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komaki_kousuke
『2/2=P』 【シロクマ文芸部】
みなさん、こんばんは。
今週のシロクマ文芸部は「ひとりごと」から始まる創作です。
小牧部長、どうぞよろしくお願いいたします。
『2/2=P』
独り言の多い子だと言われていた。
それは周りの大人達が勝手に言っていただけのこと。
しかし彼等は知らない。
神童ともてはやされる私が独りではないことを。
私達は双子として母の胎内に宿った。
ずっと二人で対話してきたのだ。
双子だけど私は妹。
片割れは長女らしい姉御肌。
私達は共に日の目を見ることを待ち望んでいた。
しかし姉となる存在は世に生まれ出ることはなかった。
『出産日は3月の7日か8日なんだって。だから先に生まれた子はサナ、次女はサヤにしよう』
母の言葉は胎内の私達に届いていた。
名を与えられた時から私達には「個」が宿った。
それから「サナ」と「サヤ」の対話が始まった。
外から聞こえるたわいもないことにあれこれと。
私達は際限なく語り合った。
でも、いざ世に生まれでようという時にサナの声が聞こえなくなった。
まるで闇を見たよう。
それからサナが私の中にあって至る。
私達は真逆。
まるで鏡に映したように補完する。
私は右利きだが、サナは左利き。
どちらが表にでるかは相談次第。
独りの身でも二人分。
これこそパーフェクト!
〈了〉
