INPIT知財セミナー講師経験談
昨日(2023年12月12日)、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)さん主催の知財マネジメントセミナーの講師を務めてきました。以下がセミナー開催前に告知した投稿です。
たっぷり学べるしやり応え十分
グループワーク形式で3つのケーススタディを計3時間で行いました。INPITさんがセミナー開催のエリア事情や過去の開催実績に基づいて内容を決めているそうです。今回の内容は以下の3つでした。
☑共同開発における事業展開
☑技術導入によるビジネスの拡大戦略
☑ブランド化を下支えする知財戦略

1つのケーススタディの進め方は以下の感じでした(画像参照)。個人ワークやグループワークの進み具合に応じて時間を調整しました。前半2セッション、後半1セッション、途中休憩10分です。

ケーススタディによっては難解なものもありますが、講師やファシリテーターの方がフォローしますので安心です。わからないこともその場ですぐに質問できる点はグループワークのうま味ではないでしょうか。
知財の学びにケーススタディは相性抜群
知的財産に対するご苦労やお悩みは多種多少でしょう。特許・実用新案・意匠・商標ってどうやってとるの?そもそもとる価値あるの?とった後どうするの?どこかの企業と一緒に進めた方がいい?などなど。
弁理士として13年くらい知財の現場で仕事をしてきて想うことは、知財活動は事業活動を下支えするもの、ということです。知財が関係ない会社も事業もないはずです。知財は特許などの権利以外も含むからです。
そのため会社経営や事業戦略とセットで知財活動を検討するのがあるべき姿と考えています。しかし知財は法律・技術・デザイン・モラルといった要素も関連するため、理解することは容易でなく、どうしても座学中心になってしまう傾向にあると感じています。
その点、INPITさんのケーススタディはこれらの要素がうまい具合に調整されています。テキストを見てもらえたらご理解いただけるはずです。その教材に基づきビジネスパーソン同士で意見交換できるので、学びも多いわけです。
無料テキストだけど有料級
このセミナーの最大の特徴は、INPITさんが全国の中小企業等に直接問い合わせて集めたリアル事例に基づいて作成された仮想事例をケーススタディとしている点と感じています。
このケーススタディには設問が3つあり、これを受講生がまず各自で解き、その後にグループワークでディスカッションし、最後に各グループに発表してもらう流れです。
知的財産に関する資料は経済産業省・特許庁・中小企業・弁理士会・日本知的財産協会などから星の数ほど提供されており、私も常日頃からチェックしてますが、このセミナー教材は本当によくまとめられています。
セミナーの受講生用のみならず、この資料を使ってセミナーを開催したい講師用や企業内の担当者用の解説資料もあります。つまりこれ一式で知財マネジメントセミナーをいつでも誰でもどこでも開催できるわけです。
INPITさんもこれらの資料をセミナーや社内の勉強会に活用してもらいたいという想いがあるようです。そしてそれらの内容や感想をフィードバックしてもらえたら、INPITさんの活動にも役立つとおっしゃっていました。
知財活動の意義を全国に届けます
教材は充実している、補足はオリジナル資料を自作する、やろうと思えばオンラインでもできる(おすすめは断然リアル!)、というわけで、全国に向けて知財活動の意義をお届けする準備は整っております。
セミナー対象の限定はありません。知財の未経験者からベテランの方まで有意義な学びを得られるはずです。未経験者はベテランから知恵を学び、ベテランは未経験者から気付きを得られるからです。
ちなみに、以下のような共通点を有する方々があつまったら、他者の意見を自分事ととして受け入れやすいため、グループワークがより盛り上がるかなってイメージしています。
☑中小企業の経営者や個人事業主の方々
☑中堅~大手企業の知財関係の方々
☑中堅~大手企業のマーケティング関係の方々
☑知財を含む経営コンサルタントや専門家の方々
共通の教材が日本の知財力を底上げ
ケーススタディは全部で17個です。「戦略活用編」、「トラブラ対応編」、「サステナブル経営編」、「Next IP編」、「マーケティングミックス 編」の全5つのテーマに対して3~4つのケーススタディがあります。
知財のセミナーは各団体や各地で行われています。これらとの優劣を比較するわけではありませんが、INPITさんのセミナーでは知財活動の点と点を結べるんじゃないかなってイメージしています。
「知財教育の標準化」は難しいかもしれませんが、共通の教材で皆さんが学び合えば、日本全体の知財力が底上げさるだけではなく、底上げされてからのさらなる発展も期待できる可能性を秘めていると考えています。
