古民家がメゾン・ナカユクイになるまで あと249日【WellnessArc_Nanjo】
2025年7月9日
こんにちは。WellnessArcです。
Wellness Arcは、ウェルビーイングを軸に「文化を保護し、地域と国際市場をつなぐ」ことを目指しています。
先日お話しした「参与観察」という視点を持ってから、地域の伝統行事への向き合い方が少しずつ変化してきました。ただその場にいるだけでなく、この営みが学術的、あるいは国際的な文脈でどう位置づけられるのか。そうした問いを抱えながら、この日は百名地区の重要な祭祀「稲のウマチー(旧暦6月)」に同行させていただきました。
この行事は、稲作発祥の地としての記憶を今に伝える、非常に大切な祭祀です。 参加されたのは、区長様をはじめ、地域の祭祀を司る数名の方々のみ。少人数で静かに行われるその様子に、かえって事の重大さが感じられました。
私たちは、祈りの道具である「ビンシー(御願箱)」を手に、地域に点在する重要な「殿(トゥン)」を一つひとつ巡りました。 ジャジュンの殿、本部(ムトゥブ)の殿、安里(アシトゥ)の殿、大前(ウフメー)の殿……。 生い茂る緑の中に佇む拝所は、どれも静謐な空気に満ちており、ここが長きにわたって地域の人々の精神的な支えであったことを物語っています。


移動中、同行された方々がふと漏らされた言葉が、深く心に残りました。
「代々受け継いできた大切な行事だけれど、自分たちも、なぜこれを行うのか、本当の意味までは分からないまま続けているところがあるんだよね」
その率直な言葉は、決して伝統への軽視ではなく、むしろ「守らなければならない」という強い責任感と、失われつつある意味を繋ぎとめようとする切実な想いの表れのように感じました。
「アーク(Arc)」という言葉には、架け橋とともに「アーカイブ(Archive)」の意味を込めています。 かつては当たり前だった祈りの意味や作法が、時代の流れとともに薄れていく。それをただ「仕方のないこと」として見過ごすのではなく、記録し、その価値を再発見していくこと。
「根国ひゃくな」といった地域の記録を紐解き、現代の視点でその意味を問い直すプロセスは、まさに「Discover Your Path(自らの道を見つける)」そのものです。
メゾン・ナカユクイが、こうした地域の深い記憶や、時に揺れながらも続いていく伝統を大切にアーカイブし、未来へ繋ぐ一助になればと願っています。
地域の皆様との歩みを、一歩ずつ。 皆様どうぞよろしくお願いいたします。
