ここで私は、メールを誤送信しました
今日、メールを誤送信した。
あまり使っていないメールだった。
しかも、ただの誤送信ではない。
別の人に送ったメールをコピーして、
名前や内容を少し変えて送ろうとしていた、その途中。
まだ、お名前を変えていないところがあった。
のに。
送った。
いや、送るつもりはなかった。
文章を書きながら、たぶん私は「改行しよう」と思ったのだ。
そして、なぜかCtrl+Enterを押した。
GmailにおけるCtrl+Enterは、「改行」ではない。
「送信」である。
知らなかった。
正確には、知らないままでも今まで生きてこられた。
それなのに今日、
よりによって今日、
私はそのコマンドを発動させた。
メールが旅立った。
「え?」
と思った時には、画面の左下に
「送信しました」的な表示が出ていた。
その横にはちゃんと
「取り消し」という文字もあった。
あったのだ。
私だって、その措置があることは知っている。
しかし人間、本当に焦ると、
普段なら読める日本語すら読めなくなる。
「え、え、え、何これ、ちょ、待って」
とパニックになり、
私は「取り消し」ではなく、
横にある普通の「×」を押した。(ような気がする)
表示のバルーンだけ、きれいに消えた。
メールは消えなかった。
行った。
完全に行った。
血の気も、引いた。
Gmailには「送信取り消し」の猶予時間が設定できる。
今日使ったメールは普段はあまり使っていないものだったので
悲しいことに初期設定の「5秒」のままだった。
5秒。
短い。
人間が「え?」と言っている間に終わる。
私はすぐさま30秒に変更した。
30秒あれば、たぶん、
「え?」
「うそ」
「待って」
「取り消しどこ」
「あった!」
くらいまではいける。(はず)
そして、もうひとつ思った。
私は普段、こういうコピーメールを送る時、
宛先を最後に入れている。
本文を直して、
名前を直して、
全部を何度も確認してから、
最後にメールアドレスを入れる。
そうすれば途中で何かあっても、宛先がないので送れない。
ちゃんと、自分なりの事故防止策を持っていたのだ。
なのに。
今日に限って。
その一件だけ。
なぜか最初に宛先を入れていた。(なぜ)
そして今日に限って、Ctrl+Enterを押した。(なぜ)
そして送信取り消しは5秒だった。(なぜこのメールを使った)
事故というものは、
ものすごく大きな失敗がドーンとひとつ起きるのではなく、
小さな「今日に限って」がいくつか手をつないだ時に起こる。
「魔が差す」というのは、
案外こういうことなのだろう。
もちろん、すぐにお詫びのメールを送った。
送ったけれど、
しばらく心臓はバクバクしていた。
そして今、
若干まだ力が出ない。
が、私のことだ。
転んでも、ただでは起きない。
今日、私は覚えた。
Ctrl+Enterは送信。
宛先は最後。
送信取り消しは30秒。
三つも学んだ。
ずいぶん高い授業料だった気もするが、
これで今後の誤送信が防げるなら、まあいい。
いや。よくはない。
でも、もう起きてしまった。
せめてnoteのネタにはしておこう。
供養のためにもnoteにして成仏させよう。(イマココ)
転んだ場所に、一本くらい旗を立ててもいいだろう。
「ここで私は、メールを誤送信しました」
という旗を。
転んでもただでは起きない。
一回のヒヤリで、今後100回の誤爆を防げたら勝ちだ。
