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エンジニアに転職して2年目、情報系の大学院に入学した

まとめ:異業種からエンジニアに転職して2年目、情報系の大学院生になったよ!

コンピュータサイエンス(CS)系の修士号取得を目指し、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の社会人コースに、2024年4月に入学しました🌸 エンジニアの仕事をしながら学業に取り組んでいます。

この記事では、なぜ大学院に進学したのか、入試のためにどのような対策をしたのかをまとめました。

周囲に進学について伝えると、「学び直し」として大学や大学院への進学に興味がある人が多いので、一つの事例として何か参考になれば幸いです☻


◾️ 自己紹介
ソフトウェアエンジニア。文学部卒。2022年に実務未経験からエンジニアに転職。エンジニア2年目のタイミングで、2024年に北陸先端科学技術大学院大学に入学。現在は仕事をしながら学業に励んでいる。

背景: なぜ大学院に?


エンジニアを続けるために修士号が必要かというと、そんなことはありません。私の身近にCS系の修士号を持っているエンジニアはいませんでしたし、修士号がなくても活躍されている方はたくさんいらっしゃいます。

それにエンジニア2年目なんて、エンジニアとしてもっと他に勉強したほうがいいことはたくさんあるよね、という意見もあると思います。

実際にJAISTに入ってみて出会うのは、エンジニア歴が5年以上の方ばかりです。エンジニアとしてある程度経験を積んでから、今後のキャリアのために入学する方が多いのかなと思います。

それなのになぜ、エンジニアビギナーの段階で大学院に行こうと決めたのか、というお話から✍️

大学院進学を決めた理由💡


まとめると、以下の2点が大学院進学を決めた理由です🚀

  • 異業種から転職してエンジニアになったキャリアを補強したかったから。

  • 今後のキャリアを見据えて、プラスになりそうだったから。


私が大学院入学に向けて準備を始めたのは、エンジニアとして働き始めた1年目のことです。大学院進学を決めた時期でいえば、エンジニアになる前にさかのぼります。

私は20代後半に、異業種からエンジニアに転職しました。なおかつ大学では文学部出身。いわゆる文系エンジニアです。

高専や大学で情報系を学んでエンジニアになった人に比べれば、私が転職した時点で、情報系に身を置いている時間には10年前後の差があります。

今後も実務経験の差は縮まらないままなので、自分の強みを活かした方法によってキャリアを補強しよう、と考えました💭

考えられる方法はさまざまですが、勉強は肌に合うけれど一人だとサボりがちで、学問に興味がある自分に最もフィットすると判断したのが、「コンピュータサイエンスの修士号取得」という選択肢です。

それから興味があるポジションの応募要項を見ていると、必須もしくは歓迎要件にCSの修士号が入っていることが多かったので、今後のキャリアにつながりそうなことも決め手になりました。

ちなみに進学の理由に「CSの基礎を学びたい」は入っていません。私が入学したJAISTに限って言えば、CSの基礎を学ぶことが目的の場というよりも、研究のための場だと思います。いきなり応用にトライすることになるため、CSの基礎は独学で学ぶ、とあらかじめ決めていました。

JAISTに決めた理由

私が受験を決めたタイミングでは、以下の条件が揃う大学院がJAISTの社会人コース一択だったからです。

  • 東京近郊で

  • 仕事を続けながら

  • 日本語で学べて

  • 研究ができて

  • コンピュータサイエンスの修士号を取得できる


  • 東京近郊で

JAISTは東京に社会人コースが設置されています。講義は平日夜と土日のみ。入学してみても、社会人がどうにかして修了までたどりつけるように手厚いフォローがあり、社会人専門のコースのありがたみを感じています。

  • 仕事を続けながら

エンジニア2年目の身としては、学業も重要でありながら、エンジニアのキャリアを途切れさせないことも重要。ということで、仕事を続けながら進学することは前提条件でした。

情報科学の場合、今のところ平日夜の講義を取らなくても卒業できるので、職場の理解に関係なく修了できる点もJAISTのいいところ!

  • 日本語で学べて

CSや数学の基礎知識がない状態で応用段階の勉強をするので、それでも修了するために!

  • 研究ができて

他の候補として、東京都立産業技術大学院大学の情報アーキテクチャコースが挙げられます。こちらはJAISTよりも実務寄りのコースです。

資料を取り寄せましたが、修士課程に行くなら研究がしたいと思っていたのでJAISTに決めました。


同級生にも「条件が合う学校がJAISTだけだった」という人が多いのですが、最近では社会人専用のコースを設置している大学院が増えてきているようです。最新情報をチェックしてみてください🔍


東京サテライトは品川にあるよ


JAIST情報の入試に必要なもの

入試準備

JAISTの入試は、出願書類と30分の面接のみで決まります。必要な準備はこちら👀

・出願書類の用意:研究計画書、その他
・口頭試問への対策:研究計画に関する内容、その他

2回受けた範囲で言えるのは、普通に落ちるということ!

私は1回目の入試で不合格になり、2回目の入試で合格しました。

JAISTは基本的に入口を広くしている方針に見えるので、ブログや在校生から「落ちない」と聞くかもしれませんが、そういう話は受かるまでは忘れておきましょう。私も正直、1回目は「落ちないだろう」と思っていました。

私から言えること: 大学院に入学するために、ちゃんと準備をしよう!

以上!

私の不合格通知。都市伝説で「合格は速達、不合格は普通郵便」と書かれているのを目にしましたが、不合格も速達で送ってくれました。そもそもインターネット発表のほうが早い。


何を準備すべきか?🤔


一言でいうと、「自分は研究の世界でやっていけます!」と証明できる準備をすることが重要です。

先生方は「本当にJAISTでやっていけるのか」を確認したいので、受験者によってぜんぜん違う質問をしていると思われます。つまり、人によって必要な準備もぜんぜん違います。

受験者がブログで「こういうことを聞かれました」と書いている内容は、参考にしつつも、引っ張られすぎないほうがいいです。だってアピールすべきことが人によって違うから!仕事の面接と同じですね。

理系の情報系大学院で、仕事をしながら2〜3年で、1つの研究をやり遂げて修士号取得まで到達できるであろうことを証明する。

そのために自分はどのような強みを発揮し、どのように弱みを埋めているかをアピールする。

こう考えると、自分にとって必要な準備がなんとなく見えてくるんじゃないかなと思います。

私の入試対策

前提

ということで人によって必要な準備がぜんぜん違うので、私の前提を書いておきます✍️

・エンジニア2年目
・文学部出身(考古学専攻)
・理系の研究経験なし
・海外留学や在住の経験なし

こうやって書くと、とても理系の研究の世界でやっていけるとは思えない前提条件ですねぇ🤔 とか気にする必要はありません。自分は何をアピールできるのかを考えることに集中しましょう。

受かった理由、落ちた理由

先ほどの前提を踏まえて、入試で弱みに見られそうな部分と、強みとしてアピールできる部分をまとめました。

1回目で不合格になった理由は、「弱みになりそう」ポイントがそのまま弱みとして表出してしまったからです。

私は1回目の入試で高校数学の質問に答えられず、入試の場ではっきりと「学力が心配だな」と言われました

一方で2回目で受かった理由は、弱みになりそうなポイントそれぞれに対して、自分なりの強みをアピールできたからだと理解しています!

このまとめ、入試前につくっておけばよかった〜!と思うので、これから受ける方はぜひトライしてみてください。

スケジュール

私が本格的に入試のために準備した期間は、半年間です。

具体的なスケジュールはこちら📅

後から振り返るとツッコミどころが多く、あまり参考にしないほうがいいスケジュールです。1回目の入試で不合格になるまで、迷走していました。

最大の理由は、自分がやるべきことが見えづらかったから。

JAISTの入試では何が聞かれるかわからないので、今まで受けてきたなかで最も対策しにくい入試だと感じました。

やったほうがいいことが広すぎて、その中からどういう順番で何をやればいいのかわからずにいたのです。

結局私の場合、一度不合格になったことで、やるべきことがようやくクリアになりました☀️

受験してみたことで、入試で受験生に何を問いたいのか自分の準備が足りなかった部分が明確になったので、そこから一気に勉強にブーストがかかり、入試準備に集中できました!

どう準備すればいいか迷いすぎるくらいなら、試しに入試を受けてみてもいいと思います。回数制限はありません。

◾️ 入試準備において時間がかかったこと

私の場合、「このテーマで研究したい」ではなく「修士号を取りたい」が先に来ていたので、入試で発表する研究テーマ選びと、それに紐づく研究室選びに時間がかかりました。ふんわり興味があったところも入れれば20くらいの研究室が気になっていたため……!

この経験を踏まえて言えるのは、迷うくらいなら早く先生にご相談することをおすすめします。

私は研究室選びで長いこと悩んでいたのですが、実際に4名の先生方とお話したら、すんなりと第一志望の研究室を決められました。そして先生にご相談すればすぐに研究テーマの方向性が決まりました。プロってすごい。

入学する前に大学院の先生にご連絡するのはとても緊張しましたが、先生方はとてもとても慣れているので大丈夫です。プロに頼ろう。


石川のオープンキャンパスでは、入りたい研究室の先生と学生さんと直接お話できて、とてもいい機会になりました。石川まで行かなくても、先生方とオンラインでお話できる制度があります。


やってよかったこと、やらなくてもよかったこと


やってよかったこと💡

・社会人になってから修士号を取得した方にお話を聞く
先生と面談(最重要)
・発表練習(友だちに感謝🙏)

・高校数学
・大学基礎数学(線形代数、微分積分学)
・英語

やらなくてもよかったこと🤔

・大学院数学
・入学前の科目履修(*下に補足)


まとめると、大学院で学べばいいことは答えられなくてもいいけれど、前提となる知識は入学前に自分で学んでおいて=入試で答えられるようにしてね、というスタンスだと解釈しました。

◾️ 入学前の科目履修について

入学するか迷っている人
→ 迷う理由が講義に起因しているのであれば、受けてみるのもあり。

入学することに迷いがない
どちらでもいい。入学前に単位を取らなくても卒業できるので、「早く単位を取っておかないと」という不安を感じる必要は全くない。

私は説明会で入学前に単位を多く取った人と遭遇した結果、不安に駆られて2単位分だけ入学前に受けましたが、受けても受けなくてもどちらでも良かったかなと思っています。私の場合は、入学前の時間があるうちに、自分の足りない分野、例えば大学数学に時間を充てたほうが有意義だったかなと。

入試準備の助けになるという観点でいうと、「データサイエンス論」(2024)と「実践的リサーチデザイン」(2023)は、研究計画書の作成と口頭試問の準備に役立ちます(数字は受講年度)。

説明会で科目履修がプッシュされているので、1つの実体験として🙌



面接における重要なポイント💡


1回目の敗因も踏まえて、面接において重要だと思うポイントをまとめます。


  • 入試ではなく研究発表として臨む

研究についてしっかり深掘りしてもらえるので、入試とは思わずに、研究発表として臨むのがいいと思います。研究発表について調べたら、スライドの作り方や想定される質問、ポイントがたくさんネットに出てきます🙆‍♂️

普通の研究発表と違う点でいくと、入試を担当される先生方の専門がかなりばらばらであるということ。

自分が発表する分野について先生方がほとんど何も知らない前提で、自分がやりたいことを伝えられるように発表の準備をするのが吉です。

  • 発表に入れる内容は全て説明できる状態に

研究発表なので、自分が話す内容は自分で説明できることが重要です。発表する内容を全て理解し、自分が使う用語はどういう定義なのかを自分で説明できるようにしておくことをおすすめします。

自分で言ったことはちゃんと答えてね、というスタンスを感じました。

  • 仕事を決める面接の感覚で挑む

先生方に対して萎縮せずに、「このテーマでは自分が専門家である」という自負を持って挑むのが良いと思います!転職の面接と同じように、自分を売り込むイメージで。

1回目は入試中なのに先生と学生というスタンスで接してしまい、これはよくなかったなと思いました。見せ方、伝え方で受け手の印象が変わるので、意外と重要です。



私が経験してきた限り、書類よりも面接のほうが重視されているように思います。

書類は先生方が質問するための材料として入試の際に先生の手元に置かれていて、入試でのやりとりを踏まえて合否を決定しているように見えました。

おそらく、入試本番がほとんど全てです。

先生方の圧に負けないようにしましょう🥊 

2回の入試を受けた感想

研究を始める人にとって、とてもいい入試スタイルだなと思っています!

私は入試を経験したことで、論文を読むことと研究計画を発表することに慣れ、先生の質問から研究に必要な視点を学ぶことができました。

これからも続いていく研究発表の始まりとして、吸収できるものは吸収しちゃうのがおすすめです🙌

私の2回目の入試で使った口頭試問の資料です。修士論文はぜんぜん違うテーマで書く予定です。


入学してみてどうだった?


私の場合は、

入学して本当によかった!!!

これに尽きます。

大学院のおかげで先生と出会い、たくさんの同志と出会い、数学とコンピュータサイエンスのおもしろさを知り、研究の奥深さを学んでいます。得たものだらけです。お買い得!

エンジニア歴7年の同級生に「自分と同じようなジュニアエンジニアの人に大学院で出会わない」と話したら、「ジュニアの頃に入学していたら良かったな、って思いますよ!」と言っていました。

きっとどのタイミングで入学しても、本人の目的に合っていれば、意味のある時間にできるんだと思います。

自分が求めているものが大学院にありそうなら、ぜひチャレンジしてみてください。


そして、すでに入試準備を始めている方に言えることは、少なくとも私にとっては、入学後よりも受験勉強のほうがよっぽど勉強の「継続」が大変だったということ。

受験勉強のときは、いつまでに何をやるべきか計画を立てにくいし、周囲に同志もいないので、孤独のなかで暗中模索していた記憶があります。突破口を求めて連絡した先生や在校生、友人に助けられ、なんとか走り切りました。

でも、大学院に入学してしまえば、学校が用意してくれたスケジュールがあるので迷子にならないし、同級生と助け合うことができるので、今のところ勉強の継続に困ったことはありません。

だから、あと少しです


すべての受験生に幸あれと願っています🕊️ 


ちなみに入試で「学力が心配だな」と言われた私の大学院生活はどうなっているかというと、数学系も含めて、講義の単位は全て取得できました。

修了が決まったら、また記事にまとめようと思います!

参考情報

入試前、インターネット上にあるJAIST関連のブログはほとんど全て読み漁った経験から、JAISTの情報科学に在籍してきた社会人のみなさんのブログをまとめました。

卒業した先輩方が口を揃えて「JAIST入ってよかった!」と言っていることに勇気をもらっています。後に続けるよう、私も精進します。



大学院に関して何か聞きたいことがあれば、Xまでお気軽にご連絡ください。じっくり相談したい場合は、MENTAもご活用ください。

よきCSライフを!




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