数字が悪い月の支店の空気|20代渉外の日常⑤
ライフアドバイザーになってから、
一番しんどかったのは、
たぶん“数字”だった。
毎月、
ある程度の目標がある。
もちろん、
最初からトップみたいな数字を求められるわけじゃない。
でも、
ゼロでいい空気でもない。
支店に戻ると、
自然と数字の話になる。
「今月どう?」
「あとどれくらい?」
「○○さん結構やってるらしいよ」
別に怒鳴られるわけじゃない。
詰められるわけでもない。
でも、
数字が悪い月って、
支店の空気が少し重い。
たぶん、
みんな分かってるんだと思う。
誰が苦戦してるか。
誰が調子いいか。
外回りって、
一人で動く時間が長い。
でも数字になると、
急に比較される。
それが結構きつかった。
しかも、
JAの仕事って、
ただ商品を売る感じとも少し違う。
組合員さんとの関係が近い。
世間話をして、
お茶を飲んで、
家族の話を聞いて。
その延長で、
共済の話になることもある。
だから逆に、
断られると普通に落ち込む。
「あんたからは入りたくない」
って意味じゃないって分かってても、
その日は結構引きずる。
でも次の日には、
また別の家を回る。
そういう仕事だった。
数字が悪い月って、
車の中の時間が長く感じる。
コンビニで缶コーヒー買って、
少し休憩して、
またエンジンをかける。
たぶん、
あの時間が一番いろんなこと考えてた。
向いてないのかなとか。
このままでいいのかなとか。
でも不思議と、
完全に嫌いにはなれなかった。
組合員さんとの距離が近かったからかもしれない。
地域の仕事って、
効率だけじゃ割り切れない部分がある。
JAは特に、
そういう場所だった気がする。
次は、
外回りで「自由な仕事ほど難しい」と感じた話を書こうと思う。
