カスハラ対策の陰で失われつつある会話の温度
こんにちは。ゆっちぃです。
今日は、日常生活でのコミュニケーションについて、ふと感じたことを綴ってみたいと思います。
先日とある制度の手続きについて詳しく知りたくて、相談窓口に行きました。
そこには、「カスタマーハラスメント対策」に関する注意書きが、至るところに掲示されていました。
昨今、顧客からの理不尽な暴言や執拗なクレームから現場で働く人を守ることの大切さが、強く意識されるようになっています。
こうした掲示によって、安心して働ける環境を作っているんだなぁと感心しながら、ロビーで順番待ち。
だからこそ、自分の番がやってきたときには、対応してくれる方には失礼のないようにと、丁寧な言葉を選びながら話していました。
ところが、対応してくださった方は、事務的で淡々とした口調で、冷たい印象。
ほとんど目も合わせてくれず、マニュアル通りの内容を、ひたすら棒読みです。
わからない部分を質問すると、途端に眉間にシワを寄せ、面倒くさそうな表情になりました。
こちらとしては、教えてもらいたくて聞きに行ったわけなのですが、
「面倒な人だと思われちゃったら、イヤだな」
と、必要以上に気を遣ってしまい、結局一番教えてもらいたかったことを聞けないまま、帰ってきてしまいました。
守ることと、冷たくなることは違う
カスハラ対策が強化される中、これまで優しく丁寧に対応してくれていた相談窓口の空気も、少し変わってきたように感じます。
行き過ぎたクレームや暴言は、お客様だから許されるものではありませんから、働く人を守るためのカスハラ対策は大切です。
一方で、トラブルを防ぐ意識が強くなりすぎることで、対応する側も、相談する側も、どこか過敏になっている気もします。
「余計なことは言わない」
「感情を見せない」
「とにかくマニュアル通りに」
そんな対応が増え、人と人との会話から少しずつ温度が消えているようにも感じます。
また、顧客側も、
「失礼にならないように」
「相手を不快にさせないように」
「ハラスメントだと思われないように」
と、気を遣いながら話しているケースもあります。
本来ならお互いが安心するための会話が展開するはずなのに、いつの間にか、
「トラブルにならないように、無難に話す」
ことに意識が向いてしまっている気がします。
たとえば、制度上どうしても難しいことがあったとしても、
「ルール上、できません」
だけで終わるのと、
「お困りの気持ちは分かります。その上で、ルールだからどうしようもないんです」
と伝えられるのとでは、受け取る側の気持ちは大きく変わります。
何でも要求を受け入れることが、寄り添うことだとは思わないし、できないことは、きちんと断っていい。
でもその際には、相手への気遣いや思いやりの姿勢まで失ってはならないと思います。
必要なのは、「防御」だけではない
カスハラ対策は、「どう防ぐか」だけでなく、「どうすれば、お互い傷つかずに済むか」という視点も大切です。
気持ち良いやり取りというのは、どちらか一方だけが配慮するものではなく、お互いの思いやりで成り立つものです。
相談する側も、対応する側も、お互いに気を遣っている時代だからこそ、
「この人も、気を遣いながら話しているんだな」
そんな空気を少し感じ取れるだけで、トラブルはなくなるはず。
人は、相手に対して「問題を解決してほしい」ということではなく、
「ちゃんと向き合ってもらえた」という感覚を求めているのではないでしょうか。
コミュニケーションって、ホントに難しい。
結局、マニュアルでは埋めきれない部分を支えているのは、人の言葉の温度なのかもしれませんね。
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