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komaki_kousuke
『ラブ』 【シロクマ文芸部】
みなさん、こんばんは。
桜の頃になりましたね。
あいにくの花散らしの雨ですが。。。
そんなお題は「花びらを」から始まる創作です。
小牧部長、どうぞよろしくお願いいたします。
『ラブ』
花びらを掬うように散らばった欠片を集めては、完全な形にしようと私は足掻く。
この欠片がすべて集まれば何が結実するのだったか。
もうとうの昔に忘れてしまった。
苦しい記憶は理性を狂わせ、悲しい記憶は心を殺した。
しまいには記憶そのものを忘却の彼方へ押しやってしまった。
自分は何者か。
名前は?
そうしてすべてがどうでもよくなってしまった。
それなのに私にしか見えない光る欠片を集め続けている。
あと、もう少し。
集めた欠片は形を成した。
ああ、愛しい君。
私は遠くに沈んだ自分の欠片を引き寄せて、知らず涙がこぼれた。
かき抱いてひざまずく。
だが、美しい少女の形に魂はなかった。
魂がない。
目を醒まさない。
