フジロックで「勢喜遊 & Yohji Igarashi」を最前列で体感!
今年こそフジロックに行きたい──そんな思いで踏み出した、人生初の4日間。
最大の目的は「勢喜遊 & Yohji Igarashi」の初ステージ。
King Gnu / MILLENNIUM PARADEのドラマー・勢喜遊と、Producer / Track Maker / DJとして多彩な活動をしているYohji Igarashi。その初共演をこの目と身体で体感したくて、私は最終日深夜、RED MARQUEEの最前列に立っていた。音・光・会場全体の熱とすべて一体となった忘れられないあの瞬間。
この記事では、前日のラジオ公開収録から、当日のステージの様子、King Gnuメンバー登場まで詳細に語っていこうと思う。あの興奮と感動が、少しでも伝わりますように。
1. 新ユニット「勢喜遊 & Yohji Igarashi」への期待
このユニットの名前を初めて目にしたとき、「これは絶対に聴きたい」と思った。“勢喜遊 & Yohji Igarashi”──King Gnuファンにはおなじみの名前と、クラブミュージック好きには刺さる名前の組み合わせである。
正直に言えば、私はこれまでYohji Igarashiというアーティストのことを全く知らなかった。だが、ライブ直前にリリースされた「Say Less」というSingleを聴いた瞬間、一気にその世界観に引き込まれた。この曲を生で聴いたらどうなるのか──想像するだけで鼓動が高まった。
勢喜遊は、King GnuやMILLENNIUM PARADEでドラムを担当する徳島県出身のドラマー。身体全体を使ってリズムを刻むその姿は圧巻で、ライブでは常に目を奪われてきた。繊細さと爆発力、即興性と構築性。その両方を併せ持つグルーヴは、聴く者の体を自然と動かす。2025年にはソロプロジェクトを始動し、今回はその一環としての初ステージだった。
対するYohji Igarashiは、Producer/Track Maker/DJとして活動しており、ラッパーHIYADAMのメインコンポーザーを務めるほか、さまざまなアーティストへの楽曲提供やRemixも手がけている。個人名義でのEPも複数発表しており、2022年には<88rising>から「新しい学校のリーダーズ」のRemixを世界リリース。グローバルな舞台で活躍する注目のクリエイターである。
ジャンルもキャリアも異なるふたりが、最終日のRED MARQUEEという特別な空間でどんな音を鳴らすのか。ドラムとトラック、即興と構築。その対比が生む化学反応を想像するだけで、期待が高まっていた。
▼ プロフィール参照
▼「Say Less」を聴く
2. King Gnuファンとしての私
私はKing Gnuの大大大ファンである。とはいえ、勢喜遊のソロ活動に注目したのは、今回が初めてだ。
King Gnuを知ったのは、2019年に行ったメトロックの東京公演。音楽そのものの良さはもちろんだが、何より印象に残ったのはボーカル井口理のMCだった。井口さんの突拍子もなく緩いトークに惹かれてしまった。その後すぐに彼のオールナイトニッポン0(ZERO)を聴き始め、彼の声(特に敬語の時の語尾の声がたまらない。マニアックですみません)と人柄にもすっかり魅了され、井口さんの虜になった。
そこから、ひとりでもライブに欠かさず足を運び、音源も聴き続けてきた。井口さんの声をきっかけに、King Gnuというバンドの世界観そのものに深く惹かれていったのだ。
ただ、これまで勢喜遊の演奏やパフォーマンスにはいつも度肝を抜かれていたのに、あらためて彼自身にフォーカスして考えることは少なかった。
ところで、音楽以外の点で印象が強いのは彼の髪型である。ライブのたびに変わる奇抜なヘアスタイルはある種のアートのようでもあり、毎回「今回はどんな髪だろう」と楽しみにすることが多い。そういえば、井口さんが彼の髪型を「ウニ」と呼んでいたこともあった(ここで掘り起こして良かったのだろうか)。
また、パリで行われたロエベの2023年秋冬メンズコレクションにも出ており、ハウルとコラボした最先端のファッションを完璧に着こなしていた。個人的にアネッサのモデルを以前2度もやってくれたのだが、彼は本当にスタイルが良すぎる。さらにはロンドンへの留学や金曲獎で中国語を話すなど語学も多彩!(盛大に脱線してしまい申し訳ない)
話を戻すが、King Gnuはメンバーそれぞれがソロでも活躍できるような存在になることを目標のひとつとして掲げている。バンドとしての完成度を高めながら、個々の表現も磨いていくという姿勢に以前から深く感心していた。
そんな勢喜遊が、Yohji Igarashiとともに初のステージに立つ──それを知ったとき、ようやく彼の“個”に焦点を当てるタイミングが来たのだと感じた。
3. 前日のラジオ公開収録で乾杯!yo!
本番前日、OASISエリアで行われるふたりが出演するラジオ公開収録に向かう。大雨が降っている中だったが、早めに待機し最前列で聴くことに成功…!

この収録回は、supported by iichiko(いいちこ)ということで、集まったみんなでいいちこを持って乾杯しよう!という趣旨だった。収録場所のちょうど隣にあるいいちこブースから「いい茶こ」「かぼちこ」「梅ちこ」などを購入できる。私も「かぼちこ(かぼす×いいちこ)」を購入して勢喜さん、Yohjiさん、NAVIGATORさん、我々リスナーたちと一緒に乾杯!yo!
ラジオでは流れなかったが、「yo!」という言葉は「ヨー!」と「酔う!」がかかっているそう。とても便利な言葉である。収録中、勢喜さんが気に入ったようでナイスなタイミングで連発していて面白かった。(のちに行われるKing Gnuベース・新井和輝のラジオでもおふたりはyoを連発しているが、正体はこの収録だ)
対談の内容は、「ユニット結成のきっかけは、勢喜さんのほうからYohjiさんへ声をかけたこと」、「(Yohjiさんは)普段プロデューサーで、PCでの曲作りがメイン。遊くんのフィジカルを活かした肉体が踊るダンスミュージックを奏でられたらいいな。深夜なので踊りたい人たちが集まってくれたらいいなと思い、曲の編成をした」と語ってくれたYohjiさんであった。
対談中は、最前列だったため目の前に勢喜さんとYohjiさんがいて、緊張してそれどころではなかった。なにせ目が合うような距離なのだ。フジロック、こんな至近距離で公開収録なんて、すごいことをしてくれるな...とひしひしと実感した。感謝。
後半はふたりがフジロックで見たアーティストなどにも触れながら、ゆったりと丁寧に語っていたのが印象的だった。ちなみに勢喜さんは同じKing Gnuメンバーのベース・新井和輝が出演している「君島大空合奏形態」を聴いて泣いたと言う。
このラジオ収録を終えて、集まったリスナーの誰もが翌日の深夜に何か特別な瞬間が待っていることを感じ取って、ワクワクしていたように思う。
4. 待ちに待った最終日深夜、最前列で大興奮
そして待ちに待ったライブ当日、フジロック最終日になった。23:30〜24:15の45分間のステージで新曲15曲、強いて言うならダンスミュージックをやると事前に告知していた勢喜さん。

RED MARQUEEへ開始30分以上前に到着。ずいぶんと早く行ったので思ったより人が集まっていないと感じた。おかげで無事に最前列を確保。待っている間、ステージを見ていると何やら円の(鉛筆立てのような)土台のセットが2基登場した。ここにふたりが入るのか、と演出にもドキドキ。そしてときどきYohjiさんがステージ袖から観客側の様子をうかがったり、セットを確認しに出てきたりしている。聴く側も緊張してきたが、Yohjiさんも緊張しているのだろうか。
King Gnu 井口理が登場!?
23:15頃。なんとKing Gnuのボーカル・井口さんがステージ後ろの観客側からスタッフとともに登場したのだ。「すみません、友達の(ライブなので)」と笑顔で言いながら現れた井口さん。そのまま観客の中を通り、最前列のど真ん中へ進んだ。当然そこにいた人たちは驚きの歓声とともに騒然となった。
友達(メンバー)の初ステージを見にきた井口さん。しかも関係者側からではなく観客側で見るという本気度。メンバー愛の強さが伝わってくる。しかも友達呼びで。なんと尊い存在だ…。
ついにオンステージ!

そして23:30。気がつくと会場は観客が集まり、後ろのほうまでいっぱいになっていた。観客たちの歓声に包まれる中、勢喜遊とYohji Igarashi が登場した。そして最初の音が鳴った瞬間、一気に会場が沸いた。ビート、ドラム、音の振動、照明──それらが有機的に絡み合い、耳だけでなく身体ごと揺さぶられるような音の波が押し寄せてきた。
勢喜遊は全身でリズムを刻み、激しいテンポでも力強く全身を使ってドラムを打ち鳴らした。Yohji Igarashiは、音を絶妙にコントロールしながら音楽全体の流れを作り出していた。
豪華なシークレットゲストが次々と
曲が進むと、さらに会場がどっと盛り上がるサプライズが!客演に豪華なシークレットゲストが次々と登場してくるのである!
ODD FOOTWORKSのラッパー PECORI、King Gnuのベース 新井和輝、ラッパー HANATANI、millennium parade / PERIMETRONのCOTA MORI(森洸大)、最後のゲスト Daichi Yamamoto
ゲストが登場するごとに会場からどよめき、興奮、熱気がぐんと上昇した。ふと最前列中央を見ると、井口さんがノリノリで跳ねている。途中から新井先生も井口さんの目の前に合流し、ふたりとも最前列で盛り上がっていた。少し遠いが横を見るとノリノリの井口さんと新井先生がいる状況。考えられないくらい最高の時間だった。
ちなみに、井口さんはファンのためにライブ開始と同時になんとインスタライブをスタート!配信がないためステージのリアルタイム中継を自ら行っていた!
同じ会場にいる井口さんからのインスタライブ開始の通知が来た時には私もびっくりした。より多くの人にリアルタイムの演奏と興奮を届けてくれてありがとう、井口さん。

最前列で浴びた45分間は、音と光と身体が一体となってまさに没入体験で、あっという間の時間だった。このまま終わらないでほしい、ずっとこの爆音の中にいたいと心から願ったライブだった。
5. 圧巻のステージ、余韻で放心状態
ライブが終わったあとも、身体から感動と胸の高鳴りが消えなかった。鼓動とビートが混ざり合っているような感覚。こんなに「終わってほしくない」と思った感覚は久しぶりだ。あの時間はたしかに夢ではなかった。ステージ終了後は、余韻でしばらく会場の隅のほうで立ち尽くしていた。
初ステージでここまで人の心と身体を揺さぶる曲を奏で続けたという事実。フジロックという特別な場で、新しいユニットの初披露に立ち会えたこと。あの夜、あの場所にいたことは一生忘れない体験となった。
最終日深夜のRED MARQUEE。勢喜遊とYohji Igarashiがともに鳴らした音は、ライブを超えて彼らのひとつの“始まり”となった。
また彼らの音に出会える日まで、あの感動を胸に刻んでおこうと思う。そして次はかけ声を覚えて、観客全体でかけ声を叫べるくらい、もっと一体になりたい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
曲の専門的な感想は難しいので、ぜひみなさんも彼らの曲を一度聴いていただけたらと思います!
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