給与が安いから生活が苦しい、のは正しいけど...

はじめに

ぼくは29歳まで年収200万円程度で、「給与が安くて生活が苦しい」という状態でした。当時は、「自分は頑張っているのに、なぜ報われないんだ?」というフラストレーションを抱えていたのをよく覚えています。とはいえ、客観的に振り返ると、市場価値が低いから給与も安いわけで、その構造を理解していなかったことこそが大きな原因でした。

本記事では、「給与が安い=生活が苦しい」という事実と同時に、「なぜ給与が安くなるのか?」を客観的に見つめ直す重要性について深掘りしてみたいと思います。自分の頑張りと成果を、きちんと“市場”という視点で考えてみると、やるべきアクションが見えてくるかもしれません。


「頑張っているのに報われない」の正体

給与の話になると、「こんなに頑張っているのに、それに見合った報酬がもらえない」と思ってしまいがちです。特に若いうちは自分がどれだけ会社の利益に貢献しているか、あるいはどれだけ市場で必要とされているかを冷静に把握するのが難しいものです。

努力の方向性と市場価値

ぼく自身、「人より頑張っているはず」だと思っていましたが、実際には“どの領域で、どのように頑張っているか”が大切でした。言い換えれば、マーケットにとって価値あるスキルや成果を生み出していなければ、努力の量だけでは評価されづらいのです。
やみくもに時間だけ費やしていないか
長時間労働を頑張りと捉える人は多いですが、それが市場価値の向上につながるかどうかは別問題です。
主観的な頑張り vs. 客観的な価値
「これだけ苦労したから報われるはず」というのは主観であって、市場から見た価値とはイコールではありません。


29歳で年収200万円だったころのぼく

ぼくが29歳で年収200万円ほどだったとき、当時の仕事内容を振り返ってみると、「給料が安いのもやむを得ないな」と思います。具体的には、業務の専門性がそれほど高くなかったり、代わりの人材がすぐ見つかる仕事だったりと、マーケットの中で希少性が低いポジションにいたのです。

当時の仕事内容を具体的に考察

汎用性の高い業務
マニュアルさえあれば誰でもこなせそうな作業が大半を占めていました。そうなると企業としては、高い給与を払う理由は少ないでしょう。
会社の売上への貢献度が不透明
自分の仕事が直接売上や顧客獲得に影響を与えていなかったので、成果を測りにくく「あなたじゃなくてもいい」と判断されがちでした。
スキル習得の意識の低さ
やりたいことがあまり明確でなかった分、「このスキルを伸ばそう」という主体性に乏しく、結果として市場価値が上がりづらい働き方をしていたのです。


給与が安い理由を客観的に見る

「給与が安いから生活が苦しい」というのは厳然たる事実です。だからこそ、“頑張り”だけを軸にするのではなく、「自分の市場価値はどのくらいか?」を定期的に点検することが大切です。

市場価値とは何か

一言で言えば、「雇用市場における自分の希少性や需要の高さ」です。技術や資格だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント力、実務経験など、総合的な要素から判断されるものです。ここで重要なのは、企業や業界が求めている能力と自分が提供できる能力がかみ合っているかどうか、という点です。
自分の強みを明確化
自分が得意とするスキルや分野はどこなのかを明確に言語化する。
需要を調べる
そのスキルや経験を必要としている企業・業界がどれほどあるのかをリサーチする。
競合(他の人材)と比較する
自分以外にも同じスキルを持つ人はどのくらいいて、彼らはどのようにアピールしているのかを把握する。

客観視のための方法

求人サイトやエージェントで年収相場を調べる
転職エージェントの情報を通じて、自分と同じようなポジションの年収を把握する。
社外のコミュニティに参加してフィードバックを得る
同業界の人たちと交流し、スキルの評価や仕事の取り組み方について客観的なアドバイスをもらう。


生活苦をどう乗り越えるか

給与が安い現実を前に、「このままじゃ生活が成り立たない」と嘆いているだけでは何も変わりません。むしろ、今の環境でどれだけ自分の市場価値を高める行動が取れるか、あるいは転職や副業といった形で新しいチャンスを探すのか、具体策を考える時期に来ているのかもしれません。

スキルアップの道筋

会社の教育制度を活用する
企業によっては研修や資格取得支援制度がある場合があります。活用できるものは遠慮せず使うべきです。
独学やオンライン学習
現在はプログラミングやマーケティング、英語など、オンラインで手軽に学べる時代です。自分が伸ばしたい分野に集中投資してみるのも手です。

転職や副業でリスクを分散

業界をまたいでみる
自分が所属している業界が低賃金構造になりやすい場合、思い切って他業界へ移動することも選択肢です。
副業で別の収入源を作る
週末や夜の時間を使って、スキルや趣味を活かせる副業を始めてみると、意外なところで経験と実績が積めるかもしれません。


頑張りを市場と繋げる

「頑張っているのに報われない」状態から抜け出すためには、“自分の頑張り”と“市場のニーズ”をしっかり結びつける視点が欠かせません。そもそも、自分の仕事が相手(顧客や会社)にどれだけ価値をもたらしているのかを見極めることがスタートです。

仕事の成果を見える化する

定量的なデータを残す
売上やコスト削減、プロジェクト完了率などを記録しておく。転職時や評価面談時に説得材料になります。
課題解決のプロセスを整理する
「どんな問題があって、自分は何をして、どう改善したか」を一連のストーリーとしてまとめておくと、自分の強みが分かりやすくなります。

他者から見た「役に立つ」を意識する

結局、給与は「会社や顧客が自分に払う価値」でもあります。自分が提供する価値を高め、それを適切にアピールできれば、自然と給料アップや良い条件の仕事にありつける可能性が高まります。


おわりに

給与が安いから生活が苦しい、という事実を否定するつもりはありません。ぼくもかつて同じように苦しい時代がありました。ただ、同時に「自分の市場価値が低かったからこそ、安い給与だった」という側面を認めることは、現状を変える最初の一歩になるはずです。

自分がいま置かれている状況を客観的に捉え、「どうすれば市場価値を高められるか」を考えること。やるべきアクションや学ぶべきスキルを見極め、行動に移すことで、少しずつでも状況は変わっていきます。主観的には「頑張っているのに報われない」と思ってしまうかもしれませんが、そこから一歩踏み出すヒントは、“客観的に市場を捉える”という考え方にあるのではないでしょうか。

ぼく自身、29歳までの停滞を振り返ると、安い給与に甘んじるのではなく、自分が得意とする分野や新たに身につけるべきスキルを模索すればよかったと感じています。もし、いま給与面で悩んでいるなら、ぜひ“頑張り”だけでなく“市場価値”を見つめ直すきっかけにしてみてください。そこから思わぬ道が開けるかもしれません。


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