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「正しさを証明しようとして、やめた話。」〜母の看取りと、すれ違う気持ちの中で気づいたこと〜

母が入院した。

そして、医師からこう言われた。

「看取りのフェーズに入っています」



母は重度の認知症。
そして私は一人っ子。

治療方針を決めるのは、私しかいない。




急変時の対応について聞かれた。

人工呼吸器を使うかどうか。

私は少し考えて、
「希望しません」と答えた。




母は自力で食べることもできなくなった。

いよいよ、
「その時」に向かっているのだと思う。




私は、できるだけ自然な形で見送りたいと思っている。

それが、
自分が望まないことは母にも選ばない
という、私の基準だから。





でも、
同じようには考えない人もいる。


親戚のAさん。

Aさんにとっても、母は大切な存在だ。


「できることがあるなら、何でもしてほしい」


その気持ちも、よくわかる。



だからこそ、苦しかった。

考えが違うことが。
対立してしまうことが。




厄介なのは、
私はAさんのことが好きだということ。
だから、
理解してほしいと思ってしまった。

「私の判断は正しい」と
納得してほしくなった。



私は一晩かけて、ノートを書いた。

母の病状
医師の見解
医療的な判断

全部並べて、
自分の選択が妥当であると説得しようとした。




・・・・・でも、書き終えて気づいた。



あれ?

これ、
Aさんを論破するためにやってる?



その瞬間、
なんか違うと思った。



大事なのは、
どちらが正しいかじゃない。



私はAさんのことが好きで、

Aさんは母に一日でも長く生きていてほしいと願っている。




その気持ちと、

私が母を自然に見送りたいという気持ち。




これらの気持ちは
無理に一致させなくてもいいんじゃないか。




そう思った。




今の私に必要なのは、

正しさを証明することじゃなくて、




自分の気持ちと、
Aさんの気持ちを、

そのまま置いておける余白。




それを持つことなんじゃないかと、
今は思っている。




※この話に、正解はないと思っています。
だれかを非難したいわけでもなく
ただ今の気持ちを置いています。







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