私の「夏と言えばコレ!」は、まだ見つかっていない
いつも楽しく参加させて頂いている共同運営マガジン『アラフィフからのnote部』。今日は7月のお題のひとつ、「夏と言えばコレ!」について書いてみたいと思う。
……といいつつ、実は、このお題を書き始めたときには思いもしなかったエンディングに。
「今年の私の夏と言えばコレ!」は、どうやら別のものだったらしい。
*
『夏になると行きたくなる場所、食べたくなるもの、聴きたくなる音楽などなど。あなたの「夏と言えばコレ!」を教えてください。』
この一文を読んで、最初に頭をよぎったのは「鱧の梅肉和え」だった。
関西ではおなじみの鱧。
母が大好きで、夏になると食卓によく並んだ。
丁寧に骨切りした鱧をさっと湯引きし、氷水できゅっと締める。
青々とした大葉の上に、キンキンに冷やした真っ白な鱧を並べ、滑らかになるまで叩いた梅肉をちょこんとのせる。
見た目にも涼しく、味も絶品。
食べるたびに「いやぁ、夏やねぇ」としみじみ呟く母の笑顔を思い出す。
今では関東でも鱧を見かけるようになった。
でも、どこか違う気がしてしまう。
きっと、この街には母との夏の思い出がないからだろう。
*
夏に聴きたくなる音楽……は、これといってない。
だって、私にとっての夏の音楽はセミの合唱だから。
我が家のすぐそばの雑木林からは、早朝から夕方までセミの声が響き渡る。
ニイニイゼミとアブラゼミが優勢で、夕方になるとひぐらしが歌い始める。
一方で、夏休みの象徴たるミンミンゼミは、めったに聞こえない。
温暖化の影響で個体数が減少しているという。
あの鳴き声が聞こえない夏なんて……そんなの、日本の夏じゃない。
*
夏になると行きたくなる場所。
これまた難しい。
というのも、とにかく暑いから(笑)。
どこにも行きたくないし、何もしたくない。
ただただ、ぐうたらな人間になってしまう。
子どものころは海もプールも森林公園も、なんなら学校の校庭で遊ぶだけでも楽しかった。
でも今は、暑すぎて外へ出る気力が湧かない。
この暑さで、海水浴客も減っているという。
海の家で食べる焼きそばや、かき氷のおいしさを知らない子どもたちが増えていると思うと、やっぱり少し寂しい。
*
あらあら。
なんだか否定的なことばかり書いてしまった。
うーん、違う違う。
こんなことを書きたかったんじゃない。
夏、夏、夏……。
あっ、そうだ。
誕生日だ!
夏生まれの私。
そうだ、夏は私の季節じゃないか。
またひとつ、大人の階段を登るのだから、こんな楽しみなことはない。
まだ大台には届かないけれど、その背中が見えてくるところまで歩いてきた。
58歳まで、あともう少し。
それまでにどこへ行こう。
何を食べよう?
鱧はもちろん買ってくる。
今年はまだ食べていないスイカも食べたい。
美容院の予約はした。
そうそう、オットと大ゴッホ展へも行くんだー。
*
私には、「これが夏」という決まったものはない。
だからこそ、これから見つけていけばいい。
セミのように殻を脱ぎ、大きな鳴き声で新しい世界にあいさつしよう。
*
お題を見たときは、鱧やセミのことを書くつもりだった。
でも書き終えてみて、あらためて思う。
今年の私の「夏と言えばコレ!」は、58歳になるまでの、このわくわくする時間なのかもしれない。
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