見出し画像

古民家がメゾン・ナカユクイになるまで あと128日【WellnessArc_Nanjo】

2025年11月6日
こんにちは。Wellness Arc(ウェルネス・アーク)です。

修復現場は今、一つひとつの素材や寸法を「決める」という、濃密でクリエイティブなフェーズにあります。WOODJAM内山様より、メゾン・ナカユクイの「肌」関わる提案をいただきました。

呼吸する壁、「ムチ漆喰」への挑戦

内山様から提案いただいたのは、トイレと手洗いの壁・天井に、沖縄の伝統的な素材「ムチ漆喰(しっくい)」を採用することでした。

「湿気対策、消臭効果、かなり優れています。最初はアイボリー色をしていますが、どんどん色が抜けてマットな白になります」


「ムチ」とは沖縄の言葉で「餅」のこと。藁(わら)などを混ぜ込み、粘り気を持たせたこの漆喰は、沖縄の厳しい湿気から家を守ってきた先人の知恵の結晶だそうです。 塗りたての温かなアイボリーが、時間と共に清廉な白へと変化していく。その「素材の成長」を楽しめる空間は、まさに、訪れるゲストが自分自身を見つめ直す(Discover Your Path)場所にふさわしいと感じ、採用を決めました。

そう、全体にこの家は当初の姿を再現するのですが、トイレとキッチンだけはモダンにする予定で、より自分たちで決める選択肢が広いのです。

4センチの段差に宿る、「アーカイブ」の記憶

翌日、床の高さについて専門的、かつ重要な相談がありました。 一番座・二番座と、その裏手にある「裏座(ウラザ)」の床をどう繋ぐか、という問題です。

当初はバリアフリーの観点から「フルフラット」を考えていましたが、そうすると天井高がさらに低くなってしまい、開放感が損なわれてしまいます。
いわゆる古民家活用では天井を抜き高さを出すことがおおいのですが、私たちは再現ゆえ、天井があるのです。
内山様からの提案は、あえて「4cmの段差」を残すことでした。

「解体する前も段差になっていたので、以前と変わらない仕様ではあります」

私たちはこの家をただ便利に「更新」するのではなく、かつての暮らしの記憶を「アーカイブ(Archive)」として受け継ごうとしています。4cmの段差は、かつてここで暮らした人々が感じていた足元のリズムそのものです。 天井のゆとりを守りつつ、元の構造を尊重する。その「不便さ」さえも、本物性(オーセンティシティ)の一部として大切にしていきたい。そう思い、段差を残す決断をしました。

窓枠が完了し、いよいよ「床」へ

現場では、翌日8日、ついに全ての窓枠が完成します! 枠が入ることで、家の中から外の景色を眺める「視点」がくっきりと定まり、現場の空気感が一気に「住まい」へと近づいてきました。

そして来週からは、いよいよ床組みが始まります。

内山様、いつも丁寧で愛のある提案をありがとうございます。 床が組まれていく新しい景色を、楽しみにしています。

いいなと思ったら応援しよう!