農業の会社だと思って入った|20代渉外の日常①
3年前、じいちゃんの紹介でJAに入った。
その時の自分は、“ライフアドバイザー”なんて言葉もよく知らなかった。
JAって聞いて思い浮かぶのは、
田んぼとか、お米とか、トラクターとか。
だから、
「地域に関わる仕事なんだろうな」
くらいの感覚で入った。
でも、入社してすぐ配属されたのは支店だった。
しかも最初の仕事は出納。
想像以上に金融機関だった。
札を数えて、
現金を合わせて、
ATMの処理をして、
伝票を確認する。
農業の会社に入ったつもりだった自分は、
かなり戸惑った。
事務所では電話がずっと鳴っている。
「灯油お願いしたいんやけど」
「お米の注文したい」
「通帳のこと聞きたい」
「旅行まだ申し込める?」
最初は正直、
“何の会社なんだここ”
って思ってた。
でも働いていくうちに、
JAって、農業だけじゃなくて、
地域の生活そのものなんだと分かってくる。
銀行もある。
共済もある。
お年寄り向けの旅行もある。
小学校の田植え体験を手伝うこともある。
秋には米の集荷もする。
気づけば、
「保険営業」
だけでは説明できない仕事をしていた。
しかも支店には独特の空気がある。
若手が電話を一番に取る。
電話が鳴るたび、
「あ、出なきゃ」
って空気になる。
怒鳴られるわけじゃない。
でも自然とそういう流れがある。
たぶん、
こういうのを“昭和っぽい”って言うんだと思う。
でも、不思議と嫌いになりきれない。
合理的じゃないことも多い。
それでも、
地域の人との距離は近い。
たぶんJAって、
そういう場所なんだと思う。
次回は、
ライフアドバイザーになってから感じた、
「自由な仕事ほど自分に負ける」
って話を書こうと思う。
