピリッツ」が宿っているのは間違いありませんから、「山頂の見えない山登りをしているような状態?」であっても弱音を吐くことなく、真正面から向き合っていきたいです。
病気を治す…だけじゃないスーパードクターが僕にはついていますから…
頑張ります!

いかがでしたか?
今回送った「僕からの手紙」が、何らかの形で、みなさんのプラスになれたら、とても光栄です!これからも、たくさん手紙を送りますので、どうか目を通してほしいです。
また、スキを押してもらったっり、コメントを書いてくれたり、フォローをしてもらえたら…僕にとって励みになりますので、どうかよろしくお願いします。
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僕が書くすべての記事(手紙)は、長い時間かけて継続して書いてきた記録や、そうでなかれば得られないであろう考え方や貴重な体験を基にしています。いただいたサポートは、その評価だと捉えさせていただき、それを糧に今後も多くの記事を書いていきますので、どうかよろしくお願いします。