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公教育×ワーホリで英語教師になった私が、いま『理論』を発信する理由

 現役公立中学英語教師(現在育休中)のYukaです。
 幼児英語教育を受けた経験はなし。小学校から大学まで、いわゆる公立学校の授業のみで英語を勉強しました。大学卒業後、仕事(資金調達)をしながら本場の英語に触れるためワーホリへ。教師経験も10年ほど経った今、学び直しの必要性を感じています。きっと多くの人が経験してきた日本の英語教育を、私の歩みから考察しつつ、なぜ今発信するのかについて紹介します。

 この記事は、特に以下のような方に届くと嬉しいです。
 ・英語教育の進め方に悩んでいる先生
 ・英語教育に興味のある保護者の方、先生をめざす学生さん
 ・育児の合間に学び直しを考えているパパママ世代
 ・さまざまな英語学習法に興味がある方 
など


1. 私の英語習得記録

1-1. 学校の授業だけで基礎形成

(1) 小学校〜英語という異文化との出会い〜

 小学校英語が教科化されたのが2020年度。それから数年が経ち、今や中学校に入学する生徒の全てが教科化された外国語教育の経験がある。かくいう私が小学生の頃は、学習指導要領にも教科としての扱いはなく、その指導は自治体に任されていた。幸い、私の住んでいた学校には専属のALT(オーストラリア出身リンダ先生)がおり、月に1回程度授業を行ってくれていた記憶がある。そのおかげで、英会話教室にも無縁だった私でも、少なくとも英語に『慣れ親しむ』ことができたと思う。私のいちばんの関心は、違う言語で違う国の人とコミュニケーションとれる楽しさだった。

(2) 中学校〜先進的な先生との出会い〜

 中学校に入ってから授業が本格化したが、当時の教科担当の先生は、文法訳読式の古い授業ではなく、オーラルイントロダクションからALTと英語のみで導入を行い、英語で文法構造に気づくような授業を展開していた。これが私の『英語好き』のはじまりだった。英語で言葉のニュアンスに気づく、まさに母国語習得と同じメカニズム。第二言語習得論やTESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)に即した先進的な授業だった。

(3) 高校〜ゆとり世代の詰め込み教育〜

 しかし高校では、いわゆる受験英語を学ぶために、毎授業単語や熟語の小テストをこなし、大学入試の難しい英文を訳し、型にはめられた英作文の指導を受けた。ここで私は『英語嫌い』になり、大学で英語を専攻するのを諦めてしまう

1-2. ワーホリでぶつかったコミュニケーションの壁とブレイクスルー

 大学での学びは、教職課程との出会いでもあるので別の記事に譲ることとして、これまでの基礎知識を基にワーホリで実践を積もうと意気揚々と飛行機に乗った12年前。しかし、実際現地に身を置いてみると、ネイティブが当たり前に使う語彙を知らない自分を思い知らされる。ホームステイ先で初めて知ったmeanの意味。当時の私は「手段」という意味で認識していたが、meanに「意地悪」という意味があるなんて知らなかった。だって単語帳に載ってなかったんだもん(笑)「学校の先生になろうとしてそんなことも知らないの?」とホームステイ先のルームメイトに言われた屈辱的なセリフが今でも強烈に残っている。
 ワーホリ中は友達づくりも兼ねて最初の3ヶ月間は語学学校へ。Next Stageという問題集を使った人も多いかもしれないが、「友達と仲良くする」という表現をget along with~と記憶していた私は、当時の語学学校の先生にここぞとばかりに使って苦笑いされたことがある。そんな堅い表現、日常会話では使わないよ、と。ここで、私は学んだ知識の背景にあるニュアンスを理解できていない頭でっかちな詰め込み記憶は、実際のコミュニケーションでは機能しないということを理解する。
 ワーホリをきっかけに2年ほど海外生活を送ることになるが、帰国後受けた民間英語テストでブレイクスルーを感じる。特にリスニングは、現地での経験がイメージとつながり、手に取るように理解できる実感があった。そして、TOEIC910達成、英検1級に合格。もちろん片手間にできるようなものではなかったが、あんなに高校英語で苦戦した私が、現地経験と知識が結びつくことで英語力は向上するのだと身に染みる経験となった。

2. 今『理論』を学び直し、発信する理由

2-1. 私の歩みから見る、公立学校の英語教育

 私の小学校での学びは、英語が教科化される前の小学校英語教育と似ている。つまり、「英語に親しむこと」や「外国の文化を知ること」を目的とした教育である。それは私が英語に興味をもつきっかけとなった。最近では、小学校と中学校の英語カリキュラムに大きなギャップがあり、英語に苦手意識をもつ児童生徒が増えている。私の場合は、英語に関心をもった状態で、中学校の本格的な授業に入るという橋渡しに成功したパターンだった。しかし、ゆとり世代ど真ん中の私が、高校での難しい&形式重視の授業に挫折し、進路選択にまで影響を与えたという点では、小中で学ぶ語彙や文法事項を増やし、高校での負担を減らしたという現在の指導要領は、理にかなっているようにも見える。

2-2. 英語教育はどうあるべき?私が『理論』に着目した理由

(1) 自分の英語習得歴を理論と結びつけるため

自分の英語習得が成功例だったとは思わないが、英語を使って飯を食っている身としては、公教育×ワーホリで英語を身に着けた経験が理論と結びつけば、これからの私自身の学びや授業実践として参考になると考えた。

(2) 自分の学びを体系化するため

今まで学んできた知識を「生きた知識」として活用していくために、また、これから学んでいく新たな知識を「生きた知識」として習得するために、言語化することで整理し、学びを深めていく手段にしたい。(できたら人にも読んでいただき、役に立てたらなお嬉しい。)

(3) 育休の壁を乗り越えるため

 現在私は、第二子の育休中である。同じく教員の夫の活躍を横目で見ながら、現場での経験値を増やせない自分にもどかしさを感じてしまう。と同時に、育児の時間も大事にしたいので、今後も独身時代のような働き方はむずかしい。つまり、放課後の時間を生徒と向き合ったり、教材研究に時間を割いたりすることはできない。今もてる自己投資の時間は、子どもが寝ている早朝の(多くて)約2時間。その時間を学び直しに充てることで、復職後のキャリアにプラスになると考えた。

(4) 手立てを裏打ちする理論を説明できる教師へ

 大学では英文学を専攻しなかったにせよ、教職課程を修了し、教員免許を取得した。ワーホリの語学学校期間には短期のTESOLプログラムにも参加し、授業の進め方や有効な手立てを学んできた。しかし、教師としての経験を積めば積むだけ、もちろん私も含め、経験値で授業する教師が多いことに気づく。なぜその活動を行うのか、どのような意図でその手立てを選択したのか、授業改善のために理論と実践を結びつける必要性を強く感じている。そのために、理論に基づいた根拠をもって、教育の意図を語れる教師でありたい。私が関心をもつ応用言語学には、第二言語習得論といって、母国語ではない第二言語を学ぶときに脳内で起こるプロセスやメカニズムを科学的に検証する学問がある。小中高の学びに連携がとれていないことや、教師の力量に頼った授業は、公教育の格差を生んでしまう。この格差を埋めるために、教師の私ができる努力として、『理論』を学ぶことは有益な学び直しになると考えるし、その学びを発信することは、英語教育に関心をもっている人にも有益な情報になり得ると考える。

3. まとめ

 このnoteは私の学びログとして、自分の知識の体系化に取り組みながら、学校での実践を理論と結びつけることを目標にしています。今後は大学院での学びについて発信していけるといいなと計画中。そして、英語教育に関心がある、公教育は大事だけどもっと変わるべき!と思っている方など、学びや考えの共有スペースになれば嬉しいです(実際職員室の中は多忙でなかなか価値観共有する時間はないので…)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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