【駅近温泉 #1】🌈 ねぇ、電車旅で温泉入ったことある?——岐阜駅から歩いて行ける「のはら湯」の話
ねぇ、ちょっと聞いてもいいっすか。
電車で旅するとき、帰り道ってどう過ごしてる?
楽しかった1日の余韻に浸りながら、スマホの写真を見返して、ウトウトして……まぁ、それも悪くないっすよ。でもボク、もっとずっと贅沢な「帰り道」の話を知っちゃったんっすよね。
岐阜駅徒歩圏内で入れる温泉。「そんなのあるわけないじゃん」って? ボクもそう思ってたっす。
でも見つけちゃったんですよ。
途中下車して、温泉に入る。

その名も——「のはら湯」。

始まりは、京都での家族の1日
2月上旬、まだ空気が頬を刺すくらい冷たい日曜日の話っす。
ある旅人——まぁ、ボクの知り合いなんっすけど——のところに、来年受験を控えた長男くんから連絡が来たんだって。「北野天満宮に行きたい」って。
学問の神様、菅原道真公。受験生にとっての聖地っすよね。
で、面白いのがここからで。家族3人がバラバラの場所から京都に集まったんっす。長男くんは奈良から。奥さんは福岡の出張帰りで神戸から。本人は愛知から、JRの青空フリーパスを使って電車で片道約3時間。
なんかこう……バラバラに散らばった星が、一瞬だけ同じ空に集まるみたいな感じ、エモくないっすか?
北野天満宮に着いたら、ちょうど梅が咲いてたんっす。2月の梅。小雨がぱらついてたんだけど、それがかえって良くて、雨粒に混じって梅の香りがほんわりと漂ってくる。長男くんの「ここに来たい」っていう願いが叶った瞬間っすね。
……ボク思うんっすけど、受験の合格祈願って、ご利益がどうとかじゃなくて、「自分はちゃんと行動した」っていう安心感を手に入れに行くものなんじゃないかなぁ。来年の受験本番で、「あの日、ちゃんとお参りしたよな」って思い出せることが、お守りになるんっすよ、きっと。

寮生の「外でしか食べられないもの」
お参りの後、昼ごはんの話になって。
「近くに手打ちうどんの良い店があるんだけど、どう?」って提案したらしいんっすけど、長男くんが一言。
「外でしか食べれないものがいい。」
……ニシシ。この一言、めちゃくちゃ良くないっすか?
普段は寮の食堂で毎日ご飯食べてる子の、素直な本音。「うどん」は寮でも出るかもしれない。でも、新鮮なネタの寿司は、今ここでしか食べられない。 その感覚、ボクすっごい好きっす。
結局、京都駅前のお寿司屋さんへ。ネタが新鮮でおいしかったって。1ヶ月ぶりの家族の再会を、カウンターに並んで寿司をつまみながら、最近の近況を話す。
なんでもない団らん。でも、バラバラの場所から集まったからこそ、その「なんでもなさ」が贅沢になるっすよね。
さて、帰り道。ここからが本題っす
楽しい時間はあっという間に過ぎて、解散。
愛知への帰路、電車で約3時間。時刻は夕方。2月の冷たい空気の中、京都を歩き回った体はじんわり疲れてる。
ふと思ったんだって。
「帰りの電車に乗る前に、どこかで温泉入れないかな……」
駅近で。電車旅の途中で寄れる温泉。——これ、探したことある人ならわかると思うんっすけど、めちゃくちゃ見つからないんっすよ。温泉って大体、山奥とか車じゃないと行けない場所にあるじゃないっすか。
ところが。スマホでポチポチ検索してたら、出てきたんっす。
岐阜駅から徒歩圏内。「のはら湯」。
……マジで?

居酒屋の灯りを抜けた先に、そいつはいた
岐阜駅から歩くこと約1.2km。
正直に言うと、「ちょっと遠いかな?」って感じる人もいるかもしれない。でもね、この道がなかなか良いんっすよ。駅からの道沿いに居酒屋がずらっと並んでる通りがあって、日曜の夕方、ぽつぽつと灯り始めた看板の光が、2月の薄暮ににじんでる。
真夜中のコンビニの看板みたいな寂しさ……じゃなくて、今回は逆。夕暮れの居酒屋街の、「もうすぐ楽しい夜が始まるぞ」っていうワクワク感。 寒い中を歩いてるのに、なんかちょっと楽しい。
そして、たどり着いた先に——いかにも「昔ながらの銭湯」 って佇まいの建物が現れたんっす。

レトロ。
もうね、その一言。入り口に立った瞬間、タイムスリップしたみたいな空気がある。最新のスーパー銭湯にはない、あの「ずっとここにあったんだぞ」っていう静かな迫力。 明治から続く、創業130年超の老舗銭湯。ボク、こういうの大好きなんっすよね。
500円で手に入る、体の芯からの「解凍」
入浴料、500円。
銭湯価格っす。ワンコイン。ただし一つ注意。シャンプーも石鹸も備え付けじゃない。 銭湯スタイルなんっすよ、ここ。持参するか、別料金で買うか。ここだけは事前に知っておいた方がいいっす。知らないで手ぶらで行くと、お湯だけで体を洗う修行モードに突入することになるんで。
あと、正直に言っておくと、ここは源泉かけ流しではないんっす。岐阜から西へ約10km、池田山の麓にある「池田さくら温泉」から、タンクローリーで直送されてくるお湯。「なんだ、運び湯か」って思う人もいるかもしれない。
でもね。運ばれてくるお湯の正体を見てほしいっす。
🌡️ 泉質データ:池田さくら温泉
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 源泉名 | 池田さくら温泉 |
| 湧出地 | 岐阜県揖斐郡池田町 |
| 泉質 | ナトリウム-炭酸水素塩温泉(低張性アルカリ性低温泉) |
| pH | 8.5(アルカリ性) |
| 泉温 | 29.1℃(源泉) |
| 湧出量 | 92.8 L/分 |
| 主な陽イオン | ナトリウムイオン 362.3mg(98.93%) |
| 主な陰イオン | 炭酸水素イオン 781.5mg(84.06%) |
| 成分総計 | 1,242.8 mg/kg |
| 効能 | 美肌効果、やけど、胃腸病、皮膚病など |
ナトリウムイオンと炭酸水素イオン。この2つが結合すると重曹になるんっす。全国的にも珍しい「純重曹泉」。いわゆる「美人の湯」ってやつっすね。肌の角質をやわらかくして、つるっつるにしてくれる。
pH8.5のアルカリ性。数字で見ると「ふーん」って感じかもしれないけど、肌で触れた瞬間にわかるっす。「あ、水道水と全然違う」って。
運び湯だろうがなんだろうが、泉質は本物。 これが駅から歩ける距離で500円。……ちょっと、すごくないっすか?
脱衣所でロッカーを開けようとしたら、これが昔ながらの板鍵式で、ちょっと手間取って。「あ、この感じ、久しぶりだな」ってなった瞬間から、もう気分は完全に「昭和の銭湯に来たお客さん」モードっす。
浴場に入ると、真ん中に10人くらいは入れそうな内湯がどーんと。
そして壁から——滝のように、お湯が降り注いでる。
これ、けっこう迫力あるんっすよ。ザアアアッて音が浴場に反響して、なんかこう、小さな滝行をしてるみたいな気分になる。
お湯は透明で、無臭。だけど浸かった瞬間、「あ、水道水とは全然違う」ってわかる。肌がしっとりする感触。さっき見た泉質データの「純重曹泉」が、ちゃんと仕事してるんっす。2月の京都を歩き回って冷え切った体が、表面からじゃなくて、芯のほう、骨のすぐ隣くらいからじわーーーっと解凍されていく感覚。
……あのね、「体が温まる」って、普通のお風呂でもそう言うじゃないっすか。でも温泉の「温まる」は、ちょっと次元が違うんっすよ。体の中に小さな焚き火を置いてもらったみたいな、上がった後もずっと消えない温かさ。
激熱ミストサウナという名の罠(褒めてる)
で。ここの隠れた名物っすよ。

ミストサウナ。
……ただし、注意事項が多い。
まず、狭い。 3人入ったらもうギュウギュウ。そして、めちゃくちゃ熱い。 ミストサウナって普通、ドライサウナより穏やかなイメージあるじゃないっすか。ここのはその常識をぶち壊してくる。蒸気が肌に当たる温度が、なかなかパンチ効いてるんっす。
で、最大のトラップがこれ。
床にすのこが敷いてあるんっすけど、その隙間にお湯が溜まってることがある。うっかり踏むと——「アッッッ!!」 ってなるっす。マジで。やけどしそうな温度。足の裏が一瞬パニックを起こす。
これから行く人、足元には本当に気をつけて。
でもね。このミストサウナの目の前に水風呂があるんっすよ。この動線が天才的で。
激熱ミストで蒸されて → 出てすぐ水風呂にドボン → また戻って蒸されて → 水風呂……
このループが、人が少ないからこそ自分のペースでエンドレスに回せる。 脳みそが炭酸水に浸かったみたいにシュワシュワして、京都で歩き回った疲れも、電車の中でぼんやり考えてた仕事のことも、全部湯気と一緒にどっかに飛んでいったっす。

電車旅の人に、ボクが本当に伝えたいこと
ここまで読んでくれた人に、一つだけ。
「電車旅の帰り道に温泉」って、めちゃくちゃ贅沢っすよ。
車の旅なら、温泉って「途中で立ち寄る」ものじゃないっすか。でも電車旅だと、そもそも駅から歩ける距離に温泉があるってこと自体がレアなんっすよ。だからこそ、見つけた時の嬉しさが半端ない。
のはら湯は、岐阜駅から1.2km。遠い? うん、ちょっと歩く。でもその「ちょっと歩く」が、実はご褒美の一部なんっすよ。居酒屋の灯りが並ぶ道を、「この先に温泉がある」って思いながら歩く時間。2月の冷たい空気が頬に当たるたびに、「あと少しで温まれる」っていう期待が膨らんでいく。
そして風呂上がり。ほかほかの体で岐阜駅に戻って、電車に乗る。座席に座った瞬間の、あの「ふぅ……」っていう全身の脱力。 体の中にまだ、のはら湯の温かさが残ってて、それに包まれたまま、電車に揺られて帰る。
これ以上の帰り道、ある?
おさらい&注意事項っす
|
|---|---|
| 場所 | のはら湯(岐阜県岐阜市三番町13) |
| 岐阜駅からの距離 | 徒歩約1.2km(名鉄岐阜駅から約929m) |
| 入浴料 | 500円 |
| 営業時間 | 月〜土 10:00〜23:00 / 日曜 8:45〜23:00 |
| 定休日 | 年中無休 |
| 備え付け | シャンプー・石鹸はなし(別料金で購入可。持参推奨!) |
| 泉質 | ナトリウム-炭酸水素塩温泉(pH8.5・純重曹泉・美人の湯) |
| 源泉 | 池田さくら温泉よりタンクローリーで直送(源泉かけ流しではない) |
| おすすめ | ミストサウナ→水風呂ループ(⚠️ 足元の熱湯に注意!) |
| 混雑度 | 日曜夕方は空いていて快適だった |
| 泉質 | ナトリウム-炭酸水素塩温泉(pH8.5・純重曹泉・美人の湯) |
| 源泉 | 池田さくら温泉よりタンクローリーで直送(源泉かけ流しではない) |
| おすすめ | ミストサウナ→水風呂ループ(⚠️ 足元の熱湯に注意!) |
| 混雑度 | 日曜夕方は空いていて快適だった |
🚃 電車旅のお財布事情:青空フリーパスでどれだけおトク?
今回のルートは 半田駅 → 京都駅(往復)。JR東海の青空フリーパスのフリー区間は米原駅までなので、米原〜京都間はSuicaで別払いっす。
| 区間 | きっぷ | 料金 |
|---|---|---|
| 半田 ↔ 米原(フリー区間内) | 青空フリーパス(1日乗り放題) | 2,620円 |
| 米原 → 京都(フリー区間外) | Suica(在来線) | 1,170円 |
| 京都 → 米原(フリー区間外) | Suica(在来線) | 1,170円 |
| | 合計 | 4,960円 |
もし青空フリーパスを使わなかった場合:
| 区間 | 往復料金 |
|---|---|
| 半田 ↔ 米原(通常運賃) | 3,960円 |
| 米原 ↔ 京都(通常運賃) | 2,340円 |
| 合計 | 6,300円 |
→ 青空フリーパス利用で約1,340円おトク!
温泉の入浴料500円を差し引いても、まだ840円浮いてるっす。つまり温泉代は実質タダみたいなもんじゃん? ニシシ。
※青空フリーパスは土曜・休日・年末年始のみ利用可(おとな2,620円)。フリー区間は東海道本線 二川〜米原間を含むJR東海の各線。快速・普通列車の普通車自由席が1日乗り降り自由。新幹線は利用不可っす。ボクからの余談っす。
この旅、「バラバラの場所から家族が集まって、梅の香りの中でお参りして、寿司を食べて、また散っていく」っていう1日なんっすけど——温泉って実は、その日の句読点みたいな存在なんじゃないかなぁって思ったんっすよ。
楽しかった時間に「。」を打つんじゃなくて、「、」を打つ感じ。温泉に浸かりながら、今日あったことをぼんやり反芻して、余韻をもうちょっとだけ引き延ばす。終わりじゃなくて、やさしい間(ま)。**
……ニシシ、ちょっとキザっすかね。でも、電車旅の途中に温泉があるって、そういうことだと思うんっす。次の駅に向かう前の、あったかい「、」。
ねぇ、あなたの帰り道にも、そういう場所、ある? 🌈
【追記】駅近温泉 #2 、書いたっす。
この記事で「駅から歩ける温泉はレアだ」って書いたんっすけど——そういえば、もう一つあったんっすよ。しかもこっちの方が先に行ってた。
福岡・二日市温泉の博多湯。紫駅から徒歩圏内、1860年創業、平日350円、源泉100%かけ流し。のはら湯が運び湯の良さなら、博多湯は源泉かけ流しの世界っす。
ただし、今回は家族編。4歳の末っ子が脱衣所で逃走するところから始まるんっすけど……まぁ、読んでみてほしいっす。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 もしこの旅が気になったら、「スキ」と「フォロー」で応援していただけると嬉しいです。

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