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時短管理職を続けるために、本当に必要だった3つのこと | 退職して初めて気づいた「自分を守る」という仕事

この記事は、

・時短勤務で管理職として働いている方
・管理職を打診され、「自分にできるだろうか」と迷っている方
・管理職になってから、仕事と家庭の両方に余裕がなくなっている方
・大切な社員に、無理なく長く活躍してほしいと考えている上司や人事の方

へ向けて書いています🐧

時短管理職として、こんな毎日を過ごしていませんか

子どもの迎えがあるため、決まった時間には仕事を終えなければならない。けれど、自分が退勤したあとも、部下やチームの仕事は続いている。

勤務時間は短くても、管理職として求められる判断や責任が軽くなるわけではない。

仕事では部下を支え、家に帰れば子どもと家庭を支える。
どちらにも手を抜きたくなくて、気づけば自分のことだけが後回しになっている。

…あなたも、そんな毎日を過ごしていないでしょうか。
そして、苦しくなるたびに、こんなふうに考えていないでしょうか。

もっと効率よく働けたら。
もっと上手に人を頼れたら。
もっと部下へ任せられたら。
もっと自分に能力があれば。

そうすれば、今より少しはうまくやれるのではないか、と。

私も、長い間そう考えていました。



私は時短勤務で約2年間、管理職として働きました。
部下を持ち、育成や部門運営を担いながら、自分自身もプレイヤーとして仕事を続けていました。

仕事にはやりがいがありました。
部下と一緒に働くことも、広報の仕事も好きでした。

それでも、私は最終的に退職を選びました。


退職後、何度も考えました。

どうして続けられなかったんだろう。
何が足りなかったんだろう。
自分の何を変えれば、違う未来になったんだろう。


時間をかけて振り返り、ようやく見えてきたことがあります。

足りなかったのは、能力ではありませんでした。
覚悟や責任感が足りなかったわけでもありません。

足りなかったのは、自分を守りながら管理職を続けるという視点でした。

ただし、これは「もっと自分で上手に線を引けばよかった」という、個人の反省だけで終わる話ではありません。

管理職が自分を守れる環境をつくる責任まで、本人一人に背負わせてはいけない

これもまた、退職した今だから強く感じていることです。


この記事では、私自身の失敗や回り道を振り返りながら、

  • 管理職にとって「自分を守る」とは何か

  • 時短管理職を続けるために必要だった3つの土台

  • 一人で抱え込まないために、具体的に何を決めておくべきか

  • 今の環境を続けるかどうか、どう見極めればよいのか

  • 管理職を任せる組織は、何を準備する必要があるのか

をまとめました。

今まさに苦しさを感じている方が、限界を迎える前に立ち止まるきっかけになればと思っています。

そして、これから管理職になるか迷っている方が、ただ「できるか、できないか」ではなく、自分が無理なく続けられる条件があるかを考えるために役立ててもらえたら嬉しいです。


1.あなたは、こんなことで悩んでいませんか


管理職になってから、仕事を終えた感覚がなくなった。

退勤しても、スマホの通知が気になる。

部下がまだ働いていると思うと、自分だけ先に帰ることへ罪悪感がある。

子どもと過ごしていても、頭の片隅では明日の仕事を考えている。

何か問題が起きるたびに、「管理職だから自分が判断しなければ」と思う。

上司へ相談しても、結局は自分に返ってくる。

部下には弱音を見せられない。

家庭でも職場でも頼られる一方で、自分が頼れる相手が思い浮かばない。

「もう無理かもしれない」と思う日があるのに、それを口に出せない。

…ひとつでも当てはまるなら、まずお伝えしたいことがあります。

その苦しさを、すぐに自分の能力不足と結びつけないでください。

仕事を効率化できていないからでも、管理職に向いていないからでも、人を頼るのが下手だからでもないかもしれません。

あなた個人の問題ではなく、役割・時間・責任 の設計に無理がある可能性があります。

時短勤務で管理職を続けるには、限られた時間の中で仕事を終える工夫だけでは足りません。

本人がいない時間にも、部下が迷わず動けること。
必要な判断を、別の誰かが担えること。
そうした体制があって初めて、無理なく続けやすくなります。

管理職の仕事には、明確な終わりがありません。

自分の作業が終わっても、チームの仕事は続きます。
部下の悩みも、突発的なトラブルも、翌日の判断もなくなりません。

だからこそ、時短管理職を続けるには、本人の頑張りだけでなく、本人がいない時間も含めて仕事が回る土台が必要です。

その土台がないまま、「時短でも管理職はできる」「困ったら相談して」と言われても、実際には一人で背負うことになります。

私も、そのことに気づかないまま走り続けていました。

2.管理職になるとき、考えていたのは部下のことだった


管理職を打診されたとき、最初に抱いたのは大きな不安でした。

当時、子どもはまだ3歳。
家事や育児の大部分を担いながら、在宅勤務を中心に9時半~16時で働いていました。

自分より勤務時間の長い部下を、十分に支えられるだろうか。
私が退勤したあと、困らせてしまわないだろうか。
一回り近く年下で、それまでほとんど一緒に働いたことのないメンバーと、うまく関係を築けるだろうか。

管理職を引き受けるかどうかを考えたとき、頭に浮かんだのは、ほとんどが部下やチームのことでした。

上司から期待された役割も、主に育成でした。

部下に仕事を覚えてもらうこと。
一人ひとりが力を発揮できるようにすること。
担当は違っても、互いに協力し、成長できるチームをつくること。

そのために、自分は何をすべきか。
どこまで関わるべきか。
どうしたら部下が安心して働けるか。

そんなことばかり考えていました。

一方で、自分自身の働き方については、あまり深く考えていませんでした。

会議や責任は増えるだろう。
でも、自分の仕事はこれまでの延長線上にある。
他部署との調整も、企画の提案も、以前から自分で進めてきた。

管理職になったからといって、仕事が根本から変わる感覚はありませんでした。

今振り返ると、管理職になる前からすでに「一人で考え、一人で進め、一人で何とかする」働き方に慣れていました。

そのため、

  • 自分が苦しくなったとき、誰へ相談するのか

  • 自分が退勤したあと、誰が判断するのか

  • 管理職として担う範囲はどこまでか

  • 家庭に影響が出たとき、何を手放せるのか

という、自分が管理職として続けるための条件までは考えられていませんでした。

管理職を引き受ける前に確認しておくべきだったのは、「私にできるか」だけではありませんでした。

本当に確認すべきだったのは、

自分が無理をしなくても、この役割を続けられる仕組みがあるか

ということだったのです。


3.部下を支えようとするほど、自分の境界線が消えていった


管理職になってからも、私の頭の中にあったのは部下のことでした。

どうすれば力を発揮してもらえるか。
どこまで任せ、どこから関わるべきか。

できるだけ本人へ任せ、見守ることを意識していました。

「自分にしかできない仕事以外は、どんどん振ってもらって大丈夫」
「困ったら頼ってほしい」

そう伝えながら、仕事を進めていました。

一方で、部下の仕事が立て込み、残業が続いた時期には、自分が引き取れるものをできる限り引き取っていました。

SNS投稿の作成
動画やチラシの制作
確認作業や細かな雑務

自分が得意な仕事や、自分が対応した方が早い仕事は、「こちらでやるよ」と声をかけることも少なくありませんでした。

部下の負担を減らしたかった。
慣れるまで支えたかった。
安心して仕事を覚えてもらいたかった。

その気持ちは、今でも間違っていたとは思いません。
管理職として、ごく自然な思いだったと思います。

けれど、部下を支えようとする一方で、自分自身のことは後回しになっていました。

自分はどこまで引き取るのか。
何を翌日へ回すのか。
退勤後に届いた連絡へ、どこまで対応するのか。
休日や夜に、どこまで仕事を気にするのか。
判断に迷ったとき、誰に相談するのか。

その境界線が、とても曖昧でした。

時短勤務だから、部下へ迷惑をかけたくない。
在宅勤務を認めてもらっているから、できる限り応えたい。
管理職だから、自分が責任を負わなければならない。
周囲も頑張っているから、自分だけ「できません」とは言いにくい。

そんな気持ちが重なり、できないと伝える前に、自分で何とかすることが増えていきました。

余白がなくなると、人は正しい判断がしにくくなります。

本当は相談した方がよいことを後回しにする。
本当は手放した方がよい仕事も、「自分がやった方が早い」と引き受ける。
一度引き受けると、次からも自分の仕事になっていく。
苦しくなっても、「もう少し頑張れば落ち着くかもしれない」と考える。

そうして少しずつ、自分を守る境界線が消えていきました。


4.退職して気づいた「自分を守る」という仕事


私は長い間、自分を守ることを、どこか後ろめたいもののように感じていたように思います。

負担を減らしてほしいと言うこと。
できない仕事を断ること。
勤務時間外の連絡を見ないこと。
部下へ任せること。
上司へ判断を返すこと。

それらは、管理職として責任を果たしていないように感じられました。
けれど、退職して仕事から離れた今は、まったく違う見方をしています。

管理職は、部下を支える仕事です。
チームを動かし、成果を出し、組織の方針を現場へつなぐ仕事です。

そして、長くその役割を果たすためには、自分自身を守ることも管理職の仕事です。

管理職自身がすり減れば、部下を支え続けることはできません。
余裕がなくなれば、冷静な判断も難しくなります。
目の前の仕事を回すことに精一杯になり、チーム全体を見る力も削られていきます。
家庭へ影響が出れば、働き続ける土台そのものが崩れます。

自分を守ることは、わがままではありません。
責任から逃げることでもありません。
むしろ、長く責任を果たすために必要な準備です。

でも、当時の私は、「自分を守る」とは具体的に何をすればいいのか、分かっていませんでした。

退職して初めて整理できたことがあります。

ここから先は、私自身の経験を振り返る中で見えてきた、「自分を守るために必要だったこと」を具体的にまとめています。


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