丸太みたいな茄子と、瀕死のレモン
野菜の直売所というのは、油断ならない場所である。
普通のスーパーなら、茄子は茄子として、それなりの大きさで並んでいる。
ところが直売所に行くと、時々とんでもないサイズのものが平然と棚に置かれていて、こちらの常識をぐらつかせてくる。

今回出会った茄子も、まさにそれだった。隣にピーマンを置いて比べてみると、もう茄子なのか丸太なのかよくわからない大きさである。
それが三本入って百五十円だというのだから、驚くやら嬉しいやらで、私は迷わずかごに入れた。

安いということは、正義である。理由なんてそれで十分だった。
家に帰って早速切ってみると、種がしっかりしていて、いかにも「育った」という顔をしていた。

育ちすぎではないかという疑いも一瞬よぎったが、味に問題があるわけではないので、気にしないことにした。

この茄子は麻婆茄子にした。大きい茄子は油を吸ってくれるので、麻婆にするとちゃんと立派な存在感を出してくれる。

同じ日に、カレイの煮付けも作った。こちらは茄子とは違って、静かで、地味で、けれど裏切らない味がする。

こういう「地味だけど落ち着く」おかずが食卓にあると、なんだか安心するのである。派手な茄子と、地味なカレイ。この組み合わせは、我ながらバランスが良かったと思う。
さて、話は変わるが、最近私は家庭菜園というものに手を出した。
きっかけは、フォロワーさんたちである。自分で育てた野菜を使って料理している投稿をいくつも見ているうちに、なんだか私もやってみたくなった。影響されやすい性格なのは、自分でもよくわかっている。

というわけで、トマトと茄子とオクラを植えてみた。トマトは元気に葉を茂らせていて、なかなか頼もしい様子である。

茄子のほうも、小さいながら実をひとつつけていて、下を向いてぶら下がっているのがなんとも健気だった。これは期待していいのだろうかと、水をやりながら毎日眺めている。
問題はレモンの木である。

気づいたら葉っぱが一枚もなくなっていて、茶色い枝が一本、ただ地面に刺さっているだけの状態になっていた。
これはもう終わりなのだろうかと、しばらく見つめてみたが、枝のどこにも「まだいけます」というサインは見当たらない。とはいえ、水をやるのをやめる勇気もなく、とりあえずもうしばらく様子を見ることにした。
植物というのは、育てているつもりが、実は育てられているのは自分のほうなのかもしれない。気長に待つということを、レモンの木に教わっている気がする。
まあ、そのうち何かわかるだろう。今日のところは、それでいいことにする。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
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