前は注意していたのに、今は何も言わなくなった自分へ
数年前なら「片付けなさい」と言っていた場面。
今はもう何も言わずに、そっとしておく。
そんな自分に気づいて、後ろめたくなること、ありませんか。
「言わなくなった」は後退ではありません
上の子が不登校になって、
ゲームの時間にも就寝時間にも、うるさく言わなくなった。
下の子から「お兄ちゃんは自由でずるい」と言われて、はっとする。
このとき多くの親が考えるのはこうです。
私が甘くなったせいで、家のルールが崩れてしまった
でも、それは正確な見立てではありません。
状況が変わったから対応を変えただけです。
崩れたのではなく合わせたんですよね。
同じ基準は、同じ状況にしか使えません
体調を崩して寝込んでいる人に、いつも通りの家事を求めないですよね。
それと同じで、心が消耗している子にいつも通りの声かけを続けるのは無理があります。
数年前の「注意する」はあの頃の元気な状態に合った関わり方でした。
今、注意の代わりに何も言わないのは今の弱っている状態に合わせた関わり方です。
ルールを崩したのではなくルールを状況にフィットさせ直した。
そう捉え直すだけで、罪悪感の質は変わります。
下の子の「ずるい」に、必要なのは謝罪ではなく説明
とはいえ、下の子の「ずるい」という声も無視できません。
ここで大事なのは、謝ることではなく説明することです。
「ごめんね、不公平だったね」ではなく「今、お兄ちゃんは特別に大変な時期だから」と伝える。
謝罪は「私が間違っていた」という意味になります。
説明は「状況によって関わり方は変わる」という意味になります。
下の子が本当に知りたいのは、自分が理不尽な目に遭っていないかどうかです。
理由が分かれば、多くの子は納得します。
親にできる3つのこと
ひとつ。「甘くなった」ではなく「合わせた」と言い換えることです。
言葉を変えるだけで、自分を責める回路が止まります。
ふたつ。下の子には「特別扱いの理由」を先に伝えることです。
気づかれてから慌てて説明するより、先に伝えておくほうが納得は早いです。
みっつ。「いずれ戻る基準」であることを、自分にも伝えておくことです。
今は特別な対応、ずっとではない。
そう分かっているだけで、後ろめたさは軽くなります。
言わなくなったことは、諦めたことではありません。
今のこの子に必要な形へ、関わり方を育て直しているところです。
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