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エレベーターピッチをやってみよう

「で、あなたは何をしている人なんですか?」
独立1年目の頃、この質問にうまく答えられず、気まずい空気をつくってしまった経験があります。熱量はあるのに、言葉になるとどうしてもまとまらない。結果として、相手の興味を引けず、その後につながる話も生まれませんでした。

今振り返ると、私は“説明しようとしていた”だけで、
相手にとって価値ある一言 を伝えられていなかったのだと思います。

そんな私を変えてくれたのが「エレベーターピッチ」です。
短時間で価値を伝える力は、大企業でもベンチャーでも、営業でも起業でも、誰にとっても武器になります。


説明はできるのに「伝わっていない」問題

独立したての頃の私は、とにかく事業内容を詳しく説明しようとしていました。

・やっていること
・対応できる範囲
・これまでの実績
・思いとして大事にしていること

話し始めると止まらず、気づけば3分以上経過。
相手の表情は徐々に曇り、最後には「またぜひお話しましょう」と形だけで終わる、ということが続きました。

当時は「もっと上手く話せれば…」と思っていましたが、根本的な問題は話す量ではなく、相手の“知りたいこと”に答えていないことでした。

企業のキーマンが知りたいのは、
「あなたは何者で、何をもたらしてくれるのか」
この2点に尽きます。

当たり前のようで、意外とできていない。
私も例外ではありませんでした。

ある時、スタートアップの代表と話した際、たった10秒の自己紹介で興味を持っていただき、そこから一週間後に契約に繋がったことがあります。

彼が後で言ってくれた言葉が、今も忘れられません。

「話が分かりやすいと、まず“信頼できそう”から入れるんですよね」

そこで気づいたのは、
短い言葉には、信頼の第一歩になる力がある ということです。

エレベーターピッチとは、ただ短く話す技術ではなく、
“相手の思考の整理を手伝う力”でもあるのです。


30秒で価値を伝えるための「設計図」

私はこの出来事をきっかけに、自分なりのエレベーターピッチをつくるようになりました。
実践して効果があったポイントを、ここでは3つにまとめます。

① まず「相手の困りごと」から話す

エレベーターピッチでは、自社の紹介よりも先に
“相手が悩みやすいこと” を提示するほうが刺さります。

例:
「多くの企業で、新規営業の再現性に課題が出ていますが…」

こう始めると、相手は「確かに」と自分事化して聞いてくれます。
自分の事業よりも 相手の課題を中心に据える のが重要です。

② 自分が提供できる価値は“1行で”伝える

私は次のようにまとめています。

「私は、BtoB企業の新規営業を仕組み化する支援をしています。」

・何をする人なのか
・どんな企業に価値があるのか
これが一言で伝わる状態を目指します。

抽象的すぎても伝わらず、詳しすぎても覚えられない。
シンプルな1行が、最も強い と感じています。

③ 事例ではなく“ビフォーアフター”を伝える

相手の頭に残るのは、実績の細かな説明ではなく、
「どう変わったか」 の一言です。

例:
「営業効率が2倍になり、案件数が継続的に増える状態をつくれました」

相手が想像しやすい未来を描くことで、記憶に残りやすくなります。
エレベーターピッチは情報ではなく イメージを渡す作業 です。


あなたの価値は、短い言葉でこそ伝わる

エレベーターピッチは、ただ“話の練習”ではありません。
むしろ、
自分が誰で、誰に何を届けたいのかを再定義する時間
だと私は思っています。

大企業のキーマンも、ベンチャーの経営者も、日々多くの情報に触れています。
そんな中で覚えてもらえるのは、シンプルで、本質的で、相手にとって意味のある言葉だけです。

短い言葉で伝わるようになれば、
商談も、人脈づくりも、提案の精度も一段上がります。

エレベーターピッチは“自己紹介の最適化”ではなく、
相手の時間を尊重する姿勢そのもの です。

今日、30秒だけ時間を取って、自分の言葉を整理してみませんか?
その30秒が、未来の大きな出会いにつながるかもしれません。

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