イケてるおばあさんは、相手を解放する
先日、読書コミュニティのメンバーと訪れた代官山蔦屋書店で、買った本が「老後ひとり、暮らしています。」
著者は韓国人のイ・オクソンさん。
76歳の聡明な女性の痛快エッセイという感じで、彼女の価値観と合わない部分も少しあったけれども、著者のスタンスは「私はこう思う」というだけでそれを押し付けてくるような雰囲気がなく、著者との違いから自分の価値観にも気づけるのがいいな、と思いました。
著者が育った家には花壇があった、というくだりがあり、私の家の庭の小さな畑や余っているプランターたちは、もう少しせっせと花を育ててみようと思うきっかけをもらいました。
私はまさにこんなおばあさんを待っていた。
自らの知力と長年の読書力で世間を鋭く見据え、
ぴりっとしたユーモアのセンスを失わないおばあさん。
温かいおばあさんは相手を抱きしめるが、
イケてるおばあさんは相手を解放させる。
親が子供の成長を見守る喜びを語ったものは多いが、
子供が親の成熟を見守る喜びも同じくらい大きい。
私の母がついにそんなおばあさんになった。
娘としてとても誇らしい。
キム・ハナ(「女ふたり、暮らしています。」共著者)
本屋さんで冒頭のこのページを読んだことが、購入の理由となりました。
私は温かいおばあさんより、相手を解放させるような「イケてるおばあさん」になりたいと思ったし、子供が親の成熟を見守る喜び、というのにも強く共感したのです。
私にとっても、私の母の成熟ぶりは誇らしいほどで、自慢の母だから。
私たちの世代は他人の視線を意識しながら生きるよう言われ続けてきたせいか、外出する際の服を選ぶときも目立つんじゃないかとやたら気になり、自分的には最先端だと思っている服を着ていった日には「これ、変じゃない?」あるいは「この色、かなり目立つかな?」「今日の私のヘアスタイル、変だよね?」などと友達に確認したくなる。すると、口をそろえて「気にすることない。あんたのことなんて誰も見ちゃいないわよ」とスパッと返される。
そうそう、誰も見ちゃいないんですよね。多くの人が今も「他人が自分をどう思うのか」を気にしていてるので、他人のことは意外と見ちゃいないのです。これは服を選ぶだけに限らず、休日の過ごし方、働き方、大きくは「生き方」も好きなようにしたらいいんです。
他人の目を気にしている間に、人生は終わってしまうから。
死の恐怖からはまだ自由になれていないが、二度と若返りたいとは思わない。今までの遠い道のりを無事に進んでこられただけで十分感謝している。
私も、今が幸せなので、二度と若いときに戻りたいとは思わないのですが、20年後も著者のように言っていたいなと思います。
この年になってよくよく考えてみると、すべてのことはすでに過ぎ去り、今過ぎ去っているところで、これからも過ぎてゆく。だから、人間同士の関係にもあまり深刻にならず、楽に構え、互いに柔軟な心で接するのかいいのではないかと思う。
私もこのくらいリラックスして、力を抜いて生きていく時期に入ってきたなと思います。このスタンス、大事にしたいですね。
▼出版社の紹介文
76歳。そう、私は今、
人生最高の時をすごしている。
子供二人は立派に巣立ち、2年前には夫を亡くして寂しい老後……と思いきや、ひとりがこんなに気楽で楽しいなんて。毎日公衆浴場に通い、週に3回はヨガに行き、1日は山に登り、日曜日はジムで運動。自転車で風を切り、YouTubeで学び、コーラをごくごく飲む。最近のおばあさんには、自分なりのルーティンがあり、習ってみたいことが、いくらでもあるのだ。
体調、お金、外見の老化、孤独。待ち受ける人生の不安におののくことなかれ。老後を軽やかに羽ばたく年配者からの辛口アドバイスが全世代を勇気づける必読の書。将来への不安と焦りが消える痛快エッセイ。
■ 結婚相手を間違えて人生を無駄にするな
■ 好きな時に好きなものを食べればいい
■「おばあさんになったら1日じゅう本を読みたい」は叶わない
■ 公衆浴場は最良のネットワーク
■ 起こるべきことが起こるのが人生
■ 最期は孤独死が一番いい
今日も読んでくださってありがとうございます。
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