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【過学習】モテすぎて絶滅の危機?AIが陥る「クジャクの羽」のジレンマ

035【過学習】モテすぎて絶滅の危機?AIが陥る「クジャクの羽」のジレンマ

「よし、過去に社内で決裁が通った成功企画書を全部AIに読み込ませて、最強の提案書を作らせよう!」
そう意気込んで出力された提案書は、自社特有の専門用語や役員が好む言い回しが完璧に網羅された素晴らしい出来栄えでした。社内の事前会議でも「完璧だ!」と大絶賛。

しかし……。いざお客様のところに持っていったら、「御社の専門用語ばかりで、どうもピンとこない」と見事な空振り。社内の決裁を通すための「うちの会社っぽい言い回し」ばかりを完璧に学習してしまい、肝心のお客様目線がすっぽりと抜け落ちていたのです。

「あんなに賢いはずなのに、どうしてこんなに融通が利かないんだろう?」とガッカリしてしまった経験、ありませんか。AI? やっぱり最後は人間のカンや経験が必要だな…と心の中でシャットアウトしたくなる気持ち、とてもよくわかります。

大丈夫。一緒に、ほんの少しだけその言葉の雰囲気をつかみましょう。今日は、AIが悪いのではなく「真面目すぎるがゆえに起こる悲劇」を表す言葉をご紹介します。

■ なるほどわかる!【超要約】

なるほどわかる!【超要約】

今回取り上げるのは「過学習(オーバーフィッティング)」という言葉です。
なんだか難しそうな響きですが、一言でいうとこういうことです。

「訓練データという特定の評価基準にだけ最適化しすぎて、現実の世界では使い物にならなくなる現象」

完全に理解する必要なんてない。なんとなく雰囲気だけつかめたくらいで十分です。

■ 今日から使える!【たとえ話】

今日から使える!【たとえ話】

動物園で美しく巨大な羽を広げるオスの「クジャク」をイメージしてみてください。

実はあの羽、進化の「過学習」だと言われています。メスのクジャクは「少しでも派手な羽のオス」を好むという評価基準を持っていました。するとオスたちは、モテる(選ばれる)ために、どんどん羽を派手に、巨大に進化させていったのです。

その結果どうなったか。オスの羽はあまりにも重く、かつ目立ちすぎるようになり、現実世界では天敵の肉食獣にすぐに見つかって食べられてしまうという、生存に極めて不利な状態になってしまいました。

AIの過学習も、これと全く同じ構造です。AIは決してバカになったわけではありません。「社内決裁を通す」という偏った過去のデータに対して、ものすごく賢く、完璧に最適化してしまっただけなのです。メスにモテる(データ上の正解を出す)ことには完璧に適応したけれど、お客様に売れるかという現実のサバイバル基準が入っていなかったため、立派な羽が重荷になってしまったのですね。
ビジネスの現場に立つ私たちだからこそ、「そのAIは、立派なクジャクになっていないか?」と現実目線でチェックしてあげることが大切になります。

■ 高橋部長とミサキの「ながら聞き」会話例

高橋部長: あっ……! つまり、メスにモテるという評価基準には完璧に適応したけど、現実のサバイバルではむしろ弱くなってしまったってことか!

ミサキ: はい。これがエーアイの過学習と全く同じ構造なんです。エーアイは進化を間違えたわけではありません。「社内決裁を通す」という偏ったデータに対して、ものすごく賢く、完璧に最適化してしまっただけなんです。

高橋部長: なるほどなあ! エーアイの頭の中には、「お客様に売れるか」という現実のサバイバル基準が入っていなかったんだな。過学習って、評価基準には完璧だけど、現実では重荷になる「クジャクの羽」みたいなものなんだね。

ミサキ:「今回の過学習をたった5分で耳で学べる私ミサキと高橋部長の掛け合いが楽しいポッドキャスト版「こっそりAI教室」は以下のリンクからどうぞ!」

■ 今回のまとめ

AIは与えられたデータに対して、どこまでも真面目に答えを出そうとします。だからこそ、現場の酸いも甘いも噛み分けてきた私たちが、「データの外側にある本当の目的」をAIに教えてあげる役割が必ず必要になります。
私たち人間の強みは、少しも奪われていません。

だからこそ大丈夫。僕が、アラフィフ以上のみんなをちゃんと連れて行きます。焦らず、なんとなくの雰囲気だけでもつかんでいきましょう。
一緒に、少しずつ、AIの波に乗っていきましょう。


しっかり読みたい人にはnote版「こっそりAI教室」
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