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地方移住2年目のリアル。福井の好きなとこも、しんどいとこも正直に書く

このエッセイで何度か「福井に住んでる」って書いてきたけど、もうちょい正確に言うと、坂井市ってとこに住んでる。東尋坊がある、あの坂井市です。
福井県坂井市に移住して、そろそろ2年。移住礼賛でも移住後悔でもない、その中間あたりにおる。好きなとこも、しんどいとこも、正直に書く。


夏は、普通に暑い

移住前、北陸というと「涼しい」イメージがあった。日本海側、雪国、ひんやりした空気。そういう印象やった。

全然そんなことなかった。

坂井市の夏は普通に暑い。じめじめして、気温も上がる。「北陸やから涼しいやろ」と思って移住してくる人がおったら、夏だけは期待を裏切られると思う。冬の寒さと夏の暑さ、両方ちゃんとある。それが福井やな。

冬は、覚悟が要る

沿岸部やから雪は少ない、っていうんはホンマで、内陸と比べたら全然違う。でも「少ない」っていうんは「ない」とは違う。

どんよりとした鉛色の空が続く日が、冬は多い。太陽を見てへん日が何日も続くことがある。大阪育ちのわたしには、これがなかなかしんどかった。晴れの日が少ないっていうんは、じわじわと気持ちに影響する。

寒さも、大阪とは次元が違う。家の中におっても足元から冷えてくる感じ、灯油ストーブなしには生きていけへん感じ、あれは経験してみんとわかれへん。雪が積もった日は家から出えへん、って決めてるんも、冬の福井を知ってからの判断やねん。

それでも、雪が積もった朝の景色は、きれいやと思う。静かで、白くて、別の世界みたいで。しんどいけど、嫌いじゃないねんな、冬が。

あわら温泉の『芦湯』が、お気に入り

坂井市から少し行ったとこに、あわら温泉がある。

温泉地として有名なところで、そこに足湯が無料で使える施設『芦湯』がある。きれいな建物の中に、温度の違う浴槽がいくつもあって、無料で入れる。協力金を求められるけど、強制ちゃうし、わたしは2回に1回くらいのペースでお渡ししてる。

足湯やからサクッと入れる。靴と靴下を脱いだらすぐ入れる。ポカポカになって、ぼーっとして、また帰ってくる。それだけやねんけど、これが思ってた以上に気持ちいいねん。

冬の寒い日に足湯に浸かりながら、「ああ、ここに住んでるんやな」って思う瞬間がある。悪くない、と思える瞬間のひとつやな。

海の幸が、とにかく美味しい

福井は海が近い。坂井市も例外じゃなくて、新鮮な魚介類が手に入りやすい。

スーパーの鮮魚コーナーのレベルが、大阪と全然違う。種類も多いし、鮮度もいい。値段もそこまで高くない。これは移住してから気づいた、かなりありがたいことのひとつやった。

越前がにのシーズンになると、あちこちで話題になる。高いからなかなか手が出えへんけど、存在感がすごい。雌のセイコガニは越前がにより手頃で、たまの贅沢として買える価格やから、シーズンになると買う。小ぶりやけど、内子や外子の旨味が濃くて、これはこれで十分すぎるくらい美味しい。わたしはそれで満足してる。

「食」が豊かやと、日々の生活のしんどさがちょっとやわらぐ。これは思ってた以上に大事なことやった。

外食の量が、多い。主観かもしれんけど

これは完全にわたしの主観かもしれへんけど、福井の外食、量が多い気がする。

定食を頼んだら「こんなに要らんかった」ってなることが、大阪のころより明らかに増えた。ごはんの量、副菜の数、全体的にボリュームがある。お腹いっぱいになる前に満足してしまう。

コスパで言うたら最高なんやけど、大阪の感覚で頼んだら、ちょっと食べすぎになるかも。残すのも申し訳ないし、無理して食べて苦しくなったこともある。

「少なめでお願いします」って言えばいいだけの話やねんけど、なかなか言いにくい。これは慣れの問題かもしれへん。

17時を過ぎると、スイーツが食べられへん

これは移住してから気づいた、じわじわくる不便さのひとつ。

わたしがカフェに行く目的は、コーヒーや紅茶というよりスイーツやねん。ちょっとひと息つきたいとき、美味しいケーキとか和菓子とかが食べたなる。大阪におったころは、そういう個人経営のカフェが夜でも普通に開いてた。

でも福井やと、美味しいスイーツが食べられる個人のカフェほど、17時頃には閉店やねん。スタバみたいなチェーン店は夜も開いてるけど、わたしが求めてるのはそっちじゃないねん。チェーン店のスイーツが嫌いなわけじゃないけど、「今日はちょっといいもん食べたい」っていう気分のときに、選択肢がない。

最初は「まあそのうち見つかるやろ」と思ってたけど、2年経ってもあんまり状況は変わってへん。気持ちの余白みたいなもんに、地味に影響してるなあと思ってる。

越前そばは、わたしには合わんかった

福井の名物といえば越前そば。移住前から「美味しいって聞いてるし楽しみやな」と思ってた。

食べた。美味しい、とは思う。でも、わたしには合わんかった。

越前そばは大根おろしと一緒に食べるのが定番で、そばのコシも独特の風味がある。食べ慣れてへん人間には、最初はちょっと個性が強いかもしれへん。わたしはどちらかというと信州そばの方が好みやった。あっさりしてて、つゆとそばのバランスが好き。

地元の人に聞かれたら怒られるかもしれへんけど、これが正直なところ。名物やからって、全員が好きになれるわけちゃうし、それでいいと思ってる。

動物病院問題は、なかなか難しい

犬1匹と猫3匹と暮らしてると、動物病院には定期的にお世話になる。

福井にも病院はそこそこある。でも予約制のとこが少ない。うちから一番近い病院も、FIVキャリアのナツのセカンドオピニオンで行った病院も、予約がない。

行って、受付して、待つ。それだけ。

受付を済ませてから2時間待ったこともある。待合室がいっぱいで車の中で待つこともあるし、駐車場も空いてへんくて、空きを探して近隣をぐるぐる彷徨いながら順番を待つ、ってこともあった。具合の悪い子を乗せたまま駐車場を探し回る羽目になるとは思ってへんかった。動物にとっても飼い主にとっても、なかなかしんどい。

都市部ではオンライン予約が当たり前になってきてんのに、ここではまだそういう文化があんまりない。これは移住してから気づいた、田舎暮らしのリアルのひとつやな。

それでも、ここに住んでる

福井が好きか嫌いかって聞かれたら、正直、複雑やと答えると思う。

冬の空の暗さは、まだ慣れへん。夕方以降のカフェのなさにため息をつくこともある。動物病院の待ち時間にうんざりすることもある。越前そばより信州そばが好きなわたしは、地元民失格かもしれへん。大阪の便利さが恋しくなることも、たまにある。

でも縁もゆかりもなかった土地が、今はちゃんとわたしの「うち」になってる。足湯でぽかぽかになって帰ってくる道が、好きやねん。冬の雪景色が、きれいやと思う。近所のスーパーのレジのおばちゃんと、ちょっとした話ができるようになってきた。

住めば都、というより、住んで初めて見えてくるものがある、という感じかな。

知らんけど笑

まとめ:この記事のポイント

※関西弁が読みにくい方向けの要約です

  • 福井県坂井市(東尋坊がある地域)に移住して約2年。移住礼賛でも後悔でもない、中間のリアルを書いている

  • 北陸=涼しいというイメージとは異なり、夏は普通に暑くじめじめする

  • 冬は鉛色の空が続き日照時間が短い。大阪育ちには精神的にじわじわ影響する。寒さも大阪とは次元が違う

  • あわら温泉の無料足湯施設『芦湯』が気に入っており、冬の気分転換として活用している

  • 海が近く鮮魚の鮮度・種類・価格のバランスが良い。越前がには高くて手が出ないが、雌のセイコガニはたまの贅沢として買える価格で、シーズンの楽しみになっている。食の豊かさが日常生活の質に直結していると実感している

  • 外食の量が全体的に多い印象(個人差あり)。コスパは高いが、小食の人には毎回ちょっとした挑戦になる

  • 個人経営の美味しいカフェは夕方には閉まるため、「ちょっといいスイーツを食べたい」という選択肢がない。チェーン店は夜も開いているが、求めているのはそちらではない

  • 福井名物の越前そばは期待して食べたが自分の好みには合わず、信州そばの方が好みだった

  • 動物病院は予約制が少なく、2時間待ち・車中待機・駐車場探しが発生することがある

  • 不便さや合わないものがありながらも、2年で「うち」と感じられるようになってきている


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