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不登校の子が家でいちばん「気を使う人」になっていませんか

夕方のリビング。妹たちのけんかが始まるとあの子はすっと2階へ戻っていきます。ドアの閉まる音に「また部屋にこもった」とため息をついたこと、ありませんか。

けんかが始まると、すっと消える子

下の子たちが言い合いを始める。
親がつい声を荒げる。
そのたびに静かに部屋へ引き上げていく子がいます。

ある中高生が本音カードにこう書いてくれました。

家の空気が悪いのはすごくきらい。妹達がけんかしたり親を怒らしたりした時はほんとやだ

中高生の本音カードより

妹のきげんが悪くなりそうな時は自分がひくようにしてる

中高生の本音カードより

けんかをしているのは妹たちです。
なのにいちばん削られているのはこの子なんですよね。

子どもは家の空気の「観測係」

学校に行っていない負い目を抱えた子は、家の中でいちばん気を使う人になりやすいんです。

「迷惑をかけている自分が波風まで立てるわけにはいかない」
そう感じているから、全身で空気を読み続けます。

例えるなら気圧計です。
嵐が来る前のわずかな変化を、誰よりも先に針が揺れて知らせる。

妹の機嫌が下り坂に入る気配。
親の声が少し尖った瞬間。
その揺れを一日中読み取って、荒れそうなら自分から譲って波風を消す。

私は保護者会で3,500の家庭の話を聞いてきました。
1,000枚を超える本音カードにも、この「観測係」の声は何度も出てきます。

きょうだいのけんかや夫婦の言い合いの音は、当事者よりも観測係の胸に深く響くんですよね。

「休んでいる」ように見えて、出勤している

親の目に映るのは「部屋にいるだけの子」です。
一日ゆっくり休んでいるように見えるんですよね。

でも本人の内側では、家が「休む場所」ではなく「勤務先」になっています。
空気を観測しては譲る。
その勤務が朝から晩まで続きます。

この働きが見えないのには理由があります。
上手な調整ほど波風を立てないからです。
子どもが役目をこなすほど家は静かに回って、親には何も起きていないように見える。

だからこれは、親の落ち度の話ではありません。
気づけなくて当たり前の構造なんです。
ただ、知っておくだけで明日の声のかけ方が変わるんですよね。

子どもを「空気係」から解雇してあげる

親にできることは3つあります。

ひとつ。けんかの後始末を子どもに負わせないこと。
下の子たちがもめた後や夫婦で言い合った後に、2階へ一言かけてあげてください。

ごめんね、うるさかったね

この一言で空気が閉じます。
観測係は「もう警報を出さなくていい」と針を休められます。

ふたつ。譲ってくれたことに気づいたら言葉にすること。
もめそうな場面ですっと引いた。
妹に順番をゆずった。
そんなときは「ひいてくれてたんだね」と伝えてみてください。
人は気づいてもらえた瞬間に楽になるものですよね。

みっつ。家の空気の担当を宣言することです。
「家の空気を整えるのは親の仕事。あなたは休んでいていいよ」
子どもを空気係の当番から解雇してあげるんです。

家がほんとうに休む場所へ戻ったとき。
子どもはやっと観測をやめて、自分の充電を始めます。

今夜けんかの声が響いたら「ごめんね、うるさかったね」から。
気圧計の針が静かに止まる家は、そのひとことから始まります。

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このnoteは毎朝7時半に更新しています。
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#不登校 #不登校児の親 #不登校の母 #しいな先生

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