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【水回りの設えとリズム】《vol.18》|洗面所は「第二のリビング」――家族を見守る仕掛けを仕込む

キッチンが家の核なら
洗面所はリズムを整える場所。

我が家の洗面所は、単なる機能空間ではなく
忙しい朝のコニュニケーションの場、
「第二のリビング」と捉えました。

BGMはTivoli Model Oneで
ダイヤルひとつの操作性は普遍的な「用の美」のデザイン

「家育て」の眼差しで

結婚して20数年。
共働きで忙しい日々の中
私が大切にしてきたのは「家育て」という感覚です。

整理収納の工夫や運用の改善といった
仕組みを整えるハード面と、
そこに流れる空気感というソフト面。

その両輪をアップデートしながら、
より良く育てていく感覚です。

身支度しながら
洗面台の前に並んで話す時間は、
夫婦という最小チームの
朝のミーティングのようなもの。

「今日の予定は?」
「今週はハードスケジュール」といった、
なんでもない会話。

ほんとうは
言葉以上にやり取りしているのは、
お互いの空気感だったと思います。

「少し足取りが重そうかな」
「なんだかやる気に満ちているな」

鏡越しに伝わってくる夫のコンディションを
そっと観察してみる。

横並びの付かず離れずの距離感なら、
小さな機微も自然に感じ取ることができます。

お互いの「今」を同じ空間で共有し
気遣い合う余白こそが、
コミュニケーションの本質のような
気がしています。

横幅150㎝で大人ふたりが並んでもゆったり
ミラーとカウンターは造作
水栓金具・洗面ボウルとそれぞれパーツを組み合わたオリジナル

「3畳のゆとり」が「心の余白」に

この「家育て」の時間を
「仕掛け」として暮らしに組み込むために
設計士さんへ要望したのが、広くて明るい洗面所でした。

大人ふたりが並んでも
それぞれゆったり使える
物理的な広さと、開放感。

これを設計に反映させるため
部屋数を削ってでも
洗面所の広さを優先。

さらに、北側斜線に制限がないという
我が家特有の条件を活かし、
天井は吹き抜けに。

北側のハイサイド(高窓)からは
一日中安定した光が入ります。

私の思想に
高さという開放感が加わり
コミュニケーションが生まれ、
洗面所は「第2のリビング」となりました。

天井高3m✕鏡は想像以上の開放感
ハイサイドには、時々ひこうき雲がかかることも

「素材感」と「color moode」

建物全体を通じて、
対比を楽しむことも我が家のテーマ。

内装も、フロアごとに
テーマを設定。

一階は
無垢のウォールナットとステンレスの素材感を味わう、
オンの空間。

二階は、
好きな色を取り込んで、「カラーモード」を愉しむ
プライベートな空間。

二階にある洗面所は塗り壁にし、
自分たちの手でペイントしました。

自分たちも施工の一部に関わることで、
空間への愛着が一層深まったと思います。

イギリスの塗料メーカー Farrow&Ballの塗料で壁をペイント
それぞれの色に粋なネーミングが

ニュアンスカラーが揃うラインナップより
♯79 Cardr room Greenを選択

理想に立ち返り、暮らしを整え直す

理想の暮らしをイメージし、
設計に自分の思想を反映させる。

それは、
自分自身の「暮らしの哲学」を
形にすることかと思います。

時には
「最近、なんだかうまくいかないな……」と
停滞を感じる時期もあります。

そんなとき、設計当時の
暮らしへの理想や
動機づけを思い起こすことで、
「自分が大切にしたいもの」を決めた日に
立ち返れる。
そんな気がしています。

洗面所をリビングと定義したあの日から、
「家育て」は、静かに継続中です。


Journal Schedule

「暮らしの旅の記録」は、
毎週 水曜日と日曜日の21時に更新しています。

今月もどうぞお付き合いください。


二十四節気|清明 (せいめい)

4月5日
二十四節気は、清明です。

清浄明潔(しょうじょうめいけつ)。

「清明」は、この言葉の略との説があり、
すべてのものが清らかに、明るく輝く時だそうです。

家の中。
静かに神聖な気持ちになれるスペースはありますか?






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