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森の奥に輝く光

ある満月の夜、一匹の小さなうさぎが森の中を駆け抜けていました。


彼は夢中で走り続け
気づけば森の奥深くに迷い込んでしまっていたのです。

暗い森の中で不安に駆られ
家に帰る道を見つけられず
うさぎは悲しみに暮れていました。



そんなとき、ふと横目に鮮やかな光が目に入りました。


その光はまるで「こちらへおいで」と
彼に呼びかけているかのように見えました。


うさぎは迷うことなく
その光に導かれ
ゆっくりと歩き出しました。

森を抜けると
そこには大きな湖があり
満月が水面に美しく映し出され
まるで彼を歓迎しているようでした。


ふと、うさぎは動物たちが話していた噂を思い出しました
「満月の夜に森の奥で光り輝くものを見つけたなら、その者の願いは叶う」


これこそがその噂の正体なのかもしれないと
彼は胸を高鳴らせました。


考えにふけるうちに
湖に映る満月が急に輝きを増し
まばゆい光を放ち始めました。

眩しさに目を細め
顔を覆ううさぎの耳に
優しく響く声が届きました。


「そこの小さきうさぎよ」


驚いて顔を上げると
そこには美しい月の女神がいたのです。

彼女は穏やかな微笑みを浮かべていました。


「あなたは誰ですか?」

うさぎは恐る恐る尋ねました。


「私は月の女神。この場所にたどり着いたものの願いを叶えてあげることができるのだ」


噂は本当だったのです。
うさぎは胸がいっぱいになり願いを言いました。


「私の願いは、幼い弟や妹たちにお腹いっぱいのごはんを食べさせてあげたいのです。」


その言葉に、女神は少し驚いた様子で尋ねました。

「自分のための願いではないのか?」


うさぎは少しだけ俯きながらも、女神に話しました。


「私が小さい頃、両親は病気で天に旅立ってしまいました。それからは私がきょうだいたちを育て、森の仲間たちも助けてくれました。でも、私一人でできることには限りがあるのです。どうか、弟や妹たちがお腹いっぱいごはんを食べさせてあげたいのです!」


その純粋で一途な願いに、女神は心を打たれ、微笑みを浮かべました。


「あなたのようなものは初めてだ。ここに来る者は皆、自分のための願いしか言わず、望んだ通りに叶えても満足しないものばかりだった。しかし、あなたの願いは特別だ。叶えてあげよう。」


そう言うと、女神は光と共に消え去り、うさぎの目の前には静かな湖が残されました。気づくと、うさぎは家に帰る道が見えていました。



次の日の朝、弟や妹たちが大騒ぎをしている声でうさぎは目を覚ました。

外へ出ると
そこには見たこともないほどのたくさんの野菜や果物が積まれていました。


「女神様だ…」


うさぎは月の女神のことを思い出し
心の底から感謝の気持ちで溢れました。



うさぎはきょうだいたちにこの奇跡の話を語りました。


弟や妹たちは驚きながらも
女神への感謝を込めてごはんの前には手を合わせ
大事に食べることを誓いました。


それからというもの
満月の夜には必ず皆で湖に向かい
月に感謝を捧げているのです。



ー あとがき ー

今回は長女から
「森の奥に輝く光っていうタイトルでお話し聞きたい!」
と、なかなかスパルタな感じで出来上がりました(笑)


個人的に「感謝する」というのがメインで考えたところです。


当たり前にあるものは
本当は「当たり前にあるものではないんだよ」
それに気づいて「感謝」できたらいいなと
思いました。



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