毎日超短話319「タイムリープ」

彼女のしている腕時計に目をやると、秒針だけが逆周りしていると気が付いた。短針と長針は何事もないように周っている。

タイムリープしていれば、今日の別れ話は取り消されるのかなと考えながら、彼女のほうに視線を戻した。

そのとき数秒だけ、中学生になった。

「夏休みになったら、付き合おうよ」

また腕時計に目をやると、秒針が元に戻っていると気が付く。「またね」と言って、彼女はぼくに手を振った。

さよなら、ではないかもしれない。

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