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内向的オタク女が広東語×日本語の交流会に飛び込んで香港の風を浴びてきた話


これを見て思い出に浸る陰キャのオタク女がこの記事を書いています

それは池袋のボードゲームカフェでの3時間だった

 まず自分の性格をざっくり紹介すると、初対面の相手と話すのがとにかく苦手で、ひとり静かに本を読むかスマホいじってるか、Spotifyで推しの歌を聞くか映画館でひとり映画を浴びたいオタク女――それが私です。

 お仕事は出版界隈で卸業者さんに本の出庫を手配したり、書店に本を並べるための管理業務をしていて、要するに黙々と文章を書くのが好きな陰キャでございます。
 静寂とは癒し、孤独とは自由。
 そんなごく普通の陰キャ主婦ですが、訳あって広東語を学んでおります。会話レベルで言うと赤ちゃんくらい?
 自分のペースで静かに過ごすのが好きだから、初対面のひとと話すとすぐに顔が赤くなるし緊張します。ぶっちゃけ怖い。

「じゃあ交流会なんて行かず、自宅でスナック菓子を食いながらひとりでBlu-rayでも観てろよ」

って話なんですけども、内気ながら参加してみたかったんですよね交流会。
なぜか――それはシンプルに香港人と話してみたかったから。
 矛盾して聞こえるかも知れないけれど、私は他人との関りを拒絶したいわけではなく、ゆっくりと心の距離を詰めていきたいだけなんです(ほら、ややこしい性格が出て来た)。

 香港映画をきっかけに広東語を学習し始めて1年弱。
 市販の教材やGeminiやアプリで言語の練習できるけど、最近ではリアルな相手と接してこそ理解できることもあるんじゃないかと思うようになって、
要するに香港人って存在をリアルに体感してみたくなったんです
 どんな気質で、どんな考え方をして、日本ではどんなふうに暮らしているのか、お会いしてお話を聞いてみたかったんですよね。

 そんな動悸で、なけなしの勇気を振り絞って交流会に参加申し込みをしたわけですよ。私にしては、この時点で相当がんばってます。えらい。

 実は今回参加した会は、私の広東語の先生でもある在日香港人けいさん(threads ID:mrkitdiary)が彼の相方さんとタッグを組んで主催してるイベントでして、師匠からの「交流会に来ませんか(意訳)」というお誘いがきっかけでした。
「もうちょっと広東語が上達してから参加してみようかな。行っても会話ができないとしんどいし」
 そう考えて参加を先延ばししていたんです。
 けいさんは穏和な笑みを浮かべながら、そんな私の背中を突き飛ば……
もとい、私の背中をやさしく押してくださいました。けいさん多謝晒✨


そして産まれたての仔ヤギは優しい香港人たちと出会った

 本当はですね、もう前日から緊張して微妙にお腹が痛かったです。
 そしてずっと内心では産まれたての仔ヤギのように震えてましたよ。

 陰キャを極めつつある私はそもそも日本語ですら雑談ができない
 到達する目標のない会話だと思うと何を話せばいいのか分からない。

 相手を知りたい気持ちや興味はあるけど、
 どこまで踏み込んでいいかが分からない。

 お仕事だったらね、目的があるから普通に話せるんですよ。
 でもプライベートでは言葉が出ない。頭の中が真っ白になる。
 そういうやっかいな性格の女が、交流会に参加するとどうなるか――――
ひとことで言おう。

好鬼死攰,但係我過得好開心!!!!!!

 おまえここは日本語で書けよとツッコミを受けそうですが、いやほんと好鬼死攰(クソ疲れた)けど過得好開心!(楽しく過ごした)なんですよ。
 交流会から帰って来たいま、こうしてノートPCを開いているのが何よりの証左と申しましょうか。

 もしも交流会への参加を迷っている方がいらっしゃるなら、その迷いをすこしでも払拭して背中を突き飛……そっと押して差し上げたいと思って、いま文章を書き散らしております。
 ではここで、すこし交流会の様子を振り返ってみましょう。

 参加してたのはたぶん25人ほどで、日本人と香港人でした。マカオやシンガポールの方もいらっしゃったかな。たぶん比率は日本人が6割弱ほど。
 1つのテーブルに椅子が5脚あり、時間ごとに席を移動して会話するスタイルで、店の中には陽気なカントポップが流れ、机の上には個包装のお菓子が置いてあり、明るくリラックスした雰囲気です。
 「天命最高ゥ~♪」とか「へいやへいやへい~や へいやーへい~♪」とか「モニカ」とか知ってる曲もあって個人的に嬉しかったですね。
 会場についてすぐ参加費をお支払いし、自己紹介用の紙を渡されたので記入しました。この時、自由メモをもらえたのが後々すごく助かりましたね。

会話の途中で覚えた広東語をメモ書きした様子。いつも以上に字が汚いのは興奮気味だから。

 広東語初級の私でも、実は会話するのにほぼ支障がなかったです。
 なぜかと言うと、参加なさってた在日香港人の方々の日本語レベルが基本的にとても高かったから

「廣東話點講?」(広東語でなんて言うの)

 と私がたどたどしい広東語で聞いても「こういう字を書く」「発音はこう」って皆さん親切に教えてくださる。
 会話の中で「あ、いまの通じてないな」って時でもお互いに漢字で筆談すればほぼ理解し合えるから、私の広東語がへなちょこでも会話が成り立つし、相手がすごく受け止めて聞いてくれるから一緒にいて楽しい!!
 なにを話すかが問題じゃなくて、相手との時間をどう共有するかが会話の本質なんだなと、改めて感じた3時間でした。

 多謝香港人、多謝日本人✨
 話しているうちに、気づいたら私も産まれたての仔ヤギから人間へと進化しておりました。


最短距離が最適とは限らない説

 一体どんな会話をしてるか気になる方がいるかも知れませんので、今日の交流会で印象的だった名言を残しておきましょう。

「Google先生を信じてはいけない」

 なんの話かと言うと実はこれ、日傘の話なんですよ。
 日本ではこの時期、日傘をさす方が多いですが、香港では日傘を持つという習慣はないそうで、じゃあどうやって亜熱帯の陽射しから肌を守るのか――

 教えてくださった方の話では、少し遠回りになってもモールからモールへと屋根のある涼しい場所を選んで歩くのだそうです。
 つまり、Google先生の示す最短距離のマップは必ずしも彼女にとっての「最適なコース」とは限らない。
 早く着けるかではなく、快適な道かどうかを重要視してるんですね。この考え方がとても新鮮でした。
 時間の都合で詳しく聞けませんでしたが、もしかしたら香港の雨の多さや湿度の高さもその要因なのかなと思います。

 あとこれは香港に限らずですが、日本に来て働いている方々はその多くがとても優秀な方ばかりなんですよね。
「これって将来、世界規模でひとの役に立てる研究だよな」とか、
「この分野の職人さんですか!」とか会話の中での感動が大きかった。

 それとMBTI(16種類に分類される例の性格診断)!
 これが香港はすごく浸透してますね。
 
 相手がどんな性格かをざっくり掴むのに手軽かつ合理的だなと思うけど、私はいままで「MBTIなに?」と相手に尋ねた経験がほとんどないので、
「自分のMBTIを知ってるのが普通」っていう感覚が興味深かったです。

 相手の文化や価値観を知るって楽しいことだったんだね……いまもじわじわと興奮しながら、いただいたVitasoy(維他奶:香港の豆乳ドリンク)を味わっております。甘さが全身に染み渡って、今夜はよく眠れそうです。

結論:言語の壁はたしかに存在するが、陰キャでもINTJでも広東語が赤ちゃんレベルでもコミュニケーションはできるし、広東語×日本語の交流会とっても楽しかったから飛び込んでみるといい。飛べ。陰キャを信じろ。


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