よそ者が移住先の伝統行事に参加した結果…|免許なし・虫無理・引きこもりのドタバタ田舎暮らし #10
こんにちは!
秩父の山奥で自由気ままに移住生活を楽しんでいる、ドット絵クリエイターのたかみと申します。
今回は、移住生活を始めたばかりの"ガチのよそ者"である私が、突然参加することになった真夏の伝統行事「立沢の虫送り」について紹介していきます!
季節感をガン無視し(現在1月下旬)、真夏の空気感満載の写真をたっくさんお届けするわよ〜ン
目次はこちらです!今回は6000文字に収めました!(収まってない)
真夏の伝統行事・立沢の虫送りとは?
まずはじめに「立沢の虫送り」の概要をご紹介すると…
短冊飾りをつけた梵天(ぼんてん)と呼ばれる竿竹を掲げて、独特の掛け声や笛・太鼓の囃子とともに特定の区間を練り歩く悪疫払いの行事で、毎年8月16日に開催されています。(丸コピ引用じゃないよ!!)
都会から移住してきた身としては「地域の伝統行事」というものに全く馴染みがなかったので…
この話を聞いて「田舎が舞台のアニメとかでよく見るやつじゃん!!しかもそういう行事きっかけに何か事件が起きて、謎を解明するために主人公一味が奮闘するタイプのやつじゃん───────」とワクワクしました(妄想力50万の女でスマン)。

しかし、はじめに「虫送り」と聞いた時は、悪い虫、退散!!!!!的な、虫害対策?に関する行事なのかな?と思ったのですが…(アホすぎる)
村の悪疫全般を「ムシ」と表現し、そのムシを梵天で掃き集め、村の外れに捨ててくる…この一連の流れが「虫送り」という名前の由来になっているそうです。
詳しくは広報みなのの公式ページを見てね!!(丸投げ)
そして「立沢(たつざわ)」というのは…
埼玉県秩父"市"ではなく…"郡"に位置する里山の一帯を指す地名で、私が住み込みで働いている「天空の楽校」もまさにこの「立沢地域」の中にあります。

4年生までの子どもたちが、険しい山道を登り
エッホエッホ(古い?)と通っていたそうです。

そんな伝統行事に、私は「見物客」ではなく「半分当事者(?)」として参加してきたわけなのですが…これには理由がありまして。
長年、地域の伝統行事として受け継がれてきたこの「立沢の虫送り」。
"誰"によって計画され…
"誰"によって開催され…
当日は"誰"が参加するのか…?
ズバリ「立沢のひとたち」でございます!!!!!(当たり前だろ)
とどのつまり…
この行事は「立沢地域に住む人たち」ですべてが構成されているので…
立沢地域に含まれる「天空の楽校」の構成員である私たち…も、問答無用で「当事者」となる…というわけでございます。
かくして…
急に当事者意識を植え付けられた(失礼)よそ者のたかみには、とある重大ミッションが与えられるのでした…。
ここでアニメ第一期のOPが流れます
突如課せられた重大ミッション
夏真っ盛り、第二の繁忙期となるお盆シーズンが始まった8月11日。
天空の楽校 オーナーの千鶴さんから「今日はたかみちゃんに重大ミッションがあります」と突如通達を受け「???」となっていると…
何やら色とりどりのカラーテープを渡され「これをすべて同じ長さにカットして欲しい」という謎の要求を言い渡されました。
言われるがままに机の上にテープを並べ、お手本となるテープの長さに合わせてひたすらカットすること数分…
「いやいや、これ何に使うんですか」
と尋ねたところ…
「虫送りに使う梵天の短冊飾りの一部だよ」
と千鶴さんが一言。
ええ!?
こ ん な よ そ 者 が 、 い い ん で す か ! ?
と、一瞬困惑しましたが…
よくよく考えれば、この地域の行事なんだもの。行事に使うあれこれも、その地域の人たちが準備するべきだよね(?)ととりあえず自分を納得させました。

そんなこんなで、飾り作りを進めること数十分…
普段、こういった工作(?)チックなことをやる機会がないので、だんだん楽しくなってきて「この道14年の飾り職人」という謎の茶番を始めました。
このアホみたいな茶番は、千鶴さんの手によってお店のインスタに晒しあげ公開されたのですが…
その投稿を見た方が「14年も!?スゴイ!」とコメントをくださったそうで、非常に申し訳ない気持ちになりました。ふざけるのも大概にしろ。
ちなみに…
なんとそのお客さま、12月に実際にお店まで来てくださった(とてもうれしい!!)のですが…
私の顔を見るなり「あ!あの飾り職人の!」と目をまんまるにされていたので、きちんと面と向かって「あの動画は茶番です」と謝罪しました。
飾り職人の動画はここから見れます(本当にくだらないので、1分37秒を無駄にしてもいいよという方のみご覧くださいませ…)
そんな茶番も交えつつ(?)重大ミッションを進めること数十分。
色とりどりのテープが揃ってきて、いよいよそれらしい見た目になってきました。

「ひろがるスカイプリキュア」じゃない!?
(わからなくていいです)
このテープたちは、千鶴さんの手によって丁寧にまとめられ…

ついに…
ミッションコンプリート!!!!!

こうして完成した飾りは、同じく楽校の構成員であるちえこさん(お店の名物メニュー"ちまき"作りに参加いただいているちまきシスターズの一員)に託されることになるのでした…。
人様に託すもので遊ぶなという話
オーナーに別れを告げ、いざ出発
突如課せられた重大ミッションをクリアした数日後…。
ついに「立沢の虫送り」当日がやってまいりました。
ただ、冒頭でチラっと述べた通り、虫送りは毎年8月16日というお盆シーズン真っ只中に開催されるため…
楽校の繁忙期とだだ被りしており、なおかつ楽校の構成員(もう一人のオーナーであるおっちゃんやちまきシスターズたち)はほぼすべてこの行事のために駆り出される(言い方)始末。
流石にお店を閉めるわけにはいかないので、この日は朝から千鶴さんと私の2人体制で営業していたのですが…
行事の事前準備が終わり、お昼頃にお店に戻ってきたおっちゃん(オーナー)がこう言いました。
「せっかくだからたかみちゃんも参加する?」
ええ!?
こ ん な よ そ 者 が 、 い い ん で す か ! ?
(2回目)
でも、今抜けたら、お店番が千鶴さん1人になっちゃうし、流石にそれは…と思ってあたふたしていると…
「昨日のうちにお客さまにも案内してあるし、お店はなんとかするから行ってらっしゃい」
と千鶴さんが一言。
本 当 に あ り が と う ご ざ い ま す ! ! !
こうして…
選ばれしものだけが着用できる(?)和柄の法被を纏ったよそ者は、おっちゃんの軽トラに乗り込み、颯爽と立沢の山道を下っていくのでした…。

立沢の空に浮かぶ梵天の美しさ
初めての伝統行事!初めての法被!とワックワクで軽トラに揺られること数分。
虫送りの出発地点は、楽校からほど近い集会所とのことで、近くの坂道で降ろしてもらいました。
集会所に近づいていくと、私と同じ法被を羽織った地域の方々や、高そうなカメラを抱えた観光客(と思われる方々)が集まっていて、何やら賑わっている様子。

楽校を出た当初は、専用の法被も着たことだし、堂々と行事に参加するぞ〜と意気込んでいたものの…
実際は地域の方々と面識があるわけでもなかったので、ちょっと離れたところから見物することにしました(悲しい)。



小学生くらいの子どもたち(とその保護者の皆さま)を先頭に、法被を着た地域の方々が梵天を掲げて行進を始めたのですが…
自分が「この道14年」とかほざいていたときには想像もしていなかった梵天の迫力に思わず息を飲みました。

この日はあいにくのお天気でしたが、深い緑に染まった山々とほんのり霞んだ立沢の空に、鮮やかな短冊飾りがたなびく様子は圧巻でした。
笛や太鼓の囃子と独特の掛け声、見晴らしの良い里山という特別なロケーションも相まって、ファンタジーの世界に飛び込んだ気分…。
この光景を少しでも長く堪能したくて、結局私も地元住民のフリ(?)をしてついていくことにしたのですが…

最後尾ならそこまで目立たずに済むだろう…と思っていたのも束の間、サングラスをかけた地元住民とおぼしきおじさまに
「君この辺よく走ってる子でしょ!」
とバカデカボイス(ガチ)で話しかけられ、途端に周囲の目線がこちらに向けられました。
一瞬で現実に引き戻され、脂汗が吹き出ました(汚い)
幸いにも、その中にちまきシスターズ(飾りを託したちえこさん)のご家族がいらっしゃったおかげで「ああ!天空のとこの子だ!」と認識していただき、なんとか難を逃れたのですが…
見慣れない人間が周辺地域をウロウロしていたら、良くも悪くも目立つのだな…と再認識させられました。
今日も朝ラン🏃♀️
— たかみ 🌱 ドット絵クリエイター (@yu9aeul_109) June 6, 2025
デカ目のシカにエンカウントしました🫎 pic.twitter.com/CjismrnOLi
こんな感じで山道を走っていたのをよく目撃されていたそうです。ほぼ珍獣みたいな扱いをされていて笑いました
こうして…
自分の作った飾りが無事に役目を果たしていることを確認し、職人の心(?)を落ち着かせたあとは…
再度おっちゃんの軽トラに乗り込み、爆速で楽校に戻りました。
千鶴さんに長時間ひとりでお店番をさせるわけにはいかないからね!!!!!
幸いにも、ランチタイムを過ぎていたため混雑している様子はなく、千鶴さん自身も「なんとかなったわ〜」と笑ってはいたのですが…
短時間とはいえ、ワンオペ営業を担当してくださり、よそ者に貴重な経験をさせてくださった千鶴さん(と、おっちゃん)には本当に頭が上がりません…。
また、このタイミングでご来店いただいたお客さまにも感謝の気持ちでいっぱいです…!!
あと何年この光景が見られるのか
ちなみにこの「立沢の虫送り」は「埼玉県選択無形民俗文化財」にも指定されており、先祖代々受け継がれているれっきとした伝統行事なのですが…

写真を見ていただいてもわかる通り、参加者の高齢化が進んでいることも事実です。
虫送りを象徴する「梵天」もかなりの重量で、毎年これを掲げて長時間行進をする…となると、
現状の立沢地域の住民だけでは年齢的にも体力的にもいずれ限界が来るのではないかと思います。
事実、軽トラに小太鼓を乗せていたおじさまは「これを担いで歩くのも結構大変なんだよねえ…」と正直な胸の内を吐露していました。
地域住民からすれば当たり前の光景も、私みたいなよそ者からすれば感動ものの光景でしたが…
自分が「完全なる当事者」ではないからこそ、裏の事情や当人たちの苦労を思慮することなく、純粋に抱くことができた感情なのではないか…とも思うのです。
これは、決して思慮に欠けた鑑賞体験を否定しているわけではありません。
むしろ、私のようなよそ者や観光で訪れた人々が、そういった"純粋な鑑賞体験"を味わえること自体も「伝統行事」の価値のひとつであると考えます。
純粋な感動体験を通して生まれる"心からの感動"は、ノイズとなる情報がない方がより鮮明になると思うのです!
ここまで完全に私の主観で「立沢の虫送り」そして「それをはじめとした地域の伝統行事」についての意見を述べてきましたが…(そしてここからもぜんぶ主観なのですが…)
実際、当事者の中には「いつまでこの行事を続けるのだろう」「これ、続ける意味あるのかな」と考えている人もいるのではないかと思います。
ただ、私としては「この美しい光景がいつまでも失われて欲しくないな」と思う反面「それは完全なる当事者じゃないからこそ生まれる感情だよな」とも思ってしまうのですよね。
虫送りを通じて生まれたいろいろな感情と、決して目を背けることのできない事実。この両方と向き合って考えた結果…
私としては「自分が負担なく続けられることを着実にやろう」という結論に至りました。
全然中身のない結論でスマン!!!!!
実際、こういった現状を目の当たりにし、課題意識を持ったところで、地域の方々とのつながりも薄い今の私が行動に移せることは多くありません。
ただ、こうしてnoteやXで自らの経験を発信することは、シンプルに私自身が楽しいと思っているからこそ続けられていることです。
なので、これを読んでくださっている皆さまにも、純粋に「なんかおもろい生活してる変なヤツがいるな」くらいの気持ちで、難しいことはあまり考えずに楽しんでもらいたいと考えています。
そして、私の発信をきっかけに少しでも秩父に興味を持ってくれる人が増え、地域の課題解決に少しでも寄与することができたら…
よそ者を半ば強制的に受け入れさせてしまった(?)地域に恩返しができたな…と思えるかもしれません。(完全に自分のエゴではありますが)
ただ、実際こういった地域には関係人口が増えることを喜ばしく思わない方もいるので難しいんですよね。
"良かれと思って"が"迷惑になり得る"ということもしっかり認識した上で、自分にできることを続けていこう…と思います。
ふざけてばかりではダメだということだ(当たり前)
よそ者が変える未来もあるかもしれない
旅行で訪れたときには考えることもなかった「地域が抱える課題」について意識するきっかけをくれた「立沢の虫送り」。
もしかしたら数年後には、継ぎ手がいなくなり、行事そのものが失われているかもしれない。
もしくは…
よそ者から「ほぼ地域住民」に進化した私が、ドヤ顔で法被を纏い、梵天を掲げ、立沢の山を駆け巡っている…。
そんな未来もあるかもしれません。
もしくは…
「この道14年の飾り職人」という茶番が、フィクションからノンフィクションに変化している…
そんな未来もあるかもしれません。

ただ、今の私にできることを、着実に、楽しみながら続けていく…。
それをきっかけに、このドタバタ移住生活を実現してくださっているすべての人たち(楽校しかり、地域の方々しかり)に恩返しができたらいいな…と思う限りです。
ちなみに「立沢の虫送り」は、毎年8月16日に必ず開催されるので…
11〜12時ごろ:天空の楽校でランチ
13時ごろ:立沢の虫送り見物
それ以降:近くの観光スポットを見物
こんな感じの旅行プランを立てていただくのも良いかもしれません(急な宣伝)!!

今の私にとっては、なんたって「天空の楽校」が最重要項目なのでね!!
と、なんだか真面目な話も挟んでしまいましたが…
これからも、自分の「楽しい」を追求し続けて、いろいろな環境に飛び込んで、オモロ体験をたくさん積み重ねていきますので、今後とも引き続き生温かい目で見守っていただけますと幸いです!!





ここまで読んでくれてありがとうございました〜!!
次回の記事でお会いしましょう!!

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